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舞台裏》台湾・国民党が鄭麗文氏の当選を警戒する理由 「地下党主席」と目されるCK楊の存在 鄭麗文氏(中央)は国民党主席選に勢いを持って臨むが、その背後にいる支援者CK楊の存在が議論を呼んでいる。(写真/柯承惠撮影)
台湾・国民党主席選挙の立候補登録は9月19日に締め切られ、前立法委員の鄭麗文氏、国民党立法委員の羅智強氏、前台北市長の郝龍斌氏、孫文学校総校長の張亞中氏ら6人が届け出を完了した。党員を対象にした9月15日の内部調査によれば、支持率は暫定的に鄭氏が首位で、郝氏と羅氏が僅差で追い、3人の差は約3ポイントと誤差範囲に収まる接戦となっている。第4位の張氏は大きく後れを取り、「三強鼎立」の構図が固まりつつある。
鄭氏、郝氏、羅氏はいずれも強みと弱みを抱えており、最終的な勝敗は現時点では見通せない。ただ、党内選挙に詳しいベテラン党務関係者によると、鄭氏がやや有利と見る向きもある。弁論力に優れ、戦闘力の高いメディアイメージが評価されており、黄復興党員票でも郝氏と互角。世代交代を前面に掲げる姿勢は、古い顔ぶれに飽きた都市部や若い自主党員の支持を得やすい。ただし、本土派の支持基盤には弱く、イメージや主張が重なる羅氏との競合が本格化すれば、リードを維持できるかは不透明だ。
国民党主席選に出馬した羅智強立法委員(右)は、ネット世論の影響力やメディア戦に強みを持つ候補として注目されている。(写真/柯承惠撮影)
国民党主流は郝龍斌氏に期待 盧秀燕氏の不出馬が票読みを左右 一方、鄭氏に迫る郝氏は、豊富な政治経験と人脈から党内での信頼が厚い。国民党の主流意見も、新主席には党務を安定させ、2026年や2028年の選挙を戦える力量が求められるとし、その点で郝氏は安全かつ信頼できる選択肢とみなされている。軍との結びつきが強いことから、深藍(国民党の保守色が濃い支持層)や黄復興党員票も鄭氏に劣らず、さらに羅氏が鄭氏の支持層を食えば、郝氏が逆転勝利する可能性もある。
ただし、羅氏は本土派や地方派閥からの支持を欠くのが致命的で、深青や都市部党員票は鄭氏と重なり合う。このため、二人を打ち破るには「奇跡」が必要との見方が強い。
郝氏を支持する県市議長や地方派閥の力はあるものの、関係者によれば、当初は「台中市長の盧秀燕氏が必ず立候補する」との見方が強く、多くの党員票の大口支配層が投票権を確保しなかったという。盧氏が出馬しなかった後も有力候補が現れず、南部の地方派閥も動員に消極的となった結果、今回の選挙では投票権を持つ地方党員が大幅に減少。郝氏が地方票を思うように伸ばせないリスクも指摘されている。
前台北市長の郝龍斌氏(中央)は19日、議長や立法委員と共に主席選への登録を行った。(写真/顏麟宇撮影)
鄭麗文氏が勝利すれば? CK楊氏「地下党主席」説が浮上 こうした状況の中で、議長や地方派閥の票が十分に動かなければ、鄭氏が有利に立つとの見方が党内に広がっている。国民党の重鎮は「いま投票すれば、鄭氏が郝氏を数千票差で制する可能性が高い」と語る。だが同時に、鄭氏の能力そのものではなく、彼女を後ろ盾とする人物への懸念が強まっている。その人物とは、企業家で「CK楊」の名で知られる異康公司会長の楊建綱氏である。
ある党幹部は「立法委員選挙なら『一人当選、二人でサービス』という形もあるが、党主席選は違う。主席一人を選ぶのに、影の主席がついてくるのは政党にとって大きなリスクだ」と語る。鄭氏が党主席となれば、楊氏が党内で実質的に主席並みの影響力を持つのではないかという問いに対し、「答えはほぼ間違いなくそうだ」と断言する声もある。
党務高層も「鄭氏とCK楊氏の深い関係や、これまで楊氏が党内で見せてきた影響力を踏まえれば、彼が『地下党主席』となるのは十分合理的な推論だ」と述べており、鄭氏が勝利した場合のリスクとして強い懸念がくすぶっている。
国民党主席選に立候補した鄭麗文氏(右)の背後には、強力な支援者とされる「CK楊」こと楊建綱氏の存在がある。写真は3日、鄭氏が李乾龍元国民党秘書長(左)を訪れた際の様子。(写真/柯承惠撮影)
CK楊は資金力ではなく人脈で影響力を拡大 党務関係者も認めるように、多くの国民党員にとって「CK楊」の存在は耳慣れない。彼がどのような経歴を持ち、何をしてきたのかを知るのは、直接接触のある人々に限られている。選挙に立候補したこともなく、党職に就いたこともない神秘的な企業家だが、政治的な手腕と影響力は無視できない存在だという。
楊建綱氏は海軍出身で、軍系や国民党の黄復興党部との関係が深いとされる。さらに、かつて資策会に所属し、科技界の重鎮である李國鼎元政務委員に師事したことから、テクノロジー業界とも縁がある。現在、彼が率いる異康公司は1999年に設立され、情報ソフトウェアやデータ処理サービスを手掛け、ネットワーク認証やソフトウェア開発で一定の実績を築いてきた。
楊氏は経営者として成功を収める一方で、長年にわたり新党、親民党、国民党の活動に熱心に関わってきた。外部では「藍営(国民党支持層)の謎の大口献金者」と呼ばれることもあったが、異康公司は資本金10億元、社員数数百人規模の中堅企業であり、資金力で政治を動かすタイプではない。むしろ、人脈の広さと緻密な人間関係の構築力によって影響力を拡大してきた人物だ。設立から間もない同社に、空軍上将出身の唐飛元行政院長を董事長に迎え、国防部の電子認証システムやサーバー案件を受注したのは象徴的な事例だ。その後も軍系や黄復興系OBの人脈を拡大し続けている。
異康公司が設立されて間もない時期、楊建綱氏は唐飛元行政院長を役職に迎え入れ、軍系人脈を拡大した。(写真/顏麟宇撮影)
「国親合」の仕掛け人 CK楊の強硬な一面 2005年に馬英九氏が国民党主席に選出され、大統領に就任した時期でさえ、CK楊氏は馬陣営の核心とは距離があった。制度を重んじる馬氏は、党政システムの外で独自に動くことを好まなかったためだ。その間、楊氏の人脈は新党や親民党を中心に広がり、趙少康氏、郝龍斌氏、費鴻泰氏ら新党系の政治家、さらには親民党の張顯耀氏とも親交を深めた。楊氏は馬宋会を複数回仲介し、2007年に成立した国親合作の裏方を担った人物の一人とされる。当時、国民党を代表して協議に臨んだのは秘書長の呉敦義氏であり、本人も「協議に参加した4人の中に楊氏がいた」と証言している。こうして楊氏は呉氏との距離を縮め、後の深い信頼関係につながった。
2016年に国民党が下野して以降も、洪秀柱氏、呉敦義氏、朱立倫氏ら歴代主席と良好な関係を保ち(江啟臣氏のみ例外とされる)、党内での影響力をさらに強めていった。洪氏とは立法委員時代からの知己で、2025年6月に青雁基金会が青年育成キャンプを開いた際には、普段表舞台に出ない楊氏が講師として登壇している。呉敦義氏の主席時代には、党務に深く関与する「民間の側近」として信頼され、2019年の不分区立法委員名簿の人選にも影響力を及ぼしたとされる。鄭麗文氏を安全圏に入れるほか、軍系の呉斯懷氏や張顯耀氏も彼の推した人選とされる。
その過程で、呉敦義氏の妻・蔡令怡氏と意見が対立し、台玻大楼の呉氏のオフィスで机を叩いて口論したとの逸話も伝えられている。
CK楊氏の強気なスタイルは、党内でもよく知られている。2019年、費鴻泰氏と王鴻薇氏が立法委員候補を争った際、王氏が韓国瑜氏の支持を受けたとする文宣を出した。すると楊氏は、党の組織発展委員会名義で「文宣は偽造だ」とメディアに流し、組発会の幹部を困惑させた。組発会側は寝耳に水で強い不満を抱いたが、楊氏は主席の側近扱いであったため、結局は泣き寝入りせざるを得なかった。
その後、呉氏が総統選敗北で退陣し、江啟臣氏が主席に就任すると、楊氏はいったん低調に構えた。しかし2021年、朱立倫氏が主席選に挑むも張亞中氏の強い追い上げに直面すると、朱氏は楊氏に支援を要請。楊氏は再び党内での影響力を強めることになった。
呉敦義氏(写真)は国民党秘書長を務めていた当時、「国親合作」の協議に参加した4人の中に楊建綱氏がいたと明かしている。(写真/顏麟宇撮影)
「永遠の友はいない」朱立倫氏とCK楊の蜜月から決裂へ 朱立倫氏が党主席に当選した際、CK楊氏への感謝は確かなものだった。就任初日、中央党部中山ホール前の最も目立つ場所に楊氏からの祝賀の花籃を飾ったことからも、その厚遇ぶりがうかがえる。実際、朱氏が党務人事においてCK楊氏の意見を取り入れ、黄復興党部の主任委員に季麟連氏を任命したのも、彼への配慮の表れだった。
しかし両者が決裂するきっかけとなったのは、桃園市長選の候補者選びだった。CK楊氏は市議会議長の邱奕勝氏と連携し、立法委員の呂玉玲氏を推したが、朱氏は前行政院長の張善政氏を擁立する方針を崩さなかった。楊氏は「張氏では勝てない」と断じた一方で、朱氏は「勝てるのは張氏だけだ」と主張。溝は埋まらず、楊氏は次第に朱氏への支持を捨て、やがて藍営で最も強硬な「朱アンチ」となった。
朱氏に近い関係者によれば、この対立時にはさらに決定的な出来事もあった。楊氏は張善政氏の敗北を予言するだけでなく、蔣萬安氏の台北市長選も「勝てない」と断言。さらに党務幹部に対し、「蔣では三つ巴の戦いに勝てない。民衆党の黄珊珊氏を支援すべきだ。自分が柯文哲氏と交渉する」と提案したという。この話を聞いた幹部はあまりの突飛さに呆れ、朱氏に報告。朱氏からは「無視せよ、蔣の勝利に絶対の自信がある」との指示が返ってきたという。
藍営関係者によれば、CK楊氏の人脈はすでに党の大物や地方派閥を超え、直轄市の若手議員や保守系コメンテーターにまで広がっている。彼の手法は、派手な資金投入ではなく緻密な人間関係の構築だ。ある若手議員が家族の病を何気なく話題にしたところ、楊氏は高額な薬を購入して贈り、大きな感謝を得たという逸話もある。また、敦化南路のオフィスでは定期的に会合を開き、盧秀燕氏を党主席に擁立する動きや、朱氏を退陣させる戦略など、党内の重要課題を協議していた。このような活動が、党内における彼の影響力を押し上げてきた。
国民党主席の朱立倫氏と楊建綱氏はかつて親しい関係にあり、朱氏の就任直後には、CK楊氏からの祝賀の花籠が党中央中山ホールの正面に置かれていた。しかし、その後、桃園市長候補をめぐる対立で関係は決裂した。(写真/読者提供)
鄭麗文氏への影響力はどこまで? 国民党元幹部は、2023年に党が侯友宜氏を総統候補に指名した際、鄭麗文氏が「候補者差し替え」を公然と主張して波紋を広げた出来事を例に挙げる。この背後にもCK楊氏の存在が取り沙汰されたという。もし、蔣萬安氏や張善政氏、侯友宜氏の選挙に対する否定的な見立て、さらには候補者差し替えの動きまでが事実だとすれば、問題は楊氏の政治判断力の是非にとどまらない。党主席と不仲であっても党内で影響力を行使できるのなら、親密な関係になった場合には、その力は党務や候補者選定にまで及びかねないからだ。
この元幹部は、鄭麗文氏が選挙で優位に立っている現状だからこそ、仮に当選した場合には「党務は体制外の干渉を受けない」と明言すべきだと指摘する。そうでなければ、「地下党主席」として楊氏が影響を及ぼすとの懸念は払拭できないだろう。だが、鄭氏本人はCK楊氏に関する質問について「選挙戦のネガティブキャンペーンにすぎない」と取り合わず、楊氏自身も「鄭氏を支持はしているが、党主席選には介入していない」と周囲に語っているという。
一方、盧秀燕氏も楊氏と接触した経験があるが、あまり好意的な評価はしていないとされる。盧氏は、党主席に求められるのは党をしっかり支え、2026年や2028年の選挙の足を引っ張らないことであり、CK楊氏への警戒は当然だという。郝龍斌氏が党主席選に出馬した際、盧氏が応援のメッセージを送った背景には、こうした不安もあったとみられる。
盧氏と朱氏の双方に近い党関係者は、鄭麗文氏が党内のCK楊氏への懸念を無視することはできず、それが今後の党主席選の行方を左右する可能性があると語る。最終的には、鄭氏がどのように応じるのか、そして党員たちがどのように判断するのかが焦点となる。
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