ロンドンを拠点とするコンシューマー・テクノロジーブランドのNothingは、シリーズCラウンドで新たに2億米ドル(約296億円)を調達し、企業評価額が13億米ドル(約1,924億円)に達したと発表した。独立系スマートフォンブランドとして成長を遂げてきた同社は、今回の資金をもとにグローバルでの事業基盤を拡充し、AIネイティブプロダクトへの投資を強化する。
Nothingのカール・ペイCEOは「創業からわずか4年で数百万台のデバイスを出荷し、累計売上は10億ドルを突破した。品質とコストを両立するグローバルサプライチェーンと、世界中のコミュニティに支えられた強固な基盤が整った」と述べ、第2章としてAIとハードウェアを融合させた新しいユーザー体験の創造に意欲を示した。
同社は来年にも初のAIネイティブプロダクトを投入する計画。資金調達はTiger Globalが主導し、GVやHighland Europeなど既存株主に加え、Nikhil Kamath氏やQualcomm Venturesが参加した。また、コミュニティ向けの新たな投資機会も準備しているという。
Nothing、最新ソフトウェア「Nothing OS 4.0」を発表

ロンドンを拠点とするコンシューマー・テクノロジーブランドのNothingは本日、最新ソフトウェア「Nothing OS 4.0」を発表した。インターフェースやシステム全体を刷新し、洗練されたデザインと直感的な操作性を強化した。新たに標準化されたデザインコンポーネントや再構築されたロック画面の時計、AIの利用状況を一目で確認できる「AI使用ダッシュボード」などを搭載する。「エクストラダークモード」ではモノトーン表現を進化させ、視認性の向上と省電力を実現。「ポップアップビュー」機能ではデュアルウィンドウに対応し、2つのフローティングアプリを同時に使用可能とするなど、マルチタスクの効率も高めた。
プライバシーと情報管理の強化も特徴で、AIの動作を透明性をもって確認・管理できる仕組みを導入。「ステータスヒント」や「AI使用ダッシュボード」により、日次・週次の利用傾向やLLMごとの使用状況を可視化できる。Nothing OS 4.0は今後、Nothingのスマートフォンに順次展開される予定。最新情報は公式ソーシャルチャンネルやコミュニティサイトで発信していくとしている。
編集:柄澤南 (関連記事: Nothing、最新フラッグシップ「Phone (3)」乗り換えキャンペーン開始 既存ユーザー限定で最大4万5千円割引 | 関連記事をもっと読む )
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