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「普通の物語」としての13年──香港出身riko氏、日本で歩んだ仕事・子育て・写真活動の軌跡 香港出身のriko氏は、来日から13年を振り返り「仕事・子育て・写真に生きる普通の物語」と語った。(写真/riko氏提供)
「特別なものではなく、ただ一つの普通の物語」──そう語るのは、香港出身でフリーランスのモデル兼ウェブデザイナーとして活動するriko氏(Instagram:@risutannn)だ。ワーキングホリデーをきっかけに来日し、就労ビザへの切り替え、結婚と子育て、ウェブデザインの仕事、さらに写真活動との両立。彼女の13年間は、日々の積み重ねが形づくった歩みそのものだった。
香港出身のriko氏は、日本での13年を回顧し、仕事と子育て、写真活動を両立する歩みを「普通の物語」と表現した。(写真/黃信維撮影) 2013年、riko氏はワーキングホリデーで来日した。当初は1年間の滞在を予定していたが、日本でフルタイムの職を得て就労ビザに切り替え、定住を決断することになる。 「日本語を学んでいたので日本を選んだ。最初は短期のつもりだったが、仕事が決まり、そのまま残ることになった」と振り返る。
香港出身のriko氏は、日本での13年を回顧し、仕事と子育て、写真活動を両立する歩みを「普通の物語」と表現した。(写真/黃信維撮影) 来日当初は、住居契約や電話番号の取得、銀行口座の開設などに大きな壁があった。「電話がなければ家が借りられず、家がなければ口座も作れない」という悪循環に直面し、その体験をSNSで発信したという。日本語力も十分ではなく、アルバイト探しや電話応対に不安を抱えていたが、年月を重ねる中で徐々に克服していった。 
香港出身のriko氏は、日本での13年を回顧し、仕事と子育て、写真活動を両立する歩みを「普通の物語」と表現した。(写真/黃信維撮影) 職業面では、香港時代から携わってきたウェブデザインの道を日本でも歩み続けている。これまで複数の企業で勤務し、主にサイト制作を担当。現在はフルフレックス制度を導入する職場に所属し、午前5時から午後10時までの間で自由に勤務時間を調整できる。 
そのため平日の合間に撮影の仕事を入れることも可能だという。「週末は子どもの野球や育児があるので、撮影は平日が中心。業務が残れば夜に作業を続けて補っている」と説明する。
香港出身のriko氏は、来日から13年を振り返り「仕事・子育て・写真に生きる普通の物語」と語った。(写真/riko氏提供) 同時に、riko氏にとって欠かせない活動が写真だ。もともとセルフポートレートを撮ることを好んでいたが、子育てのため一時中断していた。子どもの成長で再び自分の時間を持てるようになった近年、撮影を再開。自身のポートレートをInstagramに投稿したことをきっかけに撮影依頼が舞い込み、モデルとしても活動の幅を広げている。 「平日の休憩時間を利用して撮影に臨むのは大変だが、自分にとって大切な表現の場になっている」と話す。
          
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香港出身のriko氏は、来日から13年を振り返り「仕事・子育て・写真に生きる普通の物語」と語った。(写真/riko氏提供) 日本の職場文化や人間関係についても言及する。「廊下ですれ違うだけでも『お疲れ様です』を言わなければならない」「建前と本音を読み取る必要がある」と、当初は文化の違いに戸惑ったが、今では自然に馴染んだという。 一方で「保護者同士の付き合いは気遣いが多く、めんどうに感じることもある」と率直に語った。
香港出身のriko氏は、来日から13年を振り返り「仕事・子育て・写真に生きる普通の物語」と語った。(写真/riko氏提供) 結婚・出産後は、親族の支援がない中で子育てと仕事の両立に直面した。「子どもが病気でも送迎や家事をすべて担わなければならなかった。本当に大変だった」と振り返る。延長保育を活用しながら、日々を何とか乗り越えてきたという。 
香港出身のriko氏は、来日から13年を振り返り「仕事・子育て・写真に生きる普通の物語」と語った。(写真/riko氏提供) これまでの歩みを「普通の物語」と語るriko氏。今後については「子どもが成長したら、また海外旅行を楽しみたい」と夢を描く。マラソンや写真活動など、自らのライフワークも続けていくつもりだ。 
最後に、これから日本で挑戦する若者に向けて「定住するには職場環境に適応すること、そして国際結婚では家庭の問題を乗り越えることが重要」と助言。「仕事と結婚、この二つを解決できれば、日本での生活は続けられる」と力強いメッセージを送った。
編集:田中佳奈 更多新聞請搜尋🔍風傳媒
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