台湾各地に残る「老街(旧市街・古い街並み)」は、歴史的な建築と伝統的な軽食が融合した観光スポットとして人気を集めている。交通部観光署の統計によると、2024年1〜6月に最も多くの観光客を引きつけたのは彰化県の「鹿港老街」で、来訪者数は延べ1263万人に達した。次いで高雄の旗山老街、新北市の九份を含む瑞芳地区が上位にランクインしている。
台湾老街ランキング(1〜6月訪問者数)
第1位、鹿港老街、周辺(1263万2820人)
第2位、旗山老街(385万6224人)
第3位、瑞芳風景特定区(335万9231人)
第4位、大溪老城區(312万3090人)
第5位、淡水金色水岸(255万1280人)
第6位、新化老街(97万2358人)
第7位、鶯歌老街(84万1060人)
第8位、内湾老街(77万9744人)
第9位、三峡老街(74万9700人)
第10位、塩水老街(60万3780人)
台湾で最も人気のある老街の紹介
第1位、鹿港老街
台湾中部・彰化に位置する鹿港老街は清代に商業で栄え、現在も赤レンガ造りの閩南式建築が軒を連ねる。入り組んだ路地や古建築が良好に保存され、歴史文化の厚みとともに特色ある小吃が楽しめる。Googleレビューでは星4.4の高評価を得ており、「台湾に来たら必ず訪れるべき街」「美味しい食べ物が安く豊富」「天后宮参拝や周辺観光も楽しめる」「古建築の保存状態が良く教育的価値がある」といった声が寄せられている。
台湾で最も人気のある老街の紹介
第2位、旗山老街
高雄の旗山老街には1920~30年代、日本統治時代に建てられたバロック様式の洋館が数多く残されている。当時は製糖業で栄え、街は大きな賑わいを見せていた。
訪れた人からは「老街並みの雰囲気が良く、店も多い。駅舎も見学でき、通りには軽食の屋台が並んで食べ歩きができる」「旗山名物のバナナを使ったクレープやエッグロール、アイスクリームに加え、滷味や大腸包小腸など地元グルメを堪能した」といった声が寄せられる。
ほかにも「老街を歩けば軽食の屋台が軒を連ね、バロック様式の建物外壁や石造りのアーチが今も残っている。旗山を訪れると、必ず地元のジーメイベーカリーでバナナケーキを買い、臭豆腐や小籠包、バナナアイスを食べる」「古いアイスクリーム屋台や伝統的な屋台が並び、食べ歩きがとても楽しい」といった感想もある。中には「旗山老街は高雄の山中にある“時のトンネル”のようで、中に入ると黄ばんだ古い本を開いた時のような香りが漂い、歴史の息吹を感じる」と表現する人もいる。
台湾で最も人気のある老街の紹介
第3位、瑞芳風景特定区
新北市瑞芳は、かつて鉱業と交通の拠点として発展した町で、今も日本統治時代の町屋や旅館、古い建物が残り、屋台が並ぶ古い鉱山町の雰囲気を色濃く伝えている。特に九份老街は国内外から多くの観光客を惹きつける存在だ。
観光客からは「人混みは多いが、休日に街を歩いて食べ歩きするのが楽しい」「素朴な町並みで、美味しいものがたくさんあり、散策すると時間を忘れる」「狭い石段を上る途中、両脇に個性的な店や伝統小吃の屋台が並んでいて、阿柑姨芋圓や草仔粿、花生捲アイス、魚羹湯は必食」といった声が聞かれる。
また「夕暮れから夜にかけて街がライトアップされ、『千と千尋の神隠し』の世界に迷い込んだような幻想的な雰囲気がある」「山頂から眺める夕景や夜景は息をのむほど美しい」「豊かな文化の香りとレトロな建物があり、一日ゆっくり過ごす価値がある」と絶賛する意見も多い。
資料:交通部観光署
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編集:田中佳奈
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