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河野太郎元外相ら日本の国会議員団が台湾訪問 卓行政院長・林外交部長と会談、経済安保や防災での連携深化を確認 河野太郎元外相率いる国会議員団が24日訪台し、卓栄泰行政院長や林佳龍外交部長と会談、インド太平洋地域の平和維持やAI・防災分野における日台協力の深化で一致した。（写真/行政院提供）
台湾の行政院（内閣）と外交部（外務省）は24日、日本の河野太郎元外相（衆議院議員）率いる国会議員団が訪台し、卓栄泰（タク・エイタイ）行政院長（首相）、林佳龍（リン・カリュウ）外交部長（外相）と相次いで会談したと発表した。双方はインド太平洋地域の平和維持に加え、半導体やAI（人工知能）分野を含む経済安全保障、防災協力のさらなる深化について意見交換を行い、日台関係の緊密さを再確認した。
卓行政院長は会談の冒頭、今月8日に日本の青森県沖で発生したマグニチュード7.5の地震について、台湾政府と国民を代表して見舞いの言葉を述べた。卓氏は、2024年の能登半島地震や台湾東部沖地震（花蓮地震）での相互支援、そして新型コロナウイルス禍での日本からのワクチン供与に触れ、「日 台は常に最も必要な時に助け合う『同甘共苦（苦楽を共にする）』の友人だ」と強調した。技術協力の面では、台湾行政院が推進する「AI新十大建設」計画に関連し、台湾の国家実験研究院と中華電信、日本のNTT（日本電信電話）が全光ネットワーク（APN）導入に向けた提携を発表したことに言及。「世界初の技術であり、世界のAI発展に大きな影響を与える」と期待を寄せた。
同日行われた林外交部長との会談では、地域情勢や産業政策が主な議題となった。林氏は、日本の高市早苗首相が掲げる17の成長戦略重点分野と、頼清徳（ライ・セイトク）総統が推進する「五大信頼産業」には類似点が多いと指摘し、連携強化を呼びかけた。
また林氏は、「高市首相や数名の歴代元首相らが、重要な国際的な場で台湾海峡の平和と安定の重要性を度々強調していることに感謝する」と述べ、今後も印太地域の安全保障や経済貿易分野での課題に共同で対処していきたいとの意向を示した。
11年ぶりの訪台となった河野氏は、政界入りする前に富士通関連会社（プリンター・FAX機器）に在籍し、桃園の工場を度々訪れていたエピソードを披露。昨年の台湾から日本への投資額が過去最高を記録したことや、2025年1月から11月までの訪日台湾人客数が600万人を超えたことに触れ、「今月施行された『デジタル貿易協定』や税関協力、さらに11月の福島県産などの食品輸入規制撤廃（常態管理への移行）を受け、日台の経済関係は一層緊密になる」との見方を示した。
今回の訪問団には河野氏のほか、田中和徳元復興相（衆院）、井上信治元万博担当相（衆院）、浅尾慶一郎元環境相（参院）らが参加したほか、25日からは牧島かれん元デジタル相（衆院）、藤川政人元財務副大臣（参院）も合流し、台湾日本関係協会の蘇嘉全会長らとも面会を行った。
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