あの、初の著書『哲学なんていらない哲学』をクリスマスイブに発売 9月の武道館公演も経て「今しか書けない」感情を赤裸々に綴る

9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。(写真/株式会社KADOKAWA提供)
9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。(写真/株式会社KADOKAWA提供)

アーティスト活動5周年を迎え、今年9月には自身初となる日本武道館公演を成功させるなど、2025年もエンターテインメントの最前線を走り抜けたあの。そんな彼女が自身の「現在」を映し出した完全書き下ろしの著書『哲学なんていらない哲学』が、12月24日のクリスマスイブにKADOKAWAより発売された。同日行われた出版記念イベントの囲み取材に、あのはクリスマスらしい紺の衣装で登場。発売日を迎えた喜びとともに、自身初となる“哲学書”に込めた複雑な胸中を語った。

9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。株式会社KADOKAWA
9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。(写真/株式会社KADOKAWA提供)

取材の冒頭、あのは「ようやくファンの方や、いろいろな方に読んでいただける機会が来て、とても嬉しいです」と笑顔を見せたものの、同時に「発売日が近づくにつれて『読んでほしくないかも』という気持ちも出ています」と吐露した。その理由は、本書で自身の弱みや内面を赤裸々に綴っているためだという。しかし、「そう思うというのは、大事なことがいろいろ書けたことの証なのかな」と続け、その表情はどこか晴れやかだった

9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。株式会社KADOKAWA
9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。(写真/株式会社KADOKAWA提供)

本書は、前例やルールに縛られない自由な表現で構成された「あの流の哲学書」だ。「みんなちがってみんなつらい」といった独自のフレーズや、詩のような表現、自身の経験に基づいた言葉が混ざり合った一冊となっている。初の著書出版について「変なことしちゃったな」「なんてことを始めちゃったんだ」と苦笑いを浮かべる場面もあった。また、「作家先生という肩書が増えましたね」という問いには「そんなことはないです」と否定。「単純にそのとき書きたいと思っただけ」と述べつつ、「読んでほしくて書いたけど、今は『読まれなくてもいい』とも思っちゃう」と、矛盾する感情が渦巻く現在の心境を率直に明かした

9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。株式会社KADOKAWA
9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。(写真/株式会社KADOKAWA提供)

あのは以前から「いつか本を書くなら哲学書」と考えていたそうで、執筆のタイミングについては「今を逃したら書きたくなくなってしまうと思った」と語る。感情は流動的で変わりゆくものだが、その時々の感情が嘘になるわけではない。だからこそ、「僕の誰にも邪魔されない言葉」として、今のパッションを形に残すことを選んだのだという

印象的なタイトル『哲学なんていらない哲学』については、自身が「哲学なんていらないんじゃないか」と思って生きてきたことに由来すると説明。しかし、そうやって哲学を否定したり考えたりすること自体が、すでに哲学的な営みであると気づいたという。「どれだけ否定しようとも、僕たちは哲学の下で生きている」――そんな実感を込めて、自らこのタイトルを決定した

完成した本の自己採点を求められると、「自分にとっての当たり前を書いたので、特別なものとは思っていない」と前置きしつつ、「それが誰かの思考に繋がる可能性があるなら、100点をつけてもいいかな」と回答。本書は人生の参考書や教科書ではなく、「当たり前のことを『当たり前じゃない』と言うため」「どうでもいいことかもしれないけど『それはどうでもよくない』と言うため」に書かれたものだと強調した

2025年を振り返ると、ソロライブや俳優業、CM出演など多忙を極めたが、あのは「あんまり忙しいという感覚はなかった」と振り返る。「自分のやりたいことをしっかりと探しながらやれた一年」と充実感をにじませ、9月の武道館公演を含め、多くの挑戦ができた年だったようだ。来る2026年に向けては「もっと一つのことにガッと集中して、精神を研ぎ澄ましながらやっていきたい」と意気込みを語った

最後にあのは、「僕は本をいっぱい読んできた人間でもないし、難しいことも分かりません」と謙遜しながらも、「本を読んだことがない人や『哲学なんて意味が分からない、いらないよ』という人にこそ、気軽に読んでほしい」とメッセージを送り、取材を締めくくった

9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。『哲学なんていらない哲学』著:あの / KADOKAWA
9月の初武道館公演を成功させたあのが、12月24日のクリスマスイブに初の著書『哲学なんていらない哲学』を発売し、「今しか書けない」等身大の感情を赤裸々に綴った胸中を語った。『哲学なんていらない哲学』著:あの(写真/株式会社KADOKAWA提供)

編集:小田菜々香

書誌情報

書名:哲学なんていらない哲学

著者:あの

発売日:2025年12月24日(水)

定価:2,420円(本体2,200円+税)

写真:松岡一哲

発行:株式会社KADOKAWA

URL:https://www.kadokawa.co.jp/product/322506001161/

最新ニュース
河野太郎元外相ら日本の国会議員団が台湾訪問 卓行政院長・林外交部長と会談、経済安保や防災での連携深化を確認
ゼレンスキー大統領、20項目の新和平案を公表 ロシアと不可侵条約、南北朝鮮型の「非武装地帯」構想も
もう都市伝説ではない?アマゾンが1年で北朝鮮系1800人の応募を遮断 「入力遅延」から偽装身分を特定
北朝鮮が「原子力潜水艦」建造映像を公開 満載排水量8700トン主張、米バージニア級を意識か
DMM英会話、2026年新春に初月1円キャンペーン実施 豪華お年玉抽選や学生限定プランも展開
あの、クリスマスイブに又吉直樹と対談し「盆栽のような安心感がある」と信頼寄せる 多忙極めた執筆裏話や「さんまさん」とのギャップに会場爆笑
大友克洋氏原画・監修の大型陶板レリーフ完成 東京メトロ日比谷線銀座駅で公開
台湾・台南市、日本の友好都市と観光施設入場料を相互優遇 2026年元日から、都市外交の新たな試み
ロイヤルホスト、パラアートとの協働を2026年も継続 季節デザートや御膳で多様な才能を発信
ADKマーケティング・ソリューションズ、朝日新聞社「A-TANK」と連携した広告効果分析サービスを開始
史上初のシリーズ横断展「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」開催決定
日本とメルコスール、「戦略的パートナーシップ枠組み」を創設
岩田剛典、初のアジアツアー「SPACE COWBOY」有明アリーナ公演をU-NEXTで独占ライブ配信
てんや、12月26日からグランドメニューを大幅改定 海鮮かき揚げ天丼が改良復活
台湾野党、賴清德総統の弾劾案始動 5月19日に記名投票、日程表を公表 成立要件は
在留外国人材の転職とビザ手続きを一体支援 ブリューエン、新サービス「NEXT VISA」開始
徐若熙、ソフトバンク入団で日本挑戦へ 背番号18「歴史ある球団の一員になれて光栄」
ローガン・ポール氏所有の“聖杯”ポケモンカード、世界唯一のPSA10「ピカチュウ・イラストレーター」再び市場へ 落札予想は最大1200万ドル
台湾総統府の元旦行事で「ヒップホップ版健康体操」披露? 何志偉副秘書長「当日、国旗掲揚式に来れば分かる」
京大、プロテスタント教理問答AI「カテキズムボット」を開発 聖書と教理書を基に対話型学習
沖縄県による米軍施設立入り申請に米側が不許可判断 PFAS調査巡り防衛省が回答内容を公表
新在留資格「育成就労」、受け入れ数に上限設定へ 政府が運用案提示
韓国・仁川のINSPIRE、年末年始に大型イベント バルーンドロップやDJパーティー、屋内プールも
渋谷駅南側の新拠点「Shibuya Sakura Stage」、開業から1年半 「働・遊・住」融合の複合施設として定着
薬剤費はどこまで公的保険で守るべきか 東大・五十嵐氏が警鐘「OTC類似薬の保険外しは最後の手段」
ワコム、「Wacom MovinkPad」シリーズで「ibisPaint X」との連携機能を強化 180日間のPrime会員資格提供も開始
AIは映画制作をどう変えるのか SSFF & ASIA国際カンファレンス、議論の全貌をアーカイブ配信
中国側の要求を容認したのか? 日本政府が6,800ページの外交文書を公開、外務省が当時下した「台湾問題」の定義
2027年までの台湾有事勝利を目標に 中国人民解放軍の「3段階戦略」と、米側が警鐘を鳴らす「能力の最終評価」の実態
台湾海峡で核軍拡が加速か? 米国防総省が警告:中国、100発超のICBMを実戦配備 2027年までの「台湾統一能力」獲得を目標に
世界最大の原発が「復活」へ。福島事故から15年、柏崎刈羽原発の再稼働が最終段階
北京観察》若者は「見るだけ」で買わない! 中国、異例の「ブラックリスト抹消」政策は諸刃の剣か
茂木外相、豪ペニー・ウォン外相と電話会談 インド太平洋情勢や経済安全保障で連携確認
外国人急増を受け「在留管理の適正化を」 入管政策懇談会が法相に報告書提出
入国後講習に労働保険と税を追加 入管庁、技能実習制度の運用要領を改正
高市首相、都内で報道写真展を訪問 就任2カ月を振り返り「不安を安心と希望に変えていきたい」
「中央アジア+日本」対話(CA+JAD)首脳会合にて、3カ国・7機関と教育DXに関する覚書を締結
台湾・頼清徳総統、自民党の萩生田光一幹事長代行と会談 高市首相の台湾支持に謝意
「台湾有事は許されない」鈴木馨祐衆議院議員、台湾・頼清徳総統と会談 日本は抑止力強化へ全面的に協力
滝波宏文参議院議員「台湾有事は日本の存立危機」 日台連携強化を訴え、議員外交の対中停滞も浮き彫りに
海上保安庁、米国沿岸警備隊専門部隊と環境防災分野で初の合同訓練
外国人労働者受け入れ上限123万人に 特定技能と育成就労、19分野で一体運用へ
「中国を抑圧、支配、屈辱させるつもりはない...」アメリカ国防総省の『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が示す米中関係の定位
邦画実写歴代興行収入No.1を記念 Ginza Sony Parkで『映画「国宝」展』開催 2026年1月7日~28日、入場無料
高雄・熊本・台南を結ぶ「TSMCトライアングル」始動 熊本初LCC就航で観光と経済交流に期待
「2027年武力侵攻論」だけでは見誤る 張五岳氏が示す、2026年の米中攻防で台湾が直面する三つの試練
論評:トランプの戦略的後退 台湾・頼清徳政権は「戦備優先・交渉回避」を続けるのか
台湾・桃園国際空港第三ターミナル、クリスマスに開業 1日平均旅客数は14万人の見通し 「出入国手続きの迅速化」方法を一挙公開
ザカリア氏が警告「米国を再び小さくする」 トランプ流安保戦略が招く孤立の危険 「1920年代の孤立主義と同じ過ち」
中国最新鋭空母「福建艦」と遼寧艦が青島で並び停泊 衛星画像で確認、合同演習の可能性