東京六大学野球秋季リーグ戦は21日、神宮球場で第2週第2日の試合が行われ、第1試合では法大が立大を4―1で下し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。法大は序盤から投打がかみ合い、スローガン「執念」を体現する総力戦で勝利をつかんだ。観衆は8000人にのぼった。

法大は二回、片山悠真外野手(3年=八王子)が左翼へ先制のソロ本塁打を放ち試合を動かした。片山の父・英治さん(53)は東大の4番を務めた経歴を持ち、親子二代で神宮に名を刻んだ。六回には今泉秀外野手(2年=中京大中京)の適時打で好機を広げ、続く代打・浜岡陸内野手(4年=花咲徳栄)が右前へ2点適時打を放ち、この回一挙3得点。試合を決定づけた。
投手陣も粘りを見せた。先発の丸山陽太投手(4年=成東)が5回1安打無失点と安定した投球で試合を作り、その後は継投でつなぎ、最後は今季6試合目の登板にして連投となった2年生右腕・山床志郎(高鍋)が立大打線を1点に抑えて逃げ切った。
殊勲の浜岡は「ずっと代打で起用してもらっていて準備はできていた。打つだけだと思っていた」と笑顔を見せ、片山も「父は神宮で本塁打を2本打っているので、まず1本出てよかった。早く並びたい」と語った。ベトナムに駐在中の父からは「自分のスイングをしろ!」とのアドバイスを受け続けているという。

一方の立大は八回、鈴木拓(1年=仙台育英)の適時打で1点を返すのが精いっぱい。打線が法大投手陣の継投の前に沈黙し、白星を逃した。
また、前日の慶大4回戦では六回以降、一度も三者凡退に抑えられなかったものの、九回、通算21イニング目でようやく三者凡退を記録。投手陣の課題はなお残るが、チームは「総力戦」で3回戦にも立ち向かう構えだ。
秋季リーグは序盤から接戦が続き、優勝争いは混戦模様。法大は代打策が的中し勢いを取り戻した一方、立大は次戦での巻き返しが期待される。
編集:柄澤南 (関連記事: 【東京六大学野球秋季リーグ】明大、15安打10得点で東大に快勝 久野悠斗が700日ぶり復帰登板 大室も無失点好投 | 関連記事をもっと読む )
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