第21回大阪アジアン映画祭の台湾映画特集「台湾映画ルネッサンス2025」を紹介する特別イベント「TAIWAN NIGHT/台湾ナイト」の開幕式が9月4日、大阪市内で開催された。コンペティション部門正式出品作『私たちの意外な勇気』(游紹翔監督)が上映され、会場には300人を超える観客が詰めかけた。
台湾映画特集「台湾映画ルネッサンス2025」始動
開幕式には、駐大阪弁事処の洪英傑処長、『私たちの意外な勇気』の游紹翔監督、『黒犬』の楊羚監督とプロデューサーの黄詩婷氏、『洗』のプロデューサー曾子庭氏、本映画祭コンペティション部門の審査員を務める『本日公休』の傅天余監督ら台湾側ゲストが登壇。日本側からは大阪アジアン映画祭実行委員会委員長の上倉庸敬氏、プログラム総合プロデューサーの暉峻創三氏らが出席し、映画界関係者や在日台湾人コミュニティの代表も顔をそろえた。
洪処長は「文化と映画は人の心を最も動かすものであり、毎回『台湾ナイト』に参加するたびに深い感動を覚える。本日も来場者に感動を持ち帰っていただきたい」と挨拶。台湾文化センターの曾鈐龍主任も「『万博追踪』が開幕作品に選ばれ、『私たちの意外な勇気』がコンペに入選したことは、大阪・関西万博を控える時期に象徴的な意味を持つ」と語り、台湾映画に対する日本各界の厚い支持に謝意を表した。
観客熱狂 游紹翔監督が舞台挨拶
上映後には游監督が登壇し、作品制作の背景や五月天メンバーとのエピソードを披露。観客は台湾映画が持つオリジナルストーリーの力に触れ、会場は熱気に包まれた。
今回の「台湾映画ルネッサンス2025」では、『私たちの意外な勇気』『黒犬』『洗』といった新作短編に加え、修復作品を含むクラシック映画も上映。『万博追踪』『拒絶聯考的小子』『再会十七歳』『寂寞的十七歳』『神龍飛侠』など計8作品がラインナップされ、台湾映画の新旧を横断する幅広い魅力が紹介される。
台湾映画と大阪アジアン映画祭の深いつながり
大阪アジアン映画祭はアジア各国の優れた映画を紹介する場であると同時に、配給や権利取引の拠点としても注目を集める。これまでに『本日公休』『血観音』『刻在你心底的名字』『KANO』『セデック・バレ』など20本以上の台湾映画が、この映画祭をきっかけに日本で上映・配給されてきた。主催者は今回の特集においても、出品作の日本公開につながることを期待している。
編集:梅木奈実 (関連記事: 第21回大阪アジアン映画祭関連企画 「OSAKAシネマスケープ2025」開催決定!韓国アニメ新作&国際映画21本を上映へ | 関連記事をもっと読む )
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