世界最新の平和指数が発表され、注目を集めている。その中で台湾のスコアは1.730で「40位」となり、昨年より2ランク下がった。一方、アイスランドは「18年連続」で世界最も平和な国の座を維持している。
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2025年の世界平和指数によると、今年の世界平均の平和水準は再び0.36%低下し、12年連続の悪化となった。主因は、国際紛争が「第二次世界大戦以降で最多」に達したこと、さらに「106か国が国防支出を増加させた」ことにある。
各国が外部の脅威に対処する主要な手段として軍事化を進めていることが明らかであり、その中でもイスラエルの軍事費増加率は世界最大である。
全体として、「74か国で平和度が改善」した一方で、「87か国は悪化」が続いており、世界の安定が厳しい局面に直面していることが浮き彫りとなった。
アイスランドが再び最も安全な国の首位に
対照的に、アイスランドは「18年連続」で最も平和な国の座を維持している。その背景には軍事力ではなく、「非軍事化社会」を長期にわたり維持してきた独自の路線がある。
実際、アイスランドは治安が極めて良好で、地域社会の結び付きも強く、「子どもが安心して一人で行動できる」環境が整う。警察でさえ拳銃を携帯せず、長年にわたり培われた社会的信頼が、同国を不動の首位に押し上げている。
かつて紛争を経験したアイルランドは、「軍事的中立」と「包摂的な政策」によって対立を和らげることに成功し、現在では世界第2位の平和国家に躍進した。ニュージーランドも「厳格な銃規制」や「低いテロリスク」、「多文化社会における地域間の信頼」に支えられ、第3位に浮上している。
そのほか、オーストリア、ポルトガル、デンマーク、フィンランドなど、上位10か国はいずれも「健全な制度」と「充実した教育・福祉」によって安定を維持している。特筆すべきは、シンガポールが唯一ランクインしたアジアの国である点だ。
一方、台湾は前50位を維持しているものの、「第40位」として2年連続で順位を下げた。昨年より2ランク低下しており、良好な治安や高い自由度を有しながらも、地域の安全保障環境や外交上の制約が全体の評価を押し下げている。
編集:柄澤南 (関連記事: 台湾の治安が悪化し国際的ニュースに! 4つの観光地で多発するスリ、日本台湾交流協会が警告 | 関連記事をもっと読む )
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