米世論調査で対中敵視層が28%へ低下、若年層中心に意識変化の兆し

中国国家主席・習近平氏と米大統領・トランプ氏の釜山での会談は、今後の両岸関係およびインド太平洋地域の構図に重大な影響を及ぼす。(写真/ホワイトハウス公式サイト提供、風傳媒合成)
中国国家主席・習近平氏と米大統領・トランプ氏の釜山での会談は、今後の両岸関係およびインド太平洋地域の構図に重大な影響を及ぼす。(写真/ホワイトハウス公式サイト提供、風傳媒合成)

米調査会社ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が今年1月に発表した調査結果から、米国世論の対中感情に軟化の兆しが生じていることが明らかになった。中国を「敵」と見なす回答者の割合は、2024年3月時点の42%から今年初めには28%にまで低下している。この動向について、国際機関の専門家は、わずか2年足らずの間で生じた米国世論の変化は世代間格差を反映したものであり、米国の若年層ほど中国の台頭を柔軟に受け入れる傾向にあると指摘している。

中国はトランプ政権第2期の対抗軸ではないのか

ベルギーの首都ブリュッセルに本部を置くシンクタンク「国際危機グループ(ICG)」は現地時間27日、同機関で米中関係のシニアアドバイザーを務めるアリ・ワイン氏が執筆した分析レポートを発表した。同氏によれば、依然として米国人の71%が中国に対して否定的な見方を抱いており、「依然として高い水準」にあるものの、2023年3月調査時のピークであった83%からは明白な低下を見せている。

ワイン氏は、米国民の間に明確な党派的対立が存在している点に言及する。共和党支持者の44%、民主党支持者の14%がそれぞれ中国に「敵」というレッテルを貼っている一方で、米国全体の世論の変化は依然として注目に値するという。「米大統領のドナルド・トランプ氏は第1期政権下において新型コロナウイルスの感染拡大を中国の責任と位置づけたが、人々のパンデミックに関する記憶は次第に薄れつつある。トランプ氏が第2期政権において西半球や中東地域に注力していることもあり、もはや中国は大多数の米国人にとって最大の焦点ではなくなっている」と分析している。

さらにワイン氏は、トランプ政権が昨今、中国による米国の人工知能(AI)技術の「大規模な」窃取を非難したり、イランに対する全面的な制裁を発動して石油・化学製品の貿易封じ込めを図るなど、中国を刺激する措置を講じているものの、トランプ氏自身は頻繁に中国国家主席の習近平氏を称賛している点を指摘している。

アラブ首長国連邦(UAE)のOPECからの突然の脱退、ロシアと中国の背後での活発な動き、さらに米軍の重要弾薬在庫の逼迫などが重なり、中東紛争は台湾海峡および世界の政治・経済情勢を揺るがす複雑な嵐へと発展している。(AP通信)
アラブ首長国連邦(UAE)のOPECからの突然の脱退、ロシアと中国の背後での活発な動き、さらに米軍の重要弾薬在庫の逼迫などが重なり、中東紛争は台湾海峡および世界の政治・経済情勢を揺るがす複雑な嵐へと発展している。(写真/AP通信提供)

米国の若年層は中国の台頭に寛容か

イデオロギーの対立を超えた背景には、米国の世代間ギャップが反映されているとワイン氏は分析する。例えば、18歳から49歳の共和党支持者において中国を「敵」と見なす割合は32%に留まるが、50歳以上の共和党支持者ではその割合が55%に達している。若年層の民主党支持者における同割合はさらに低く、およそ10%程度となっている。

またワイン氏は、ピュー・リサーチ・センターの調査結果が、米シンクタンク「カーネギー国際平和財団」が2025年11月に実施した調査結果と一致している点にも言及している。「中国の国力が米国を上回った場合、自身の生活が悪化する」と回答した18歳から29歳の割合はわずか27%であったのに対し、65歳以上の層では52%にのぼっている。 (関連記事: 「トランプ2.0」とアメリカによる平和支配の終焉 米欧関係の決定的転換を遠藤乾・東大教授が分析 関連記事をもっと読む

なぜこのような「世代間ギャップ」が生じたのか。ワイン氏は、「中国がまだ貧しく、世界をリードするイノベーション能力が欠如しているように見えた時代に育った人々にとって、中国の地位向上は間違いなく不安を抱かせるものである。しかし、米国の若年層は、日々強大化する中国の国力にすでに慣れ親しんでいる」と見解を示している。

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