島根県出雲市の島根県立古代出雲歴史博物館が約1年半にわたる大規模改修を終え、10月1日にリニューアルオープンした。
神話や古代史の源流をたどる拠点として展示構成を一新したほか、同館での特別展、県立石見美術館での県外不出の葛飾北斎コレクション公開、さらに東京都内での石見銀山発見500年記念事業など、秋の島根の歴史と文化を発信する多彩な取り組みが本格的に始動している。
古代出雲歴史博物館、総合展示や「神話回廊」を刷新
出雲大社の東隣に位置する同博物館では、4つの主要な見どころを中心に展示をアップデートした。
島根の歴史と文化を俯瞰できる「総合展示室」のグラフィックパネルや展示内容を一新したほか、「神話回廊」の神話展示室では、津和野町の「鷺舞」、県西部の「石見神楽」、隠岐国分寺の「蓮華会舞」の面などを、衣装を着た人形展示とともに立体的に紹介している。
また、特注の窒素充填ケースを導入したことで、世界遺産・石見銀山産の銀で造られた「丁銀」の通年展示が初めて実現。変色を防ぎ、本来の輝きを鑑賞できる環境を整えた。
さらに、「神話シアター」は上映機器と映像を刷新し、多言語対応を進めて没入感を高めた。
館内施設も刷新され、北山山系を望む「maru café」で飲食を楽しめるほか、拡張されたミュージアムショップでは、銅鐸柄のマスキングテープや青銅器などを描いた金平糖缶などの新商品を取りそろえている。
同館では、リニューアル記念特別展「その後のヲロチとスサノヲ」も11月29日まで開催されている。
北斎「永田コレクション」約520点公開 県外不出の作品群
県内では、美術分野の大型企画も進行している。
島根県立石見美術館(益田市)では、島根県津和野町出身の北斎研究者・故永田生慈氏が遺贈した世界屈指のコレクションの全貌を公開する企画展の第2章「葛飾北斎期・戴斗期編」が、11月9日まで開催されている。
遺志により県外への貸し出しが禁じられている約2,400件の「永田コレクション」から、北斎が46歳から60歳頃に手がけた版本を中心に、読本の挿絵や『北斎漫画』などの絵手本、錦絵、摺物、肉筆画など約520点を展示する。
版木による初摺と後摺の比較展示や、『北斎漫画』の板木など研究資料の紹介を通じて、江戸の出版文化と北斎の描写力を伝えている。
石見銀山発見500年 東京・池袋でも記念事業
首都圏に向けた発信として、石見銀山発見500年および世界遺産登録20周年を記念した事業も展開されている。
池袋サンシャインシティ内の古代オリエント博物館では、特別展「古代オリエントから石見銀山へ ―銀が動かす世界―」が12月6日まで開催され、装身具や歴史資料を通じて、銀が世界をつないだ歩みを紹介している。
さらに10月18日には、サンシャインシティ噴水広場で1日限定の特別イベント「まるっといわみフェス」が開催され、声優の関智一さんによるトークや石見神楽の公演、衣装着用体験、大田市の特産品販売などが実施される。
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編集:梅木奈実













































