【東京マラソン2026】大迫傑、日本人最高の12位も「『日本人トップ』という呼称を捨てるべき」 世界との壁打破へ「国境なき合同強化」を提言

2026年東京マラソンで日本人最高の12位に入った大迫傑。沿道の台湾ファンからも熱烈な声援が送られた。レース後、大迫は「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を提言した。(Crystel@curii.ooo攝影)
2026年東京マラソンで日本人最高の12位に入った大迫傑。沿道の台湾ファンからも熱烈な声援が送られた。レース後、大迫は「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を提言した。(Crystel@curii.ooo攝影)

3月1日に開催された「東京マラソン2026」は、2028年ロサンゼルス五輪、9月の名古屋アジア大会の代表選考会、および2027年マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を懸けた熱いレースが展開された。

男子はエチオピアのタデセ・タケレ選手(23)が2時間3分37秒で大会2連覇を達成。上位11位までを海外勢が独占する中、日本記録保持者の大迫傑選手(34、リーニン)が2時間5分59秒で日本人最高となる全体12位に入った。

大迫傑が台湾ファンの声援が響く2026年東京マラソンで日本人トップとなり、レース後には「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を訴えた。(Crystel@curii.ooo攝影)
2026年東京マラソンで日本人最高の12位に入った大迫傑。沿道の台湾ファンからも熱烈な声援が送られた。レース後、大迫は「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を提言した。(Crystel@curii.ooo攝影)

沿道に響く台湾からの声援、WBCとの相乗効果

今大会の沿道には、同時期に日本で開催されているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の影響もあり、多くの台湾人ファンが詰めかけた。都心の至る所で台湾からの熱い声援や応援ボードが見受けられ、ランナーたちを後押しする国際色豊かな大会となった。

大迫傑が台湾ファンの声援が響く2026年東京マラソンで日本人トップとなり、レース後には「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を訴えた。(Crystel@curii.ooo攝影)
2026年東京マラソンで日本人最高の12位に入った大迫傑。沿道の台湾ファンからも熱烈な声援が送られた。レース後、大迫は「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を提言した。(Crystel@curii.ooo攝影)

バレンシアから3か月、大迫が見せた「ベテランの調整力」

​2025年12月のバレンシアマラソンで自身3度目の日本記録(2時間4分55秒)を樹立してから、わずか3か月足らずでの出走となった大迫選手。序盤は第2集団で冷静にレースを進め、34キロ過ぎに前日本記録保持者の鈴木健吾選手(30、横浜市陸協)を捉えると、41キロ過ぎの力強いスパートで突き放した。大迫選手はレース後、「バレンシアから3か月でここまで仕上げてこられたのは良い経験になった」と手応えを語った。

大迫傑が台湾ファンの声援が響く2026年東京マラソンで日本人トップとなり、レース後には「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を訴えた。(Crystel@curii.ooo攝影)
2026年東京マラソンで日本人最高の12位に入った大迫傑。沿道の台湾ファンからも熱烈な声援が送られた。レース後、大迫は「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を提言した。(Crystel@curii.ooo攝影)

日本勢では、鈴木選手が2時間6分9秒で13位、市山翼選手(29、サンベルクス)が2時間6分58秒。2時間7分を切ったのはこの3人のみとなった。また、初マラソンの工藤慎作選手(早大)は2時間7分34秒でMGC出場権を獲得した。女子ではブリジット・コスゲイ選手(ケニア)が2時間14分29秒の大会新で制し、今季限りでの引退を表明している細田あい選手(エディオン)が2時間23分39秒で日本人最高の10位に入った。

大迫傑が台湾ファンの声援が響く2026年東京マラソンで日本人トップとなり、レース後には「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を訴えた。(Crystel@curii.ooo攝影)
2026年東京マラソンで日本人最高の12位に入った大迫傑。沿道の台湾ファンからも熱烈な声援が送られた。レース後、大迫は「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を提言した。(Crystel@curii.ooo攝影)

「『日本人トップ』と言っているようではまだまだ」

​​大迫選手はレース後の会見で、次戦の目標については一旦休養を取ってから決めたいとしつつ、海外勢との間に開いた実力差について持論を展開した。日本歴代10傑を2021年以降の記録が占めている現状から、現在の日本の長距離界のレベルは底上げされていると評価。

大迫傑が台湾ファンの声援が響く2026年東京マラソンで日本人トップとなり、レース後には「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を訴えた。(Crystel@curii.ooo攝影)
2026年東京マラソンで日本人最高の12位に入った大迫傑。沿道の台湾ファンからも熱烈な声援が送られた。レース後、大迫は「日本人トップ」という枠組みを超えた世界基準の強化を提言した。(Crystel@curii.ooo攝影)

しかしその一方で、依然として「海外勢」や「日本人トップ」という言葉で区別される風潮に対し、「『海外勢』『日本人トップ』と言っているようではまだまだ」と警鐘を鳴らした。ケニアや米国を拠点とする自身の経験から、所属企業の垣根を取り払い、鈴木選手や若い世代、さらには海外選手と日常的に切磋琢磨する「合同強化」の重要性を説いた。

編集:梅木奈実

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