三菱地所と清水建設は2026年2月27日、東京駅日本橋口前で開発を進めている日本一の高さとなるTorch Towerの低層部ダイヤグリッド架構の完了に伴い、現地の工事進捗および最新の防災・耐震・施工技術を公開する現場説明会を開催した。
本プロジェクトは延床面積50万平方メートルを超える超大規模複合ビルで、オフィス、商業施設、ホール、最高級ホテルなどを内包する。説明会では、三菱地所設計と清水建設の各担当者が登壇し、それぞれの専門領域から詳細な技術解説が行われた。

松明をイメージしたデザインと大規模防災機能
三菱地所設計TOKYO TORCH設計室チーフアーキテクトの永田大輔氏は、建築計画および防災対策の全容を説明した。
同タワーのデザインは、松明の明かりをイメージした頂部を藤本壮介氏、低層部を巡る立体的な空中散歩道を永山祐子氏、そして1階の広場であるTOKYO TORCH Parkを高野ランドスケーププランニングがそれぞれアドバイザーとして参画している。
防災面では、約8000平方メートルの共用空間を活用し、大規模災害時に約4800人の帰宅困難者を受け入れるスペースと備蓄倉庫を確保している点を強調した。

また、72時間稼働可能な非常用発電機に加え、都市ガスを利用したコージェネレーションシステムを導入。地下の変電所からの直接供給と合わせた二重の電力供給網を構築することで、平時と同水準の電力を維持する。
水害対策としては、主要な電気室や防災センターを地上に配置。さらに、超高層ビルとしては日本初となる階段室への加圧防煙システムを採用し煙の侵入を防ぐほか、中間階の機械室を外気と接続することで火災時の上層階への延焼を防ぐなど、最高水準の防災機能を備えていることを明らかにした。

長周期地震動に備える外殻構造
続いて、同設計室構造設計部ユニットリーダーの石橋洋二氏が構造計画を解説した。
石橋氏は、100メートル四方で高さ約400メートルという巨大なプロポーションを持つ同ビルが、長周期地震動の影響を強く受けると指摘。その対策として、建物コア部分だけでなく外周全体で揺れを抑える外殻構造を採用したと説明した。
目標耐震性能は通常基準の2倍超を設定し、地震時の変形を2.5分の1から3分の1程度に抑制する。

特に低層部では、強固なダイヤグリッド架構を構築して巨大な重量を効率的に支持。既存地下躯体への影響を回避するため、外周柱は14階にかけて外側へ約2.3メートル傾斜する複雑な設計となっている。
柱には特殊鋼材をあえて用いず、汎用性の高い高強度鋼材とFC150超高強度コンクリートを組み合わせたCFT造(コンクリート充填鋼管構造)を採用。確実な溶接と施工品質を担保しているという。
地下30メートルの基礎と施工技術の革新
施工を担当する清水建設常盤橋プロジェクト建設所副所長の平野秀明氏は、地下30メートルに及ぶ基礎工事とダイヤグリッド架構施工における技術的ブレイクスルーを紹介した。

















































