多くの人々が行き交う東京・池袋の商業施設「サンシャインシティ」で26日午後7時20分頃、殺傷事件が発生した。
2階にある「ポケモンセンターメガトウキョー」に20代の男が押し入り、20代の女性店員を刃物で次々と刺した後、カウンター内で自らの首を切りつけた。警視庁巣鴨署によると、両者は意識不明の状態で病院に搬送されたが、その後死亡が確認された。捜査関係者への取材により、本件は警察が以前から介入し、ストーカー規制法に基づく禁止命令を出していたにもかかわらず防げなかった、執着の末の悲劇であったことが明らかになった。
春休みのポケモンセンターを襲った凶行
現場となった「ポケモンセンターメガトウキョー」は、JR池袋駅東口から至近のサンシャインシティ内にあり、ポケモンカードや関連グッズを販売するファンにとっての「聖地」として知られる。事件当時は春休み期間中で、店内は多くの親子連れや外国人観光客で溢れかえっていた。
警視庁への通報記録には、「ポケモンセンター内で刃物を持った者が暴走している」「男女2人が血を流して倒れている」といった緊迫した内容が残されており、現場の凄惨さを物語っている。
現場に響いた「Help!」の叫び
店内にいた30代の夫婦は、当時の状況を次のように振り返る。
「商品を選んでいたところ、突然レジの奥から何かが崩れるような大きな音が聞こえた。直後、一人の外国人が『Help!』と叫びながら必死に走り去り、振り返るとレジ付近に立つ男と、血に染まった衣服を着た店員の姿が目に入った」
また、別の30代女性客は、会計待ちの列に並んでいた際に異変に気付いたという。
「担架が運び込まれ、現場は様々な言語で『助けて』『逃げて』という叫び声が充満しました。ただ事ではないと感じ、すぐに夫と店外へ逃げました。子供がこれほど多い場所でこんな悲惨な事件が起きるなんて、本当に残念でなりません」
事件発生直後、サンシャインシティ全体が極度の緊張に包まれ、店員たちは「こちらに来ないでください!」「シャッターを閉めて!」と叫びながら客を避難誘導した。
防ぎきれなかった凶行 「逮捕」後も続いた殺意
社会に衝撃を与えた今回の事件は、当初無差別殺傷事件(通り魔)の可能性も疑われたが、防犯カメラの映像から、男には明確な殺意があったことが判明している。男は単独で店内に侵入した後、周囲の客には目もくれず、真っ直ぐにカウンター内の女性店員を標的に定めて襲撃に及んだ。
捜査関係者によると、亡くなった女性は生前、男によるストーカー被害について警視庁に何度も相談を寄せていた。警視庁はこれを受け、ストーカー規制法に基づく禁止命令を男に出していたほか、過去には男を逮捕した経緯もあった。
警察当局は釈放後も定期的に女性の安全確認を行っていたが、結果としてこの惨劇を阻止することはできなかった。法の執行や逮捕歴さえも、男の歪んだ執着を止める決定打にはならなかった。
運営会社の対応と臨時休業
運営会社である「株式会社ポケモン」は26日夜、「ポケモンセンターメガトウキョー&ピカチュウスイーツ 臨時休業のお知らせ」を発表した。声明の中で事件が店内で発生した事実を認め、「警察への全面的な協力、及びスタッフの心身のケアを最優先に、当面の間、臨時休業とさせていただきます」と報告した。
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編集:梅木奈実


















































