2026年5月下旬から6月上旬にかけて、フランスと台湾の戦略技術分野における協力の加速を示す一連の経済動向が注目を集めている。
半導体や人工知能(AI)分野を中心に、フランスと台湾の企業・研究機関による戦略的パートナーシップが相次いでいるほか、台北で開催される「COMPUTEX 2026(台北国際コンピュータ見本市)」および「InnoVEX 2026(スタートアップ・AI・IoTの国際展示会)」には、これまでにない規模でフランス企業が参加する。
こうした動きは、半導体、先端コンピューティング、AI、フォトニクス、量子技術、省エネルギー型インフラなど、今後の世界的な技術バリューチェーンにとって重要な分野で、フランスと台湾のエコシステムが補完関係を強めていることを示している。
フォックスコン・タレス・Radiall、フランスでOSAT投資計画
協力加速を象徴する動きの一つが、鴻海(ホンハイ)精密工業(フォックスコン)、タレス・グループ(Thales)、Radiallによるフランスでの半導体組み立て・テスト(OSAT)技術に関する合弁事業だ。
この計画は2025年の「Choose France Summit」で発表されたもので、投資額は2億5000万ユーロに上る。合弁会社名は「Tessalia」とされ、工場の建設地はフランス・ボルドー地域のル・バルプとなる。これらの詳細は、Choose France Summitに合わせて行われる起工式で公表される予定だ。
同プロジェクトは、自動車、航空宇宙、通信、防衛、医療技術などの分野に向け、欧州に先端パッケージングの製造能力を確立することを目指している。2033年までに、System-in-Packageウェハーを年間5000万枚生産する能力の構築を目標としている。
AI用途の拡大により、先端パッケージングへの需要が急速に高まる中、この計画は欧州の技術力、サプライチェーンの強靱性、戦略的半導体分野における産業統合の強化につながるものと位置づけられている。
PSMCとCEA、次世代AIインフラで戦略提携
2026年4月には、台湾のファウンドリーである力晶積成電子製造(PSMC)と、フランスの研究機関CEA-LetiおよびCEA-Listが、次世代AIインフラ技術を対象とする複数年の戦略的パートナーシップを発表した。
この協力では、フランス側が持つシリコンフォトニクス、microLED技術、RISC-Vコンピューティングアーキテクチャの知見と、台湾側の先端3D積層および半導体インターポーザ統合技術を組み合わせる。
両者は、AIデータセンターの消費電力を削減しつつ、AIアプリケーションの急速な拡大に伴うインフラ性能や拡張性の課題に対応する高性能コンピューティングおよび高帯域通信ソリューションの開発を目指す。 (関連記事: 【NVIDIA GTC 2026】、ジェンスン・フアン氏が描く「1兆ドルのAI藍図」 台湾勢20社超が「5層のケーキ」戦略に集結 | 関連記事をもっと読む )
この協力の動きは、6月23日から25日にかけてフランス・グルノーブルで開催される「Leti Innovation Day(LID)World Summit」でも取り上げられる予定だ。













































