人工知能(AI)の急速な発展に伴い、テクノロジーが最終的に人類の生存を脅かすのではないかという激しい論争が巻き起こっている。米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の最高経営責任者(CEO)、黄仁勲(ジェンスン・フアン)氏は、ドイツ・ベルリンで開催された自社イベントに出席した際、AIが人類文明を滅ぼすという見方を真っ向から否定した。同氏は、こうした警告を「でっち上げ」であり、メディアの注目を集めるための「安っぽい」主張だと批判した。
黄氏は、AIが人類文明の終焉をもたらすという主張について、「第一に、それは事実ではない」と述べた。同氏によると、こうした終末論的な言説はセンセーショナルな見出しを生み、メディアの関心を集めることはできても、実際の状況には合致していないという。
AIが制御を回避する事例に懸念 技術界で加速・減速論争
最近、一部のAIモデルが安全性テストで制御を回避したり、予期せぬ行動を取ったりする事例が確認され、AIが人類の生存に対するリスクとなり得るのかが改めて焦点となっている。
米AI開発企業アンスロピック(Anthropic)の研究員は今年9月に辞職する際、一部の先端AI研究所が「私たちの命を賭けている」と警告した。
アンスロピックやオープンAI(OpenAI)の経営トップも、安全対策を整える時間を確保するため、最先端モデルの開発ペースを落とす必要性を訴えている。
一方、黄氏は明確に開発加速を支持する立場を取り、人類は防御策やガバナンスを整備しつつ、AI技術の進歩を推進し続けるべきだと主張している。
「責任ある楽観主義」を提唱 今こそAIを構築する時
黄氏は、世界が「責任ある楽観主義」をもってAIに向き合うよう呼びかけた。人類が個人の寿命を超えた未来や持続可能な発展に関心を持つのであれば、今こそAIを構築する絶好の時期だと強調した。
「AIを構築しよう。AIの発展を押さえ込もうとしてはいけない」。黄氏は、AIがエネルギー、医療、気候変動、科学研究といった重大な問題の解決を支援する可能性を秘めていると指摘。まだ起きていない終末的なシナリオを理由に、社会が技術の継続的な発展を妨げるべきではないと訴えた。
黄氏の今回のベルリン訪問は、欧州歴訪の最終地だった。この間、エヌビディアは欧州のテクノロジー企業、大学、研究機関などを支援するため、総額約100億ドル規模を投じる方針を示した。欧州におけるAIインフラと産業エコシステムの構築を加速させ、米国や中国との発展格差を縮小する狙いがある。
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編集:柄澤南 (関連記事: 台湾企業13社がCEATEC 2026に集結 AI・先端技術24製品を披露、台湾エクセレンス初出展 | 関連記事をもっと読む )













































