デルシー・ロドリゲス副大統領が暫定ベネズエラ大統領に就任、中露が即座に祝意 非常事態下、反体制派弾圧の懸念強まる

2025年1月5日、マドゥロ大統領の副官が暫定大統領として宣誓就任した。(写真/ベネズエラ大統領府提供)

米国政府は先週、電撃的な「斬首作戦」によってベネズエラのマドゥロ大統領を拘束し、トランプ氏はさらに「ベネズエラと同国の石油を掌握する」と主張した。こうした中、マドゥロ大統領の副官であるデルシー・ロドリゲス氏は5日、暫定大統領として宣誓就任し、ベネズエラは非常事態に突入した。

非常事態宣言の下、米国による軍事行動を公に支持することは禁止され、報道によれば、メディア関係者10人以上が一時的に拘束されたという。AP通信は、ロドリゲス氏が「国際法の枠組みの中で米国と協力する」と述べる一方で、米国の統制を受けずに独自に国家を運営しているという政治的現実を示そうとしていると伝えている。

ベネズエラ最高裁は3日、ロドリゲス氏を暫定大統領に任命した。ベネズエラ憲法では、大統領が何らかの理由で職務を「恒久的に」遂行できなくなった場合、30日以内に選挙を実施する必要があると定められている。しかし最高裁は、マドゥロ氏の不在は「一時的なもの」だと主張しており、この判断に基づけば、ロドリゲス氏の暫定政権は最長90日間となる。ただし、国民議会の承認を得れば、任期は最長6か月まで延長可能だという。英紙フィナンシャル・タイムズは、最高裁が任期の上限に明確に言及していないことから、ロドリゲス氏が政権維持の期間をさらに引き延ばす可能性があると、専門家の見方を伝えている。

英紙フィナンシャル・タイムズによると、1月3日付とされながら、5日になってようやく官報に掲載された緊急命令では、「米国が本共和国の領土に対して武力攻撃を行うことを扇動または支持する者に対し、直ちに捜索および逮捕を実施する」と宣言された。カラカスの人権活動家は、政府による弾圧が5日に入って明らかに激化し、市民の携帯電話を調べ、米国の行動を支持していると解釈されかねない内容がないか確認する事例も出ていると証言している。また、内務大臣のディオスダド・カベージョ氏が掌握する民兵組織「コレクティーボス」も大規模に動員され、首都周辺には検問所が設けられたという。

2018年5月24日、ベネズエラ大統領マドゥロ、当時の制憲国民会議議長であったデルシ・ロドリゲス(左)およびファーストレディのフロレスが国会への到着時に手を振って挨拶。(AP通信)
2018年5月24日、ベネズエラのマドゥロ大統領と、当時の制憲国民議会議長デルシー・ロドリゲス氏(左)、そしてファーストレディのフローレス氏が国民議会に到着し、手を振って応じた。(写真/AP通信提供)

英紙フィナンシャル・タイムズによると、ベネズエラの報道機関は当初、国民議会議事堂での取材を許可されていたものの、写真撮影や生中継は禁止されていた。その後、取材そのものが認められなくなり、少なくとも記者やメディア関係者14人(うち11人は外国メディアの記者)が連行され、数時間にわたって事情聴取を受けた後、釈放されたという。ベネズエラ全国新聞労働者連盟は、多くの記者が国民議会周辺で拘束されたと明らかにしており、当時、同じ場所ではロドリゲス氏の宣誓就任が行われていた。

注目されるのは、マドゥロ氏の副官を務め、トランプ政権との協力に意欲を示してきたロドリゲス氏の宣誓就任式を主宰したのが、実兄のホルヘ・ロドリゲス氏だった点だ。ホルヘ氏は同日、国会議長として再任の宣誓も行っており、ベネズエラ大統領の継承順位では第2位に位置する。SNSに投稿された映像によれば、ロシア、中国、イランの各国大使が、暫定大統領に就任したロドリゲス氏に最初に祝意を示した外交使節だったという。

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