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日台断交後初、現職外相の訪日が実現 原爆式典参列など「2025日台関係は10の記録を塗り替えた」李駐日代表が報告 台湾駐日代表処が6日に新年会を開催し、駐日代表の李逸洋氏。(写真/黄信維撮影)
駐日台湾代表処は6日正午、新年レセプションを開催し、駐日代表の李逸洋氏と日本台湾交流協会の谷崎泰明理事長が共にスピーチを行った 。李氏は席上、過去1年間(2025年)で日台関係が10項目以上の歴史的記録を更新したと振り返るとともに、高市早苗首相が打ち出した最新の経済戦略を詳細に分析し、日台産業が高度に補完し合えば、今後20年間の世界のテクノロジー情勢を主導できると強調した。一方、谷崎氏はユーモアを交えた「白粉男」のエピソードを用いて、日台協力が生み出した成果を表現し、双方が二国間関係への強い信頼を示した。
李氏はあいさつの冒頭、日本各界からの支持に感謝の意を表したうえで、昨年の日台関係は前例のない進展を遂げ、少なくとも10項目以上の歴史的記録を塗り替えたと述べた。具体例として、台湾の林佳龍外交部長が東京を公式訪問し、日台断交から53年を経て初の訪日を果たしたことや、台湾の駐日代表が初めて広島・長崎の原爆投下80周年平和記念式典に招かれたことを挙げた。
さらに、2025年5月には、駐日台湾代表処が友好国パラグアイおよび日本と共同で記念レセプションを開催したが、台湾の国交国が台湾とともに日本で正式な公式行事を行ったのは史上初であり、その意義は極めて大きいと説明した。
日本政界との関係構築についても、李氏は具体的な数字を示した。着任からわずか1年3か月の間に、面会や会食を通じて交流した日本の国会議員は延べ306人に達し、過去最多を記録したという。代表公邸で開かれたある会合では、歴代の大臣経験者6人が同時に出席したこともあり、こうした規模の集まりはこれまで例がなかったと述べた。「最短の期間で、最も多くの重鎮政治家と会った」という事実自体が、日台関係の緊密さを証明していると強調した。
駐日台湾代表処が新年会を開催した。(写真/黄信維撮影) 将来の産業戦略について、李氏は日本の政治・経済情勢を踏まえた分析にも多くの時間を割いた。高市首相が2025年11月に打ち出した「日本成長戦略本部」構想は、日本経済にとって大きな転換点になると指摘。この戦略は首相自らが陣頭指揮を執り、AI、半導体、デジタルセキュリティ、防衛産業など17の重点分野で構造転換を進めるものだという。
李氏は、これらの重点分野が、台湾が推進する「五大信頼産業」および「六大中核戦略産業」と高度に重なっている点に言及し、日台両国の産業構造には極めて強い補完性があるとの認識を示した。さらに、データを引用し、昨年の台湾の経済成長率は7.4%と予測され、今年の1人当たりGDPは4万ドルに達する見通しだと説明した。
李氏は「今後10年、20年は半導体とAI技術が世界を主導する」との見方を示し、台湾は世界のハイテク産業における最重要生産拠点であると指摘。日本と半導体、AI、ICT分野で協力を深めれば、双方にとってのウィンウィンを実現できるだけでなく、安全で信頼性の高い「非レッド・サプライチェーン」を構築できると述べ、これは両国の国家安全保障と地域の平和と繁栄にとって極めて重要だと語った。
日本台湾交流協会の理事長、谷崎泰明氏。(写真/黄信維撮影) 続いてあいさつした谷崎理事長は、李氏の発言に呼応する形で、ユーモアを交えた発言を行った。今年は「馬年」に当たり、前日に株式市場が大きく下落したことは、馬年は相場が荒れやすいという俗説を思い起こさせるが、国際情勢が不確実性に満ちる中だからこそ、「最も信頼できるパートナー」を持つ重要性が際立つと述べた。
谷崎氏は、日台協力を象徴する逸話として「白粉男」の話を紹介した。日本の有名なりんご飴ブランド「Pomme d'Amour Tokyo」の社長が台湾で原材料を探し、品質の高い台湾産の砂糖20キロを持って帰国した際、桃園空港で白い粉末を所持しているとして税関に止められ、「白粉男」と呼ばれたというエピソードだ。
その後、この社長は台湾産の砂糖を採用し、溶けやすく甘さも適度で、りんご飴作りに最適な原料であることを発見したという。谷崎氏は、「Pomme d'Amour」はフランス語で「愛のりんご」を意味するとしたうえで、日本のりんごと台湾の砂糖の組み合わせは、日台の産業と文化の最も完璧な「結婚(マリアージュ)」だと語り、このエピソードが両者の関係の深さと融合を象徴していると述べた。
一昨年の日台相互訪問者数は600万人を突破し、昨年はさらに11%増えて650万人を超えた。谷崎氏は、多くの課題に直面する年ではあるが、日台が引き続き手を携えて歩んでいくことに期待を示した。
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