世界的な注目を集める米中首脳会談が14日、北京の人民大会堂で行われた。トランプ米大統領にとっては2017年以来の訪中となり、中国側は大規模な歓迎ムードを演出した。トランプ氏は同日午後、中国の習近平国家主席とともに北京の天壇・祈年殿を視察し、夜には公式夕食会にも出席した。
焦点の一つとなったのが、両首脳が「台湾問題」をどのように扱ったのかだ。在米学者の翁履中氏は15日、自身のフェイスブックで海外メディアの報道を引用し、「トランプ・習近平コンセンサスとは何か。一つの会談でそれぞれの立場を示し、対立を棚上げして翌日に再協議するのか」と題する見解を示した。
翁氏によれば、トランプ氏と習氏は会談や夕食会で一定の交流を見せた一方、今回の訪中にはテクノロジー、金融、航空、農業、製造業などの米企業トップが多数同行しており、経済・貿易、投資が訪中の重要な柱であることがうかがえるという。
翁氏は、首脳会談は表面上、良好な雰囲気に包まれていたものの、実際には米中が「別々の言語」で語っていたと指摘する。
初日の会談で習氏は台湾問題に警告か
翁氏によると、会談初日の議題は、米中貿易、フェンタニル前駆体の規制、イラン問題など多岐にわたった。会談後、米国側は貿易関係の深化などを強調した一方、中国側は米中の戦略的安定と台湾問題を前面に出した。
報道によれば、習氏は会談中、台湾問題への対応を誤れば、米中が衝突や対立に向かう可能性があるとトランプ氏に警告したとされる。米中双方は15日、より少人数で踏み込んだ協議を行う予定で、具体的な結論が出るかどうかはなお不透明だ。
翁氏は、米中高官の交流において、一つの会談でそれぞれが自らの立場を示すことは珍しくないと指摘した。米中関係の緊張、テクノロジー・貿易戦争、台湾海峡リスク、中東危機といった背景のもとでは、互いの主張を尊重しながら対立を制御すること自体が、ある種の「トランプ・習近平コンセンサス」だとの見方を示した。
米国が求めるのは取引、中国が示すのはレッドライン
翁氏は、今回の会談について「米国が求めるのは取引の成果であり、中国が求めるのは戦略的なレッドラインだ」と分析する。
同氏によれば、この「曖昧な共通認識」の最も微妙な点は、危機管理としての機能にある。双方がそれぞれ必要な成果を持ち帰りつつ、事態が制御不能に陥ることは避ける。そこに今回の米中対話の本質があるという。
中国側は、米中の戦略的安定、とりわけ台湾問題に重点を置いた。習氏は明確なメッセージを発したが、米紙『ワシントン・ポスト』の報道によると、トランプ氏は台湾に関する習氏の発言に直接応じなかったという。翁氏は、この沈黙そのものが注視すべきポイントだと指摘する。
今後、米国による対台湾武器売却に調整があるのか、あるいは台湾の頼清徳総統の米国経由(トランジット)が認められるのかは、重要な観察指標になるとみている。 (関連記事: 米中首脳が公式夕食会 トランプ氏、習近平氏夫妻を9月のホワイトハウス訪問に招待 | 関連記事をもっと読む )
翁氏は、トランプ氏が語っているのは市場、受注、投資、個人的関係である一方、習氏が語っているのは主権、安全保障、レッドライン、大国秩序だと整理する。トランプ氏がAI、半導体、金融、航空、農業、資本市場を代表する米企業トップを率いて北京入りしたのは、取引上の成果を求め、中国が米国の資本とテクノロジーに再び市場を開くことを期待しているからだという。



















































