中台政治交渉に台湾世論の7割が賛成 最も信頼される交渉役は蔡英文氏

桃園市国家発展教育基金会の世論調査によると、10年間の総合データでは、台湾の人々の7割超が中台政治交渉に賛成している。中国との交渉を任せる上で最も信頼されている政治家は、蔡英文前総統だった。(写真/柯承恵撮影)
桃園市国家発展教育基金会の世論調査によると、10年間の総合データでは、台湾の人々の7割超が中台政治交渉に賛成している。中国との交渉を任せる上で最も信頼されている政治家は、蔡英文前総統だった。(写真/柯承恵撮影)

台湾で実施された最新の世論調査で、台湾の人々の71.7%が中台間の政治交渉に賛成していることが分かった。政治交渉で最も望ましい結果としては「現状維持」が44.3%で最多となった。

中国との交渉を任せる上で最も信頼できる政治家については、蔡英文前総統が25.7%で首位だった。2位は馬英九前総統の9.5%、3位は頼清徳総統の7.0%だった。また、中国側が交渉条件として掲げる「一つの中国」原則への反対は、過去と比べて低下傾向を示している。

今回の調査を発表した桃園市国家発展教育基金会は、前大陸委員会主任委員の陳明通氏が創設時の董事長を務めた団体で、現在は淡江大学中国大陸研究センター主任の張五岳氏が董事長を務めている。陳氏も引き続き董事に名を連ねている。

同基金会は6月15日、「両岸政治交渉」に関する世論調査の発表会を開いた。司会は張氏が務め、中信金融管理学院講座教授の周継祥氏、台湾大学中国大陸研究センター主任の蔡季廷氏、淡江大学両岸関係研究センター主任の洪耀南氏が登壇した。

桃園市国家発展教育基金会が中台の政治交渉に関する世論調査の発表会を開催。張五岳氏が司会を務め、蔡季廷氏、洪耀南氏、周継祥氏が対談した。(楊騰凱撮影)
桃園市国家発展教育基金会は、中台政治交渉に関する世論調査の発表会を開いた。会では張五岳氏が司会を務め、蔡季廷氏、洪耀南氏、周継祥氏が登壇した。(写真/楊騰凱撮影)

調査報告によると、台湾大学社会科学院の中国大陸研究センターは2015年から中台政治交渉に関する世論調査を継続しており、2023年までに計8回の調査を行った。今年からは桃園市国家発展教育基金会が調査を引き継ぎ、5月上旬に最新調査を実施した。

7割超が中台政治交渉に賛成 ただし今年は過去最低に

​中台間で政治交渉を行うことに賛成するかとの設問では、10年間の総合データで「賛成」が71.7%、「反対」が18.4%だった。

ただし、今年の調査に限ると、賛成は61.6%にとどまり、過去最低となった。台湾の人々の過半数はなお中台政治交渉に賛成しているものの、交渉に慎重な姿勢を示す層が増えていることも浮かび上がった。

政治交渉を早期に進めるべきかという問いでは、10年間の総合データで45.8%が「できるだけ早く進めるべき」と回答した。一方、34.5%は「急がず進めるべき」と答えた。

交渉を任せたい政治家は蔡英文氏が最多

​中国との交渉で最も信頼できる政治家については、10年間の総合データで蔡英文前総統が25.7%で最多となった。馬英九前総統は9.5%、頼清徳総統は7.0%だった。

桃園市国家発展教育基金会の調査によると、台湾市民が対中交渉において最も信頼する政治家は前台湾総統・蔡英文氏だった。(桃園市国家発展教育基金会提供)
桃園市国家発展教育基金会の調査では、中国との政治交渉を任せる上で、台湾の人々が最も信頼する政治家は蔡英文前総統だった。(桃園市国家発展教育基金会提供)

また、7割を超える台湾世論が中台政治交渉に賛成する中で、交渉結果として最も望まれているのは「現状維持」だった。割合は44.3%に上る。

ここでいう「現状維持」には、「当面は現状を維持し、将来的に統一する」「当面は現状を維持し、将来的に台湾独立を目指す」「当面は現状を維持し、将来改めて統一か独立かを決める」「永遠に現状を維持する」といった複数の選択肢が含まれている。 (関連記事: 【台湾海峡の深層】中国海警局が台湾を周回、東部海域も常態化か 北京が進める「不統而統(統一なき統一)」とは 関連記事をもっと読む

「一つの中国」原則への反対は低下傾向

​中国側が交渉条件として掲げる「一つの中国」原則を受け入れるかとの問いでは、10年間の総合データで69.7%が「受け入れない」と回答した。「受け入れる」は21.1%、9.2%は明確な回答を示さなかった。

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