トランプ米大統領と中国の習近平国家主席によるホワイトハウスでの首脳会談を受け、米上院の民主党議員19人が2026年9月24日、共同声明を発表した。声明は、会談が安全保障や経済の核心的な課題で米国民のために有効な成果を得られなかったばかりか、米国の長期的な競争力を弱めたと厳しく批判した。声明には、上院外交委員会の民主党トップ、ジーン・シャヒーン議員をはじめ、ディック・ダービン、ジャック・リード、エリザベス・ウォーレン各議員らが名を連ねた。
「レッドカーペット」の厚遇も実質的な成果なし
声明は、中国との外交対話は衝突を防ぎ、米国の利益を守るうえで欠かせないとしつつ、最終的には米国の労働者に実質的な成果をもたらすものでなければならないと指摘した。そのうえで、トランプ氏が空港でレッドカーペットを敷いて習氏を出迎え、厳しい外交交渉の代わりに、ボールルーム(舞踏室)の見学や億万長者の友人らとの豪華な晩餐会を選んだとして、実質より演出を優先した「ショー」だったと批判した。
民主党議員らは、トランプ政権がこの19カ月間、米国の競争力の土台を組織的に空洞化させてきたと非難した。短期的な商業利益と引き換えに長期的な技術的優位を手放し、国内のイノベーションを支える科学研究と人材育成の基盤を損ない、米国の安全と繁栄を支えてきた同盟網に長期的な打撃を与えたと主張している。

台湾支援は「交渉の余地なし」 140億ドルの武器売却の実施求める
台湾海峡とインド太平洋地域の安全保障について、声明は、台湾の自衛に対する米国の支援は「交渉の余地がない」と強調し、台湾海峡での衝突を防ぎ、地域の安定と世界経済を守るうえで極めて重要だとした。
そのうえで、議会が数カ月前に承認した防衛支援を「直ちに台湾への提供を進める」よう政権に求めた。対象には、現議会が確保した13億ドルの資金、既存の武器売却案件、そして9カ月前に承認されながら実施が保留されている140億ドル規模の新たな武器売却パッケージが含まれる。
さらに、米国はインド太平洋の同盟国とともに北京による経済的・軍事的威圧に立ち向かい、中国が南シナ海で再開した人工島の造成や、東シナ海で強まる挑発行為に正面から対処しなければならないとした。

声明が挙げた「7つの問題点」
声明は、今回の首脳会談の主な問題点として、次の7項目を挙げた。
①AI(人工知能)
ホワイトハウスは米国のAI分野における主導的地位を守ると言いながら、中国への高性能半導体や製造装置の販売を容認し、AIの安全上のリスクを管理する実効的な仕組みも整えていない。
②貿易と重要鉱物
関税の「休戦」延長は一時しのぎにすぎず、中国の電気自動車(EV)メーカーなどに対する政府補助金、知的財産の窃取、世界のレアアース(希土類)精錬における中国のほぼ独占状態には、まったく歯止めをかけられない。 (関連記事: 習近平氏への異例の厚遇に米議会反発 共和党重鎮が批判、対台湾支援・武器売却の凍結解除を要求 | 関連記事をもっと読む )
③イラン
米国とイランの戦争が始まった後も、北京は割安なイラン産原油を買い続けている。その一方で、米軍の弾薬や戦略備蓄は驚くべき速さで消耗している。トランプ氏は、中国企業によるイランへの支援が米兵への攻撃につながったことについて、習氏を面と向かって追及しなかった。













































