中国の習近平国家主席は米東部時間23日夕、ワシントン近郊に到着し、10年以上ぶりとなる国賓訪問を開始した。ドナルド・トランプ米大統領はメリーランド州のアンドルーズ統合基地に自ら出向き、駐機場で習氏を出迎えた。通常はホワイトハウスで迎えるところ、異例の駐機場での出迎えとなった。
トランプ政権は習氏の到着に合わせ、11月に期限を迎える予定だった米中の「貿易休戦」を2027年1月10日まで延長することで合意したと発表した。3日間の訪米は、異例の厚遇と、貿易休戦の延長という実質的な合意で幕を開けた。
AP通信は、トランプ氏が自ら駐機場まで出向いたのは、今年5月の訪中時に北京が示した盛大なもてなしへの返礼だと分析している。ただ、華やかな外交演出の陰で、先端技術の規制、関税、イラン情勢、台湾問題をめぐる米中の根深い対立は、依然としてくすぶっている。

異例の高規格な出迎え 米中、関係安定化を模索
AP通信によると、習氏の専用機は23日夕に着陸した。駐機場には長さ約30メートルのレッドカーペットが敷かれ、礼砲が鳴らされ、21人の儀仗兵が整列し、B-1爆撃機2機による飛行も行われた。
トランプ氏はメラニア(Melania Trump)夫人とともにヘリコプターで先に到着し、専用機が所定の位置に着くまで車内で待ったうえで、自ら習氏を迎えた。
メラニア夫人はFOXニュースのインタビューで、トランプ氏が自ら出迎えることを決めたのは、トランプ氏と習氏が「良好な関係にある」からだと説明し、「相手がわが国の地を踏む以上、最高の敬意を示さなければならない」と語った。
習氏には、中国共産党政治局常務委員の蔡奇氏や王毅外相らが同行している。

今回の首脳会談をめぐり、マルコ・ルビオ国務長官はニューヨークの国連総会の場で記者団に対し、米中は世界の二大経済大国であり、おそらく軍事力でも最強の2カ国だと指摘した。
そのうえで、「両国の首脳が最高レベルで向き合わないのは極めて無責任だ。首脳同士が会って対話することこそ、責任ある国家運営だ」と述べ、会談の意義を強調した。
貿易休戦、中国の期待より短い延長 米側は圧力の余地を残す
スコット・ベッセント財務長官はFOXニュースで、米中が貿易休戦の延長で合意したことを確認した。休戦の下で両国は互いの関税を引き下げ、新たな貿易制限措置も講じないことになっている。
延長期間が中国側の期待より短いことについて、専門家は、重要鉱物の輸出や米国産農産物の購入といった中国側の約束の履行に米政府がなお疑念を抱いており、今後も圧力をかける余地を残す狙いがあるとみている。
台湾への武器売却をめぐり、議会から懸念
外交儀礼の華やかさとは裏腹に、安全保障をめぐる駆け引きは激しい。焦点の一つが台湾への武器売却だ。 (関連記事: 【図解】米中首脳会談、6つの焦点 関税休戦・米国産品購入・AI・レアアース・イラン・台湾 | 関連記事をもっと読む )
ルビオ氏は記者団に対し、米国は台湾への武器売却と「自国の産業の生産能力や防衛産業基盤」との間でバランスを取らなければならないと述べた。















































