台湾の洪申翰労働部長(労働相)は21日、中国の南京を訪問し、アジア太平洋経済協力会議(APEC)人材養成大臣会合(HRDMM)に出席した。同氏は22日夕方に帰台した際、報道陣の取材に応じ、今回の訪問の成果について説明した。中国入国時に台湾居民来往大陸通行証(台胞証)を使用したかどうかに注目が集まる中、洪氏は「私は申請も使用もしていない。慣例に従い、招待状を利用して中国に入国した」と説明した。また、今回の訪問の感想を問われると、「台湾に帰ると本当にリラックスできる」と率直な思いを吐露した。
洪氏は、南京訪問の目的は非常に明確であり、労働・人的資源分野の多国間プラットフォームに深く参画すること、特に今後のアジア太平洋地域における国際協力の機会拡大を目指すことだったと述べ、目標はすべて達成されたと語った。さらに、専門家から成る代表団のメンバー、外交部、大陸委員会(対中政策を統括する機関)の多大なる支援に謝意を表明し、「(対中窓口機関の海峡交流基金会の)羅文嘉・秘書長から借りた機内持ち込み用スーツケースにも感謝したい」と付け加えた。
また洪氏は、台湾がAPECの正式かつ完全なメンバーであり、規定に基づき他の加盟国と同等の権利を有していることを強調。台湾側の一貫した要求とAPEC事務局の支援の下、主催国である中国はAPECの規定に沿って会議運営および権利の付与を行い、台湾側の求めに一致する尊厳ある対等な対応がなされ、原則は確実に履行されたと述べた。
今回の会合では、AI技術の急速な発展と、労働市場および人口の変化に対する具体的な対応策が焦点となった。会合では全会一致で共同声明が採択され、その中にはAIの発展下における雇用促進に関する付属事項が含まれたと洪氏は説明した。このような共通認識の下、労働者の社会的権利の保障や、AI普及に伴うリスキリングなど、今後地域内でより専門的な協力が進むことが期待される。これらがより良い基盤と空間を築くとした上で、APECが協力を重視するプラットフォームの枠組みであることを強調し、将来的に他国との協力機会がさらに増えることに強い期待を示した。
報道陣から入国時の台胞証使用について重ねて問われると、洪氏は「明確に説明できるが、私は申請も使用もしていない。我々は慣例通り、招待状で中国に入国した」と答えた。また注目すべき点として、同氏は南京到着後に優遇措置を受け、VIP通路を利用して空港を後にしたという。各国にも同様の特別待遇があったのかという質問に対し、洪氏は他の経済体や代表団の団長に代わって発言することはできないとしつつも、「我々が対等な尊厳という要求を貫いたことは確実だ」と力説した。
会議での「Chinese Taipei」表記は矮小化に当たらない
一方で、会議の際、洪氏の卓上プレートが「Chinese Taipei(チャイニーズ・タイペイ)」と表記されていたことが、台湾の地位を不当に低める「矮小化」に当たるのではないかとの議論を呼んだ。これに対し洪氏は、台湾がAPECの正式メンバーであり、公式な加盟名称が「Chinese Taipei」であると説明。中国側がAPECの規定を順守し、台湾に対して他のメンバーと同等の権利を与えたことを改めて強調し、これこそが対等な尊厳であり、「今回の会議参加において、いわゆる矮小化に直面する状況は一切なかった」と述べた。
今回の訪問の所感について問われると、洪氏はまず「台湾に帰ると本当にリラックスできる」と2度繰り返した。その上で、チーム全体の結束と専門的な支援があったからこそ任務を遂行できたと述べ、決して自分一人の力で成し遂げられるものではなかったと振り返った。台湾の国際参加には、多様な専門知識とチームの協力が不可欠であり、これこそが我々の使命であると指摘。労働の専門的視点からも、各種の国際参加の観点からも、今後も引き続き努力していく姿勢を示した。
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編集:平松靖史


















































