【名古屋】企業防災は「備蓄」から「運用」フェーズへ 最新技術が集結する「オフィス防災EXPO」2月25日開幕
企業防災の焦点が単なる備蓄から持続可能な運用体制へと移行する中、最新の防災DXや省スペース備蓄品、衛星通信技術などを一堂に集めた専門展示会が名古屋で開催される。(写真/RX Japan合同会社提供)
RX Japan合同会社は、中部・名古屋圏において企業の総務・防災・危機管理部門を対象とした大規模展示会「【名古屋】オフィス防災EXPO」を、2026年2月25日(水)から27日(金)までの3日間、ポートメッセなごやで開催する。
近年、南海トラフ巨大地震への懸念や自然災害の頻発を背景に、企業の防災対策への関心が高まっている。本展では、単に物資を「備える」段階から、いざという時に確実に機能させる「回す(運用する)」体制へのシフトを重要テーマとして掲げている。
なぜ今、「オフィス防災」なのか?企業の責務と課題
特にオフィス防災が重要視される背景には、「オフィスは社員自身が選べない場所である」という構造的な課題がある。自宅であれば個人の判断で対策が可能だが、勤務先の環境整備は企業の責務となる。さらに大規模災害時には、帰宅困難者が社内に滞留し、数日間オフィスで過ごさざるを得ない状況も想定されるため、企業には従業員の生命を守ると同時に、「会社が止まる=社会が止まる」という事態を防ぐための事業継続計画(BCP)の策定が求められている。
しかし実態は厳しい。東京商工会議所の調査によると、従業員向けに3日分以上の備蓄をしている企業は約5割にとどまり、キングジムの調査では備蓄を実施している企業の約6割が「点検・更新が行き届いていない」などの理由で運用に不安を感じていることが明らかになっている。
フェムテックから衛星通信まで、注目のソリューション
こうした「運用の課題」に対し、会場では実効性の高い最新製品やサービスが多数展示される。
株式会社レスキューナウは、特許取得済みの「A4サイズ防災用品」を出展し、本棚やキャビネットで管理しやすく、配布の手間を削減するソリューションを提案する。また、フェムテックの視点を取り入れた女性用携帯トイレ(石崎資材株式会社)や、災害時にキャリア通信が分断された際でも衛星回線等で通信を確保する「防災コネクト」(株式会社ユーリカ・ワイヤレス)、事前の大掛かりな訓練が不要な布製タイヤチェーンなど、現場の運用負荷を下げつつ安全性を高める製品が注目される。
南海トラフ対策など、専門家セミナーも併催
期間中は、学術界や実務の第一人者によるセミナーも併催される。名古屋大学名誉教授の福和伸夫氏や京都大学名誉教授の林春男氏らが登壇し、南海トラフ地震対策や、実践的なBCM(事業継続マネジメント)を組織の力に変えるための知見を共有する予定だ。
企業防災の実務担当者にとっては、最新の製品を比較検討するだけでなく、運用面での具体的な解決策を得る場となることが期待される。
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