トヨタ労使交渉スタート、「意志ある踊り場」で問われる真価 損益分岐点下げ「稼ぐ力」向上へ
意志を持ち、踊り場で鍛える稼ぐ力。(写真/トヨタ自動車提供)
次世代へ「強い現場」を残すための対話、2026年のトヨタ自動車における労使の話し合いが、2月18日に幕を開けた。トヨタ自動車労働組合は同日、会社側に対して本年度の労使交渉に関する申し入れを実施した。
佐藤恒治社長が年頭あいさつで掲げた「意志ある踊り場」という言葉を軸に、未来の競争力を左右する「稼ぐ力」の強化と、労使双方の「覚悟」を問う議論が始まった。
損益分岐台数の引き下げが急務
佐藤社長は2026年を、これまでの足場固めに一区切りをつけ、次なる飛躍に向けた「意志ある踊り場」にすると宣言している。過去2年間、生産現場を中心に余力を創出する取り組みを進めてきたが、依然として「やりたいことをやり続ける」ための原資となる「稼ぐ力」の向上が課題として残っている。
直近の決算では通期見通しを3.8兆円へと上方修正したものの、損益分岐台数の上昇は深刻な経営課題であり、近健太CFOは「悪い時に踏ん張れる構造をつくるため、損益分岐台数を引き下げなければならない」と、収益構造の抜本的改革の必要性を強調した。
職場末端まで「健全な危機感」を
今回の交渉で焦点となるのは、職場末端まで「健全な危機感」をいかに浸透させるかだ。佐藤社長は、好業績の影に隠れたリスクや現場との熱量の差を問題視している。
組合側の鬼頭圭介委員長もこれに呼応し、「トヨタといえども『生きるか死ぬかの瀬戸際』にあるという事実を一人ひとりが強く持つべきだ」と断言。5万8千人の組合員による「行動宣言」を加速させ、組織の垣根を越えたムダの排除や、AI・デジタルの活用による業務の正味率向上など、仕事の質を徹底的に高める覚悟を示した。
次世代へ「強い現場」を残すための対話
会社側を代表して申し入れ書を受け取った河合満氏は、稼働停止やプロジェクトの遅延が相次いでいる現状を真摯に受け止めるよう促した。その上で、「良品廉価」というトヨタの原点に立ち返り、次世代に「強い現場」を残すための本音の議論、すなわち「家族の会話」を重ねることを呼び掛けた。
本年度の交渉では、すでに報じられている7.3カ月の年間賞与要求のみならず、自動車産業の発展に向けた人財育成や組織風土の変革について具体的なアクションを決めていく。第1回労使協議会は2月25日に予定されており、トヨタがこの「踊り場」をいかにして成長のステップへと変えていくのか、その真価が問われる。
更多新聞請搜尋🔍風傳媒日文版
最新ニュース
中国国連代表、高市氏を名指し警告「台湾介入は侵略とみなす」 集団的自衛権行使を強く牽制中国の傅聰・国連大使(常駐代表)は、国連の会議で厳しい声明を発表し、特に日本を名指しして警告した。これは、衆議院選で歴史的な大勝を収めたばかりの高市早苗氏を意図的に狙ったものとみられる。傅氏は、どのような口実であれ「集団的自衛権」を行使して台湾問題に介入すれば、中国への侵略行為とみなされ、中国側は断固たる措置をとって対応すると述べた。中国共産党機関紙『環球時......
世界的和太鼓集団「DRUM TAO」の専用劇場が京都に誕生 2026年4月9日開業決定野村不動産、タオ・エンターテイメント、および野村不動産コマースは1月27日、世界31ヵ国で公演を行い累計観客動員数1,000万人を超える和太鼓パフォーマンス集団「DRUM TAO」の専用劇場『DRUM TAO THEATER KYOTO』を、2026年4月9日に開業すると発表した。JR京都駅八条口からすぐの「アバンティビル」9階に位置する本劇場は、京都の夜を......
チケット即日完売のPenthouse初の日本武道館公演、U-NEXTで独占ライブ配信決定USEN & U-NEXT GROUPの株式会社U-NEXTは、3月16日(月)に開催される6人組「シティソウル」バンド・Penthouse(ペントハウス)の単独公演「Penthouse ONE MAN LIVE in 日本武道館 “By The Fireplace”」を、動画配信サービス「U-NEXT」にて独占ライブ配信することを発表した。本公演は、同バン......
自由が丘駅前に新ランドマーク誕生、地上15階の複合商業施設が2026年秋開業自由が丘一丁目29番地区市街地再開発組合とヒューリックは、東京都目黒区で進めている複合施設内の商業施設について、2026年秋に開業する予定であると発表した。本事業は「自由が丘らしさの継承」と「人にやさしい街づくり」を掲げ、2023年10月から新築工事が進められている。地上15階、地下3階建ての同施設において、商業フロアは地下1階から地上5階を占める。「FIN......
BUMP OF CHICKEN、サマソニ東京公演に初出演決定 25周年の節目に歴史的登場クリエイティブマンプロダクションは2月13日、2026年夏に開催される音楽フェスティバル「SUMMER SONIC 2026」において、ロックバンド「BUMP OF CHICKEN」が出演することを発表した。出演は東京公演のみとなり、同バンドがサマーソニックのステージに立つのは今回が初めてとなる。日本を代表するバンドが初参戦BUMP OF CHICKENは......
サマーソニック2026、特典付き「3DAYチケット」オフィシャル先行販売が2月10日より開始クリエイティブマンプロダクションは2月10日、音楽フェスティバル「SUMMER SONIC 2026」の「3DAYチケット」および「プラチナ3DAYチケット」の特典付きオフィシャル先行販売を、同日正午より先着順にて開始した。東京・大阪の3DAYチケットが対象今回のオフィシャル先行販売は、クリエイティブマン会員向けの最速先行に続くもので、東京公演と大阪公演の双......
日本最大級「静岡おでん祭2026」、20周年で過去最多75店が集結 2月27日から開催75店舗が集結し「しぞ~かおでん」の食文化を発信静岡市は、日本最大級のおでんの祭典「静岡おでん祭2026」を、2026年2月27日(金)から3月1日(日)までの3日間、静岡市葵区の青葉シンボルロードおよび葵スクエア、呉服町通りにて開催する。本イベントは今年で20周年という節目を迎え、静岡県内の飲食店60店舗以上に加え、日本全国8エリアのご当地おでんが集結し、......
ファミマ、ねこの日に合わせ「ファミリ~にゃ~ト大作戦!」開催 売上の一部を保護猫支援へ株式会社ファミリーマートは、2月22日の「ねこの日」に合わせ、ねこをモチーフにしたデザートや日用品など全17種類を発売するキャンペーン「ファミリ~にゃ~ト大作戦!」を、2026年2月10日より全国の約1万6400店で開催している。本キャンペーンは、単なる商品展開にとどまらず、売上の一部を公益財団法人日本動物愛護協会へ寄付し、地域猫活動に役立てる社会貢献の側面......
台北富邦銀行、東京支店の開設認可を取得 第2四半期に開業へ 日台ビジネス支援を強化台北富邦銀行は2月10日、日本の金融庁より東京支店の設置免許を正式に取得したと発表した。同支店は2026年第2四半期(4〜6月)に正式開業する予定だ。これにより同行のサービス網は北東アジア市場へと拡大し、クロスボーダー金融サービスが大幅に強化される。日本に進出する台湾系企業や個人の運営、投資、資金調達といった多様なニーズに応え、日台間の経済・貿易交流に注力し......
【現地詳報】世界初「ポケパーク カントー」完全攻略 無料特典と予約術の全貌株式会社ポケモンとよみうりランドが共同で手がける、世界初の常設型アウトドアテーマパーク「ポケパーク カントー」が2026年2月5日にグランドオープンを迎えた。世界初の常設型ポケパーク カントーは自然と技術が融合した没入体験を提供するが、完全予約制のチケット争奪戦と多摩丘陵の地形を考慮した事前準備が攻略の鍵となる。(写真/黃信維撮影)多摩丘陵の自然地形を活かし......
キャリア官僚はなぜ辞めるのか 吉井弘和氏が語る「回転ドア」社会と人材流動化の核心日本記者クラブで2026年2月17日、「人口減少時代を生きる」シリーズの第9回会見が行われ、VOLVE株式会社代表取締役で慶應義塾大学准教授の吉井弘和氏が登壇した。「キャリア官僚はなぜ辞めるのか~有為な人材を生かす回転ドア社会実現を」と題し、深刻化する若手官僚の離職問題の背景や、官民を行き来する「リボルビングドア(回転ドア)」型キャリアの必要性について語った......
【杜宗熹コラム】笑顔の習近平と、悲嘆に暮れる台湾の「青い鳥」 勝者はどちらか中国の習近平国家主席とトランプ米大統領は、台北時間2月4日夜に再び電話会談を行った。双方は貿易、台湾、エネルギー問題、さらに4月に予定されているトランプ氏の訪中計画や国際情勢について広範な議論を交わしたとされ、その通話時間は2時間にも及んだという。「時間は誰にでも平等である」という言葉がある。どれほどの権力や富を持っていようとも、1日が25時間になることはな......
実質490円お得に 住友生命とラントリップ、月額330円で両サービス使える新プラン開始住友生命保険相互会社と株式会社ラントリップは2026年1月15日、ランナーの運動習慣を支援する新サービス「Runtrip PREMIUM Plus powered by Vitalityスマート」の販売を開始した。本商品は、住友生命が提供する健康プログラム「Vitalityスマート」と、ラントリップのランナー向け有料サービス「Runtrip PREMIUM」......
「金を払わない同盟国は後回し」トランプ氏、武器売却手続きを簡素化 「国防援助の時代」終幕か従来の外交慣行を覆し「米国第一」を掲げるトランプ氏は、大統領令を通じて「軍産複合体2.0」の構築を狙っている。2月6日に署名した「米国優先軍備移転戦略」は、軍需産業の手続きを効率化するだけでなく、総額3000億ドル(約46兆円)超の武器市場をテコに、同盟国に自国の安全保障を米国の軍事生産能力と一体化させるよう迫る「大規模な取引(グランド・バーゲン)」ともいえ......