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【独占】米イラン開戦は「蜂の巣をつついた」自業自得か 米学者がトランプ政権とポンペオ氏を猛批判、中国が狙う「漁夫の利」 トランプ政権による今回の対イラン開戦は、まさに「墓穴を掘る(自業自得)」行為であると指摘する米戦略家。(写真/AP通信)
米国とイスラエルは2026年2月28日よりイランに対する大規模な空襲を開始した。イランの最高指導者アリ・ハメイニ師を含む多数の高官の「斬首」には成功したものの、イラン側の抵抗は依然として続いている。中東のエネルギーおよび物資輸送の要所であるホルムズ海峡の情勢は戦前の状態には戻っておらず、アジアにおける石油供給や金融市場へのリスクが急速に高まっている。
トランプ大統領やイスラエルのネタニヤフ首相による対イラン戦争を支持する側は、中国を打撃することも目的の一つであると正当化している。しかし、米国の戦略専門家の間では、トランプ政権による今回の開戦は、まさに「自らの足を撃つ(自業自得)」行為であるとの厳しい指摘が出ている。
イラン攻撃は「自ら招いた災い」か 米ブラウン大学ワトソン国際公共事務研究所の中国イニシアチブ主任であり、ワシントンのシンクタンク「ディフェンス・プライオリティーズ(Defense Priorities)」のアジア担当主任を務める戦略学者、ライル・ゴールドスタイン(Lyle Goldstein)氏は、本紙『風傳媒』の独占取材に対し次のように述べた。
「私の見解では、米国の対イラン軍事行動は完全に違憲であるだけでなく、『蜂の巣をつついた』も同然だ。トランプ政権は、テヘラン(イラン当局)がホルムズ海峡を封鎖し、世界経済を危機に陥れる可能性を全く予見できていなかった」
ゴールドスタイン氏は電子メールを通じ、混乱期における平和への祈りを捧げると同時に、今回の開戦動機について鋭く分析した。
「今回の開戦動機は、差し迫った脅威によるものではない。大統領はベネズエラでの『勝利』を再現することで、米国内の閉塞感漂う政治情勢から国民の関心を逸らそうとしたのではないか」
中国は「中東の流砂」にはまらない 中国語とロシア語を解し、現在は韓国語を学んでいるというゴールドスタイン氏は、現在のシンクタンクにおいて、米国防政策におけるリアリズム(現実主義)と抑制論を提唱。アジア太平洋地域における外交政策や国防戦略の研究を統括している。前職では米海軍大学校(NWC)の正教授として20年間教鞭を執り、在職中に「中国海事研究所」を創設した経歴を持つ。
台湾の頼清徳総統を「無鉄砲な指導者」と評した、ライル・ゴールドスタイン氏による米『タイム(TIME)』誌の分析記事(2025年10月23日付)。(画像/タイム公式サイトのスクリーンショット)
過去には頼清徳総統を「無鉄砲」と批判 ゴールドスタイン氏は昨年10月、米『タイム 』誌への寄稿において、台湾の頼清徳総統を「無鉄砲な指導者」と批判したことで、中華圏でも大きな注目を集めた人物だ。当時、同氏は「慎重かつ低調な姿勢で独立色を薄めていた蔡英文前総統とは対照的である」と指摘し、トランプ氏に対し、高慢で無鉄砲な頼氏を抑制すべきだと提言していた。
ポンペオ前国務長官の主張を真っ向から否定 ゴールドスタイン氏は、開戦から約2週間後の2026年3月17日、米『シカゴ・トリビューン』紙に寄稿。トランプ政権の元高官であるマイク・ポンペオ前国務長官の見解を厳しく批判した。ポンペオ氏は「米イラン戦争により、中国は中東における軍事的な足がかりを失うことになる」と主張していたが、ゴールドスタイン氏はこれに反論している。
同氏は「イランはここ数十年間、中国から大型兵器システムを一切輸入しておらず、両国の軍事的な結びつきは極めて限定的だ」と指摘。さらに、中国はサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、さらにはイスラエルといったイランの競合国とも良好な関係を維持しており、北京が中東へ軍事力を投じる兆候はこれまでほとんどなかったと分析している。
トランプ政権の第1期目における、マイク・ポンペオ前国務長官(左)とトランプ大統領の資料写真。(写真/AP通信)
「抑制的な大国」として中国の評価が高まる皮肉 現実の情勢は、ポンペオ氏の思惑とは「正反対」の結果を招く可能性があるとゴールドスタイン氏は警鐘を鳴らす。中国は今回の紛争を通じて軍事的な利益を得るだけでなく、国際社会において「現状を維持する抑制的な大国」としての名声と影響力を獲得する可能性があるからだ。
「これは、ますます『常軌を逸した』存在と見なされる米国とは、鮮明な対比をなすことになるだろう」
ゴールドスタイン氏 は寄稿の中で、ポンペオ氏らの主張は「ほぼ間違いなく虚偽である」と断じ、彼らが中イ関係の実態を理解しておらず、結果として北京がこの戦争から漁夫の利を得る可能性を看過していると厳しく批判した。
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