トップ ニュース 韓国、電子入国申告書の項目削除へ 台湾の反発受け「実務的配慮」を強調
韓国、電子入国申告書の項目削除へ 台湾の反発受け「実務的配慮」を強調 韓国の国旗「太極旗(テグッキ)」。(資料写真/AP通信)
韓国の電子入国申請システムにおいて、台湾側の強い反発を招いていた「中国(台湾)」という表記が、近く申告の様式を変更する見通しとなった。『聯合ニュース 』が韓国外交部(外務省 に相当)当局者の話として伝えたところによると、政府内で密接な協議を行った結果、「電子入国申告書にある『直前の出発地』と『次の目的地』の2項目を削除する方針で調整を進めている」という。
外交部当局者は、今回の決定について「台湾人旅行者の利便性向上と出入国手続きの簡素化を図り、紙の申告書と電子版の書式を統一するためだ」と説明。すでに法務部などの関連部局に修正案を提出しており、システムの改修作業に着手していることを明らかにした。
現行の韓国の入国手続きでは、紙の申告書には当該項目が存在せず、電子申告時のみ入力が義務付けられている。 今回の措置が実施されれば、電子版も紙版に準拠する形となり、当該項目自体が全面廃止される。なお、この変更は台湾に限らず、韓国に入国する全ての外国人渡航者に適用される。
台湾側による「居留証表記変更」を用いた対抗措置が影響か この問題を巡っては、1年以上にわたる外交上の駆け引きが続いていた。2025年2月以降、韓国側が電子入国申告書のメニューで台湾を「中国(台湾)」と表記したことに対し、台湾外交部は「台湾の地位を矮小化するものだ」として強い不満と抗議を表明してきた。
対する台湾側は、今年3月1日に強硬な対抗措置を発動。韓国人に発行する外僑居留証(外国人登録証に相当) の国籍表記を、従来の「韓国(Republic of Korea)」から「南韓(South Korea)」へと変更した。さらに、韓国側が3月31日までに前向きな回答を示さない場合、台湾側の電子入国申告システム においても同様の報復的な標記を行うと警告し、圧力を強めていた。
韓国が新たに導入した電子入国申告システム。国籍の選択項目では、依然として「China (Taiwan)」の表記が維持されている(画像/公式サイトのスクリーンショットより)
「行政の最適化」強調で中国への刺激を回避 台湾側が設定した期限当日である「3月31日」にシステム調整が発表されたことについて、韓国外交部当局者は政治的な色合いを打ち消す構えだ。
同当局者は「これは純粋に技術的かつ行政的な最適化措置である。台湾側の最後通牒に応じたというよりは、韓台間の『非公式な実務協力』を促進するための努力と解釈されるべきだ」との見解を示した。
項目自体を廃止するという今回の「巧みな解決策」について、専門家は「特定の国(台湾)にのみ特権を与える形を避けることで、中国側からの外交的な反発や副作用を最小限に抑える狙いがある」と分析している。これに関連し、韓国外交部当局者も「中国側とは互いの関心事項について、常に必要な意思疎通を維持している」と強調した。
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