米中首脳会談、習氏の台湾問題言及にトランプ氏沈黙 米国務長官「対台湾政策に変更なし」と強調
トランプ米大統領(右)と習近平・中国国家主席(左)は14日、首脳会談を前に、北京の人民大会堂での歓迎式典に出席した。(AP通信)
ドナルド・トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の米中首脳会談が14日に行われた。中国国営メディアの報道によると、習氏は会談の中で「台湾問題は米中関係において最も重要な問題だ」などと述べたが、米ホワイトハウスが発表した会談の要旨に台湾に関する記載は一切なかった。マルコ・ルビオ米国務長官は同日、北京でメディアとのインタビューに応じ、米国の対台湾政策に変更はないと説明した。
トランプ氏は13日に代表団を率いて北京に到着。14日午前にルビオ氏ら米高官とともに、習氏および中国側高官と約2時間15分にわたり会談を行った。同日午後には習氏の案内で北京の史跡、天壇を視察したほか、夜には習氏主催の晩餐会に出席し、歓待を受けた。15日午前にも両者はお茶を飲んだり、ワーキングランチを開いた後、トランプ氏一行は午後に空路で米ワシントンへの帰途に就いた。
14日午前の首脳会談について、新華社通信は会談終了前に速報を打ち、習氏が会談で「台湾問題は米中関係において最も重要な問題だ。適切に処理すれば両国関係は全般的な安定を維持できるが、誤れば衝突や紛争に発展し、米中関係全体を極めて危険な状況に陥れる。台湾独立と台湾海峡の平和は両立しない。台湾海峡の平和と安定の維持こそが、中米双方の最大公約数だ」と強調したと報じた。しかし、トランプ氏は14日午後、天壇訪問中に記者団から台湾問題について協議したかと問われたものの、コメントしなかった。
その後、ルビオ氏は14日、北京で米NBCテレビとのインタビューに応じ、中国側は常にこの問題を提起するが、米側もそれを聞いた上で、現状を強制的に変更しようとするいかなる行為も問題を引き起こし、両国にとって不利益になると常に返答していると指摘した。ホワイトハウスが発表した会談要旨には台湾への言及が一切なかったものの、ルビオ氏は台湾問題が首脳会談の議題の一つだったことを明らかにした。その上で、台湾問題に関する米国の政策は今日に至るまで変わっていないと強調。また、中国側が今回「米中二国間の戦略的安定」を重点の一つとした点については、米側も同意したと述べた。
ルビオ氏「武器売却は会談の焦点にあらず」
なお米中首脳会談に先立ち、トランプ氏は11日、ホワイトハウスで記者団から台湾への武器売却を継続するか問われた際、「習主席とその問題について議論する」と答え、波紋が広がっていた。
中国に台湾侵攻の意図はあるかとの問いにルビオ氏は、中国は台湾の「自発的な統合」をより望んでおり、中国側にとって最も理想的なシナリオは選挙や住民投票を通じた併合だと指摘した。中国の軍事力強化が台湾侵攻の準備であるかとの質問には、中国の軍事拡張のスピードと規模の大きさを無視することは難しく、それが台湾のみに局限されたものだとは思わないとの見方を示した。
台湾外交部「中国は地域の平和と安定に重大なリスク」
NBCが14日夜にルビオ氏のインタビューを放送した後、台湾外交部は15日早朝に声明を発表。その中で米中間の動向を引き続き注視しているとした上で、ルビオ氏が、歴代の大統領と政権にわたり続いてきた米国の長期的な対台湾政策に変更がないこと、トランプ政権発足後も台湾への武器売却を継続していること、そして同日の会談で武器売却問題が双方の議論の焦点にならなかったことを改めて強調した点に注目していると説明。また、ルビオ氏が現状を強制的に変更しようとするいかなる行為にも反対する米国の立場を再確認し、地域の安定を損なうことは米国、中国、さらには全世界にとって極めて不利となると強調した点を評価した。
外交部は、中国が大幅な軍拡を進める目的が台湾への対応にとどまらず、地球規模での軍事力を投射することにあるとルビオ氏が述べた点にも注目していると説明。中国人民解放軍の軍用機や艦艇は現在も台湾海峡周辺で活動を続け、様々なグレーゾーン攻撃や軍事的威嚇行動を実施していると厳しく批判し、目下、地域の平和と安定にとって中国が重大なリスクであることを如実に示していると強調した。
台湾外交部によると、台湾の林佳龍外交部長(外相)は、米側が台湾海峡の平和と安定への支持と重視をたびたび表明し、再三にわたり台湾政策の不変を強調していることに謝意を表明した。台湾は国際社会の責任ある一員として、自己防衛能力を継続的に強化し、米国をはじめとする自由と民主主義を愛する全ての国々と協力し、台湾海峡および地域の平和、安定、繁栄を共同で維持していく姿勢を示した。
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