【単独インタビュー】ノーベル賞受賞者31人が台湾訪問へ 世界平和財団会長「台湾は高度な科学対話の場」

2026-06-25 17:31
世界平和財団会長のウヴェ・モラヴェッツ(Uwe Morawetz)氏が台湾メディア『風傳媒(ストームメディア)』の単独インタビューに応じた。(写真/蔡親傑撮影)
世界平和財団会長のウヴェ・モラヴェッツ(Uwe Morawetz)氏が台湾メディア『風傳媒(ストームメディア)』の単独インタビューに応じた。(写真/蔡親傑撮影)

世界平和財団(International Peace Foundation、IPF)は、2003年以降、100人以上のノーベル賞受賞者のアジア訪問を実現してきた。IPF会長のウヴェ・モラヴェッツ(Uwe Morawetz)氏は台湾メディア『風傳媒(ストームメディア)』の単独インタビューに応じ、「教育は土台であり、科学は平和の礎だ」と語った。

モラヴェッツ氏は、台湾で実施される「台湾ブリッジ・プログラム(TAIWAN BRIDGES)」について、「台湾でのブリッジが持続可能なものとなり、ノーベル賞受賞者が定期的に台湾を訪れ、台湾の大学と研究プロジェクトを進め、台湾の学生を自身の研究室に招くようになることを期待している」と述べた。

IPFは、モラヴェッツ氏の主導のもと、2003年にタイで初の「BRIDGES」イベントシリーズを開始した。ノーベル賞受賞者を招いて講演を開き、若者との対話の場を設けたものだ。モラヴェッツ氏は「今回、多くのノーベル賞受賞者が初めて台湾を訪れる。将来的には台湾の大学が主体的に彼らを再び招いてくれることを願っている」と語る。

モラヴェッツ氏「平和と対話は時間をかけて育むもの」

​「台湾ブリッジ・プログラム」は2025年11月から2026年5月にかけて実施され、7カ月間で31人のノーベル賞受賞者を台湾に招き、講演や大学生・高校生との交流を行う予定だ。

モラヴェッツ氏は「BRIDGESイベントシリーズは一度きりのイベントではない。私たちが目指しているのは、単発の訪問ではなく、長期的な橋を築くことだ。平和と対話は一つのプロセスであり、一朝一夕に実現するものではない。時間をかけて育む必要がある。台湾でのプログラムが今後も継続していくことを期待している」と強調した。

同プログラムの一環として、今年10月には欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ(José Manuel Barroso)元委員長が台湾の中央研究院で講演を行う予定だ。バローゾ氏は2004年から2014年まで欧州委員会委員長を務め、在任中に欧州連合(EU)の加盟国拡大やリスボン条約の発効、気候変動・エネルギー政策の推進に関わった。2012年にEUがノーベル平和賞を受賞した際には、同氏が欧州委員会委員長として授賞式に出席し、EUを代表して賞を受け取った。

「台湾ブリッジ・プログラム」の準備のため、モラヴェッツ氏はこの2年間で台湾を約50回訪問し、台湾の大学、学校、地域社会、企業関係者、政策決定者、非営利組織、政府機関の関係者らと計約400回にわたり面会を重ねてきた。今回のインタビューでは、IPF設立の背景、ダライ・ラマとの縁、アジアでのBRIDGESイベントシリーズの歩み、そして台湾への期待について語った。 (関連記事: 【独占インタビュー】「AIの貢献は過大評価されている」 ノーベル賞受賞者が警告する創造力喪失の危機 関連記事をもっと読む

世界平和基金会会長 ウヴェ・モラヴェッツ氏の単独インタビュー(撮影:蔡親傑)
世界平和財団会長のウヴェ・モラヴェッツ氏は、「台湾ブリッジ・プログラム」の準備のため、この2年間で台湾を約50回訪問してきた。(写真/蔡親傑撮影)

ベルリンの壁崩壊を目撃 独立した対話の場をつくる決意

​ドイツ出身のモラヴェッツ氏は、17歳の時にクラシック合唱団やオーケストラとともに欧州各地を巡って公演した経験を持つ。その後は作家として活動し、複数の詩集や散文を出版した。

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