さとふる、2026年上半期のふるさと納税トレンド発表 物価高で「訳あり」返礼品が検索1位に

物価高の影響で「訳あり」生活必需品やラベルレスお礼品に需要が集中する一方、下半期はマラソンなどの体験型寄付による地域交流に注目が集まっている。(写真/さとふる提供)
物価高の影響で「訳あり」生活必需品やラベルレスお礼品に需要が集中する一方、下半期はマラソンなどの体験型寄付による地域交流に注目が集まっている。(写真/さとふる提供)

ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営するさとふるは、2026年上半期のふるさと納税トレンドと下半期のヒット予測を発表した。2026年1月1日から5月31日までの検索キーワードランキングでは、「訳あり」が1位となり、2位に「米」、3位に「トイレットペーパー」が入った。物価高を背景に、返礼品を生活必需品として選ぶ傾向が強まっている。

同社のアンケートでも、生活必需品を選ぶ寄付者は、自分へのご褒美として返礼品を選ぶ寄付者の約2倍に上った。ふるさと納税を生活防衛の手段として活用する動きが広がっていることがうかがえる。また、規格外品などを活用した「訳あり品」は、食品ロス削減につながる返礼品としても関心を集めている。

ナフサ高騰で「ラベルレス」返礼品が急増

​中東情勢の影響による原油高やナフサ価格の高騰も、ふるさと納税の返礼品に影響を及ぼしている。2026年4月1日から5月31日までに登録された「ラベルレス」の返礼品は、前年同期比で約6.7倍に増加した。関連キーワードの検索数も3倍以上に伸びており、包装を簡素化した返礼品への関心が高まっている。

家庭用ラップの寄付件数も、前年同期比で約9倍に増加した。日用品の価格上昇を受け、ふるさと納税を通じて生活用品を確保しようとする動きが強まっているとみられる。

一方、返礼品を提供する事業者の側でも、資材調達の難しさやコスト上昇に対応するため、包装を見直す取り組みが進む。千葉県大網白里市のラベルレス米、北海道白老町の簡易包装ハンバーグ、福岡県大木町のスリーブを廃止した辛子明太子など、包装を簡素化することで寄付金額の維持や抑制を図る事例が出ている。

クマ対策支援にも寄付広がる

全国的な社会問題となっているクマ被害への対策にも、ふるさと納税を通じた支援が広がっている。

さとふるが2025年11月に開設したクマ対策支援の特集ページには、2026年6月17日時点で23自治体が参加している。開設当初の4倍以上に増えた形だ。これまでに寄せられた寄付は2900件以上、総額約1000万円に上っており、被害対策に取り組む自治体を直接支援したいという寄付者の意向が反映されている。

下半期は「モノ」から「コト」へ

​2026年下半期に向けては、モノの返礼品だけでなく、地域での体験を楽しむ「体験型返礼品」が伸びるとみられている。

特に「マラソン」関連の返礼品は、2026年1月から5月の登録件数が前年同期比で1.4倍、寄付件数が約2倍に増加した。長崎県諫早市で開催される「長崎ミュージックフェスマラソン2027」の出走権や、沖縄県豊見城市の「NAHAマラソン」出走権など、実際に地域を訪れ、その土地の魅力を体感できる返礼品が関心を集めている。

このほか、長野県千曲市の鉄道貸切プランや、栃木県佐野市のセメント工場見学など、ユニークな体験型返礼品も注目されている。

さとふるは今秋から、旅行予約サイト「じゃらんnet」と連携した「じゃらんふるさと納税クーポン」の提供を始める予定だ。寄付から宿泊予約までをスムーズに行える仕組みを整えることで、地域への来訪機会の創出につなげる狙いがある。

編集:小田菜々香

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