米国のトランプ政権から制裁対象に指定された国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長は26日、オランダのハーグからオンラインで日本記者クラブの会見に応じた。
赤根所長は、自身やICCに対する制裁措置に屈することなく、今後も公平で中立な司法業務を継続する強い決意を表明した。また、日本政府に対しては、米国との対話を通じて事態のエスカレートを防ぎ、ICCへの支援を主導するよう求めた。
米国制裁に屈せず、ICC所長が司法の独立維持を強調
米国は今月18日、ICCの解体を目指す方針を示し、赤根所長らを新たに制裁対象に指定した。これに対し、赤根所長はICCが国際法に従い重大な犯罪の捜査と裁判を独立して行ってきたと反論し、米国が主張するような主権侵害や政治的腐敗の事実は一切ないと断言した。
すでにクレジットカードの利用停止など日常生活への影響が出ていることを明かしつつも、脅威によって裁判業務への姿勢が変わることはなく、正義は優越するという信念を貫くと語った。
ICCの機能不全を懸念する声に対しては、職員の士気は非常に高く、現在も第一審や控訴審の裁判が予定通り進行していると説明した。
特に、フィリピンのドゥテルテ前大統領に対する第1回公判が11月30日に予定されていることを挙げ、被害者にとっての最後の希望であるICCの活動をいかなる状況下でも維持すると強調した。
仮に解体されるような事態になれば、力による支配が法の支配を駆逐し、第二次世界大戦後の世界に逆戻りしかねないと強い危機感を示した。
日本にICC支援の主導を要請、法整備の必要性も指摘
日本の対応について、赤根所長は高市首相や茂木外務大臣が米国の制裁を日本の立場と相容れないと否定し、法の支配を守り抜くと表明したことに深い感謝を示した。
その上で、最大の分担金拠出国である日本に対し、同盟国として米国と対話を重ねること、他の加盟国が米国の圧力で脱退しないよう集団的な連携を主導すること、そして来年度の予算確保への協力を求めた。
さらに中長期的な課題として、日本国内に戦争犯罪やジェノサイドなどの重大犯罪を裁く法整備を進め、補完性の原則に基づくセーフティーネットを構築することの重要性を指摘した。
会見の最後には、日本国内で8万2千筆を超える応援署名が集まっていることに触れ、市民からの温かい支援に感謝の意を表した。同時に、法の支配は市民にとって身近な問題であり、国際社会だけでなく国内の司法制度が適切に運用されているか、市民自身が常に関心と監視の目を持つことが重要だと呼びかけた。
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編集:小田菜々香













































