台湾の澎湖県観光協会はこのほど、台湾で対中政策を統括する行政院大陸委員会(陸委会)を訪問し、馬公と中国・アモイを結ぶ「小三通(局地的な通商・通航・通信)」の直行フェリー運航再開を求める地元側の意向を伝えた。陸委員会がこの意見を国家安全会議(国安会)に伝達したところ、同会は安全保障上の懸念があるとして、現時点で再開を計画していないとの見解を示した。
これを受け、中国の国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張晗報道官は8月26日、「民進党(与党)当局は民意を無視し、政治的操作を行っており、人々の支持を得られない。大陸側は終始『両岸(中台)は一つの家族』との理念を堅持し、人的往来の推進に継続して努める」と述べた。
台湾の三大離島である金門、馬祖、澎湖のうち、現在、澎湖のみが中国人観光客の受け入れを再開していない。国台弁の朱鳳蓮報道官は7月15日、中国の民衆は澎湖を含む台湾各地へ旅行することに強い意欲を持っていると強調していた。
14年間途絶える澎湖の「小三通」
陸委会の梁文傑・副主任委員は7月16日、当初「小三通試行弁法(金門、馬祖、澎湖と大陸地区の通航を試行する実施弁法)」が制定された際、澎湖は金門や馬祖と同様に同弁法の適用地域であったと説明した。実際、2009年には馬公とアモイを結ぶ定期便が運航されていた。
しかし、梁氏によると、澎湖はアモイから地理的に距離があり、至近距離にある金門とは条件が異なる。さらに、澎湖は季節風や海況の影響を受けやすく、特に冬季に北東の季節風が吹く時期は海が荒れるため、乗客の敬遠を招いていたという。そのため、澎湖の馬公とアモイを結ぶ定期便は2012年以降、運航休止に追い込まれた。その後も澎湖は小三通試行弁法の対象地域であり続けているものの、こうした制約により、現在に至るまでアモイとの定期便の復活には至っていない。
澎湖「小三通」再開見送りに中国国台弁が強く反発
前述の通り、澎湖県観光協会はこのほど陸委会を訪問し、アモイとの小三通直行フェリー再開への期待を伝えた。陸委会はこれを国安機関に転達したが、国安会が安全保障上のリスクがあると判断し、再開計画はないとの方針を示したと伝えられている。
8月26日の国台弁定例記者会見において、中国メディアから「澎湖県観光協会が最近陸委会を訪問し小三通の再開を求めたが、民進党当局は安全保障上の問題を考慮し、中国の軍用機や艦艇による台湾周辺での活動が続いていることを理由に、現時点で再開計画はないと回答した。これについてどう論評するか」との質問が出された。
これに対し、張氏は「小三通航路は両岸、特に福建省と台湾の民衆が交流往来する上で最も便利なルートの一つであり、両岸民衆の生活と絆を結ぶ路線である。両岸の融合発展を深化させ、民衆の利益と福祉を増進するために重要な役割を果たしてきた」と強調した。
さらに、「我々が上海や福建の住民による金門、馬祖への旅行再開を積極的に推進していることは、台湾の民衆から熱烈な歓迎を受けている。2024年8月以降、上海や福建の住民が小三通を利用して金門や馬祖を訪れた数は、累計約35万人に上る」と述べた。
その上で、「大陸側は終始『両岸は一つの家族』との理念を堅持し、人的往来の推進に継続して努めている。民進党当局は民意を無視した政治的操作を行っており、人々の支持を得ることはできない」と改めて非難した。
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編集:梅木奈実















































