台湾の人気ラップオーディション番組「大嘻哈時代(The Rappers)」の初代王者、YoungLee(ヤングリー)が8月31日、3作目となるソロアルバム『漂亮美好歐光榮』を各国の音楽配信プラットフォームでリリースした。
本作は「人生の遺憾(心残り・後悔)」をテーマに、台南で海鮮料理店を営む欧光栄(オー・グアンロン)氏の人生経験から着想を得て制作された全10曲で構成されている。
ラッパーと海鮮料理店の店主という異なる背景を持つ2人の関わりを通じ、過ち、変化、許し、そして再出発を描いた作品となっている。
リード曲「漂亮美好」には、台湾の金曲奨や金音創作奨へのノミネート歴を持つシンガーソングライター、aDAN(薛詒丹)が参加。後悔を色濃く描いたアルバムの中で、希望を象徴する存在として楽曲に加わっている。
過去の服役を経て、10万個以上の弁当を無償配布
欧氏は台南で海鮮料理店を営む一方、過去には薬物や賭博に手を染め、服役するなど荒れた生活を送っていた。
しかし、母親を悲しませたくないとの思いから更生を決意。料理店の経営を始めるとともに、2014年からは生活に困窮する人々などを対象に弁当の無料配布を続け、これまでに累計10万個以上を届けてきたという。
YoungLeeが強く印象を受けたのは、「10万個」という数字そのものではなく、過ちを犯した過去にとらわれることなく、残された人生を他者のために使おうとする欧氏の生き方だった。
「王者」の重圧で創作スランプ 台南での出会いが転機に
YoungLeeは2021年、「大嘻哈時代」で優勝し、初代王者となった。
一方で、「王者に見合う楽曲を作らなければならない」という重圧を抱え、その後は長い創作スランプに陥っていたという。
転機となったのは、2024年に台南で欧氏と出会ったことだった。
欧氏から「337(Leeの変形表記)、時間があるなら一緒に弁当を配りにおいで」と声をかけられ、YoungLeeは支援活動に同行するようになった。
その中でYoungLeeは、「人生は常に正しさを証明し続ける必要はなく、間違った後にやり直し、他者に何を残せるかが重要だ」と気づかされたという。
世代も境遇も異なる2人は、「過去とどう向き合うか」という点で共鳴し、その経験が今回のアルバム制作につながった。
aDANの歌声が「光」を表現
リード曲「漂亮美好」の制作にあたり、YoungLeeとプロデューサーのSōryoは、aDANに「天使」「明るさ」「光の存在」というキーワードを提示した。
後悔をテーマとするアルバムの中で、aDANの歌声には希望を象徴する役割が与えられている。
aDANはYoungLeeの歌詞を読み込み、ディスカッションを重ねながら楽曲を完成させた。
本作は、他者の人生を通じてYoungLee自身が過去と向き合い、人生を捉え直していった過程を記録した作品でもある。
アルバム『漂亮美好歐光榮』は現在、各音楽配信プラットフォームで配信中。CDの予約受付に関する情報も、今後公式SNSを通じて順次発表される予定だ。
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編集:小田菜々香















































