27時間かけた異例の訪伊、蕭美琴副総統が帰国 「台湾の声を世界に届けられた」

イタリア訪問を終え、14日に帰台した台湾の蕭美琴副総統(右)と林佳龍外交部長(左)。(中央社)
イタリア訪問を終え、14日に帰台した台湾の蕭美琴副総統(右)と林佳龍外交部長(左)。(中央社)

台湾の蕭美琴副総統がイタリア訪問を終え、14日午前、航空機で桃園国際空港に帰着した。蕭氏は空港で談話を発表し、今回の訪問を通じて、台湾が発信しようとする揺るぎないメッセージを国際社会に明確に伝えることができたと強調。今後の状況がいかに困難であろうとも、台湾は引き続き勇敢に世界と共に歩んでいくと語った。

蕭氏は頼清徳総統の指示を受け、代表団を率いて9月10日から12日にイタリアのヴェントテーネ島を訪問。現地で開催された国際会議、「第2回ヴェントテーネ欧州自由・民主主義フォーラム」に招かれてスピーチを行った。今回のイタリア訪問は、頼総統の全面的な支持と欧州外交政策に関する指導の下で行われ、全日程にわたり林佳龍外交部長(外相)が同行した。またフォーラムへの出席は、欧州議会のピナ・ピッチェルノ副議長および欧州議会イタリア事務所長のカルロ・コラッツァ氏から正式な招待を受けたものだと説明した。

蕭氏は、ヴェントテーネ島が第二次世界大戦中、ファシズムに抵抗したイタリアの政治犯、アルティエロ・スピネッリ氏らが投獄された場所であり、スピネッリ氏らは獄中で「ヴェントテーネ宣言」を起草し、それが戦後、欧州における欧州連合(EU)の連邦主義推進の思想的基盤となり、同島は欧州統合思想を育んだ揺りかごとなったと指摘。戦火の惨禍と全体主義の暗い影を経験した欧州は、長く困難な再建の末、分裂から統合へと歩みを進め、民主主義、自由、人権、法の支配を中核的価値とする社会を築き上げたとの認識を示した上で、この過程が過去の権威主義的体制から自由と民主主義へと移行した台湾の長い道のりと重なるとし、歴史的背景は異なるが、民主主義と自由が決して天から降ってくるものではなく、市民が絶え間ない闘いと実践を通じて守り抜いた貴重な成果だということを示していると述べた。

また現在の国際情勢に関連して蕭氏は、今日の欧州が第二次大戦期とは全く異なるものの、民主主義国家が直面するさまざまな課題は依然として絶えないと述べ、権威主義の拡大、グレーゾーンの脅威、そして武力や威圧によって一方的に現状変更を試みる行動が、さまざまな地域において依然として多様な形で生じていると指摘した。その上で、フォーラムでの対話の中で、これらの課題は台湾にとっても無縁ではなく、台湾は現在、増大し続ける軍事的圧力やグレーゾーンの脅威にさらされているとの実態を説明すると同時に、台湾の人々が欧州のパートナーと同様、自由で民主的な生活様式を堅持し、地域の平和と安定、そして繁栄の維持に全力で取り組んでいると各国からの参加者に強調したと述べた。

さらに蕭氏は、今回のフォーラムに参加したことで、地球の半周という物理的な距離や文化的な壁を越えて、「自由」が常に互いの共通言語であり、「平和」こそ、誰もが一致して抱く願望だと深く実感したと語った。ヴェントテーネ島と台湾という二つの島は、面積の大小にかかわらず、それぞれ独自の声を持ち、国際社会から尊重されるべき存在だと述べ、今回の訪問は、道中の安全確保と不要な干渉を避けるため、出発前には公表しなかったと説明。台湾からの出発後、航空機、自動車、フェリーを乗り継ぎ、悪天候や荒波の中を進み、片道約27時間を要して無事に到着したと明らかにし、フォーラム期間中に島内に残る、2000年以上の歴史を有する水利工事の遺構も視察し、イタリアの工学技術、建築構造、文化の歴史、そして美意識の深さに強い感銘を受けたと振り返った。

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