トップ ニュース 中国軍トップを「壊滅的粛清」 台湾・李逸洋駐日代表、2つの危機に警鐘「軍事行動で内部矛盾転嫁の恐れ」
中国軍トップを「壊滅的粛清」 台湾・李逸洋駐日代表、2つの危機に警鐘「軍事行動で内部矛盾転嫁の恐れ」 中国軍高層における最近の動揺を受け、李逸洋・駐日代表は、中国側が内部の矛盾を外部へ転嫁するために対外的に強硬な軍事行動をとり、インド太平洋の平和を脅かす可能性が高いと警告した。(写真/黄信維撮影)
日本台湾親善協会は10日夜、東京都内で「2026年新春互礼会」を開催した。台湾の駐日代表である李逸洋(り・いつよう)氏は挨拶の中で、中国共産党中央軍事委員会(中央軍委)における深刻な権力闘争に言及。「中国軍創設以来、最も深刻な粛清が進行している」と述べ、意思決定が独裁化することでインド太平洋地域の平和が脅かされるとの強い危機感を示した。
軍指導部7人中5人が失脚、集団指導体制が崩壊 李氏によれば、第20回党大会で選出された中央軍委の7人の指導部のうち、副主席の張又俠(ちょう・ゆうきょう) 氏、参謀長の劉振立(りゅう・しんりつ) 氏を含む5人が、政治的要因により失脚し、すでに拘束されたという。現在、実権を掌握しているのは習近平(しゅう・きんぺい) 国家主席と軍委委員の張昇民(ちょう・しょうみん) 氏の2人のみであると分析した。
李氏はこの「壊滅的な粛清」がもたらすリスクとして、以下の2点を挙げた。
内部の不安定化による意思決定の混乱 権力の極端な集中による暴走: 国内の民衆の不満や矛盾をそらすため、対外的な軍事行動に打って出る危険性 これに対し、李氏は「日本を含む国際社会は最大限の警戒を払う必要がある」と訴えた。
衛藤征士郎・元衆院副議長は、日台間で盤石な「戦略的互恵関係」を構築すべきだと強調し、国会において台湾支援体制を推進し続けると述べた。(写真/黃信維撮影) また、李氏は経済安全保障についても言及。中国が日本に対し、軍民両用品の輸出制限やレアアースを用いた圧力を強めている現状を挙げ、「日本は深刻なサプライチェーンリスクに直面している」と指摘した。
李氏は、日本が対中依存を低減する「デリスキング(脱リスク)」を加速させる必要性を強調。「台湾が持つハイテク製造能力と、日本が誇る世界最高水準の基礎研究・材料技術が連携すれば、『1足す1が2を超える』相乗効果を生み出せる。今さら中国依存の道に戻れば、日本経済に壊滅的な打撃を与えるだろう」と警鐘を鳴らした。
日台の「戦略的互恵関係」を深化 新春互礼会を主催した日本台湾親善協会会長の衛藤征士郎氏(元衆議院副議長)は、「日台は盤石な『戦略的互恵関係』を構築すべきだ」と述べ、国会における台湾支援体制をさらに強化する考えを示した。また、自民党の松下新平参議院議員は、昨年の衆院選で316議席を獲得した高市早苗政権への強い民意の支持に触れ、積極財政と安全保障改革を通じて日台交流を一層深化させると表明した。
会合には多くの政界関係者が出席し、台湾海峡の平和と安定が日本の安全保障にとって死活的に重要であるとの認識を共有した。
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