台湾と断交後初、ホンジュラス国会議員が訪台 最大野党幹部が林佳龍外相と会談
台湾の林佳龍外交部長(右)は15日、訪台したホンジュラス最大野党、ホンジュラス自由党の幹部、カリス氏と面会した。(外交部提供)
かつて台湾と国交を結んでいた中米のホンジュラスで、台湾との国交回復を公約に掲げて当選したナスリ・アスフラ大統領が就任して半年以上が経過した。同氏と同じく与党のホンジュラス国民党(PN)に所属する国民議会(国会)議長、トマス・サンブラーノ氏も台湾との国交回復に支持を表明しているものの、アスフラ政権はいまだこれを実現していない。こうした中、ホンジュラスの最大野党、ホンジュラス自由党(PL)の国会対策委員長、ホルヘ・カリス氏がこのほど台湾を訪問し、林佳龍外交部長(外相に相当)と会談した。ホンジュラスが台湾と断交して以降、同国の国会議員が訪台するのは今回が初めて。
ホンジュラスは2023年、シオマラ・カストロ前大統領の政権下で台湾との断交を発表し、中華人民共和国と国交を樹立した。しかし昨年の大統領選挙において、ホンジュラス国民党を率いるアスフラ氏とホンジュラス自由党を代表して立候補したサルバドール・ナスラヤ氏は、いずれも台湾との国交回復に意欲を示した。当選したアスフラ氏が今年1月末に就任の宣誓を行った後、マリア・アントニエタ・メヒーア・サンチェス第一副大統領は2月、台湾との国交回復は一つのプロセスであり、アスフラ政権は経済的影響を評価するため、前政権が中国と署名した16の協定を見直していると説明していた。
しかし、アスフラ政権発足から半年以上が過ぎた現在も、台湾とホンジュラスの国交回復に関する具体的な進展は伝えられていない。そればかりか、ホンジュラス外務省は6月24日、公式SNSアカウントへの投稿で「ホンジュラスは台湾当局との対話を行っておらず、外交関係を回復するための公式な交渉も進めていない」との声明を発表した。これについて現在米大陸事務を統括する台湾外交部の陳明祺政務次長は台湾メディアに対し、中国が経済的、金融的、および政治的圧力を駆使して、ホンジュラスが台湾に接近するのを阻止している可能性があるとの見方を示した。
林佳龍外相「将来のさらなる可能性に期待」
こうした状況下で、アスフラ氏率いる与党より8議席少ない最大野党、ホンジュラス自由党の国対委員長、カリス氏がこのほど招待を受けて訪台し、15日に林外交部長と面会した。関係者によると、林氏は、台湾とホンジュラスが過去に教育、医療・公衆衛生、インフラ整備、人材育成などの分野で豊かな協力成果を積み重ねてきたと述べ、台湾はホンジュラスの人々との伝統ある友情を重んじており、今後も実務的かつオープンな姿勢で、両国関係の発展がより多くの可能性を創造することを期待していると述べた。
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また、林氏はカリス氏に対し、台湾が現在、海外投資推進プロジェクト「栄邦計画」を積極的に推進しており、教育、人材、産業を結合させ、国交樹立国の産業高度化と持続可能な発展のための基盤構築に注力していると説明。南米の国交樹立国、パラグアイと共同で同国に設立した「台湾パラグアイ科技大学」が、その最も具体的な成功例だと述べた。その上で、ホンジュラスは北米市場との近さや産業発展のポテンシャルといった優位性を備えており、台湾との間に協力の可能性が十分にあると確信しているとし、将来的に互いの強みを結びつけることができれば、産業の発展と国民の福祉向上に大きく寄与するとの認識を示した。
林氏は、議員外交が民主主義のパートナーシップを深める重要な力だと強調し、ホンジュラスの超党派国会議員が台湾とより緊密な関係を築くことを歓迎すると述べた。さらに、2017年に台湾と断交した中米のパナマにおいて、最近、国会議員の6割以上が共同で親台グループ(台湾友好議連)を結成した事例を挙げ、台湾が世界の民主主義陣営の友人であることを十分に示していると指摘。真摯な協力を通じて世界と友好的に繋がり、今後も民主主義のパートナーネットワークを拡大していきたいとの意向を示した。
ホンジュラス最大野党幹部「台湾との新たな協力の機会を模索」
台湾外交部の発表によると、カリス氏は林氏との会談の中で、自身を自由と民主主義の理念の信奉者と位置付けた上で、台湾が自由民主主義と経済発展の重要なモデルであると高く評価し、既存の協力基盤の上で台湾とさらに多くの協力の機会を開拓していきたいと述べた。カリス氏は台湾滞在中、政治、経済、社会、およびハイテク産業の発展状況を視察しただけでなく、台湾の人々の温かいもてなしや友好的な姿勢、豊かで多様な文化的背景を肌で感じたと語り、台湾に対する良好な印象と友情がいっそう深まったと語った。
林氏は同日、自身のFacebookを通じ、今回のカリス氏の訪台が「第17期外交遠朋上級スペイン語クラス」の参加者の一員としての訪問であることを明らかにした。林氏によると、カリス氏はこれまで長期にわたり台湾に関心を寄せており、特に台湾とホンジュラスの人々の間には深い情誼が築かれていると言及。医療・公衆衛生、インフラ整備から人材育成に至るまで、共に努力してきた多くの成果が残されている一方で、未完に終わったことへの遺憾の意も示したという。また、カリス氏は今回の訪台でスケジュールに余裕を持たせており、今後は夫人と共に台湾各地を深く視察する予定であると語った。
なお台湾外交部のプレスリリースによると、9月7日から15日にかけ、台湾と南アメリカおよびカリブ海の友好国の相互理解と交流、協力を促進するためのプログラム「第17期外交遠朋進階西班牙語班」(9月7日〜15日)の参加者として13カ国から政策決定に影響力を持つ政府高官や国会議員20人が招かれて訪台した。一行は台湾滞在中、立法院(国会に相当)、国家発展委員会、衛生福利部中央健康保険署、新竹科学工業園区(竹科)、高雄港およびクルーズターミナル、高雄栄民総医院研究イノベーションセンター、再生可能エネルギーをテーマとする台湾電力(台電)の展示施設「電幻1号所」などを視察した。
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