トップ ニュース 【東京観察】支持率7割、日経平均5万円 「一匹狼」だった高市早苗首相が成し遂げた「逆襲」
【東京観察】支持率7割、日経平均5万円 「一匹狼」だった高市早苗首相が成し遂げた「逆襲」 2025年の大納会(年内最後の取引日)。東京証券取引所のボードに輝いた「日経平均5万円」という歴史的数字は、この一年の日本政治の奇跡を裏書きしているかのようだった。「東京観察」の現場が目撃したのは、ヘヴィメタルを愛する無派閥の「少数与党」リーダーから、時代を動かす政治アイコンへと変貌を遂げた高市早苗首相の姿だ。就任当初の混乱や「台湾有事」をめぐる外交危機を乗り越え、野党との巧みな連携、胆力ある「オールスター人事」、そして鋭い発信力を武器に、内閣支持率7割超という高水準を維持する「逆襲」の物語である。
高市早苗首相の「政治の逆襲」は続く。写真は自民党本部。(写真/黃信維撮影)
連立崩壊の危機を「是々非々」で突破 この逆転劇の序章は、昨年秋の壮絶な自民党総裁選に遡る。総裁選直後に公明党が連立政権から離脱するという衝撃に見舞われたが、高市氏は驚くべき政治的柔軟性を発揮した。彼女は対立を選ぶのではなく、野党へ巧みにオリーブの枝を差し出した。まず安全保障や改革などの重要テーマで「日本維新の会」と政策的な合意を形成し、大阪を地盤とする強力な勢力を事実上の協力関係に引き入れた。さらに最近では、「国民民主党」が主張する「103万円の壁(所得税の課税最低限引き上げ)」撤廃に前向きな姿勢を示し、同党の政権協力について戦略的な含みを残している。
小泉進次郎、小野田紀美ら「実力派」を起用 こうして「キャスティング・ボート」を握る野党の信頼を勝ち取り、包囲網を切り崩すことで、少数与党ながら政権の主導権を確保した。人事面でも高市氏は攻めの姿勢を崩さない。総裁選のライバルだった小泉進次郎氏を防衛大臣に起用し、若年層に向けた国防の必要性を語らせた。中国軍によるレーダー照射事件での小泉氏の強硬な発言は、その存在感を大きく高めた。もう一人の目玉は、経済安全保障担当大臣に就任した小野田紀美氏だ。記者会見での毅然とした態度と率直な物言いが評価され、若者を中心に絶大な人気を誇る閣僚の一人となっている。
「猛烈な働きぶり」と中国の圧力 2025年10月、自民党初の女性総裁となった高市氏は「私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる。働いて、働いて、働いて、働いて、働いていく」と宣言し、日本社会に大きな議論を巻き起こした。その言葉通り、深夜3時まで国会答弁の準備を行い、夜の会食を大幅に減らすなど、有言実行の姿勢を貫いている。
党や総裁(首相)の記念グッズが販売されている、自民党本部のサービスセンター。(写真/黃信維撮影)
コンテンツ産業を「国策」に 文化戦略の面でも、高市氏は攻めの姿勢を見せる。12月4日、高市氏はマンガ、アニメ、ゲーム、音楽などのコンテンツ産業について、その海外市場規模が半導体産業に迫っていることを踏まえ、「国家の重要戦略産業」に位置づけると宣言した。閣議決定された550億円超の補正予算を活用し、官民連携による多年度にわたる強力な支援を約束。海外売上高を20兆円に引き上げるという野心的な目標を掲げた。
さらに12月22日には、首相官邸で映画・音楽業界のキーパーソンとの意見交換会を開催。映画監督の押井守氏、歌手の「こっちのけんと」氏、現代美術家の村上隆氏らを招き、コンテンツ産業の海外展開支援を具体化する姿勢をアピールした。
不動産登記で「国籍申告」義務化へ、中国念頭に監視強化 経済安全保障の分野でも、具体的な「対中シフト」が進む。日本政府は2026年度から、海外居住者が日本の不動産を取得し移転登記を行う際、国籍の申告を義務化する方針を固めた。これは水源地や自衛隊基地周辺の土地が外資に買収されることへの懸念に対応するもので、事実上の中国牽制と見られる。小野田紀美経済安全保障担当相は「国民の不安を払拭するため、情報の適切な公開について引き続き検討する」と強調した。
政府の公表データによると、安全保障上重要な施設の周辺地域において、2024年度に外国人または外国法人が取得した土地・建物は計3498件で、全体の3.1%を占めた。このうち、中国人による取得は1674件と半数近くに達しており、政府内での警戒感が高まっていた。
高市早苗首相の「政治の逆襲」は続く。(写真/黃信維撮影)
「スパイ防止法」への布石、外資規制も 2025年末が近づくにつれ、高市政権は『スパイ防止法』制定に向けたプロセスを正式に始動させた。これは日本の国家安全保障体制の大きな転換点となる。連立パートナーである日本維新の会と法整備の加速で合意した後、政府はまず『外国代理人登録法』の優先的な制定を目指す方針だ。外国から依頼を受けた活動家や団体に対し、資金源や活動内容の申告を義務付けることで、海外からの浸透工作を「可視化」し、完全な防諜網構築への第一歩とする狙いがある。さらに外国人ビザの審査厳格化など、「国家の安全」と「国民の尊厳」を強く結びつける政策を次々と打ち出している。野党からは批判もあるが、世論の反応を見る限り、政権の足元は揺らいでいない。
日経平均5万円突破、支持率は驚異の7割超 そして迎えた2025年12月30日、大納会。 AI・半導体ブームや日米貿易協定の合意を追い風に、日経平均株価は年間で1万円以上も高騰。終値は5万339円という史上最高値を記録し、歴史的な一日となった。東京証券取引所で行われた打鐘式には、サッカー日本代表の森保一監督と共に高市氏が出席。彼女は自身の内閣をワールドカップに挑む「サムライブルー」になぞらえ、「日本のために、最後まであきらめず、走って・走って・走って・走って・走り抜いて、勝利を勝ち取ります」と力強く宣言した。
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こうした背景のもと、高市内閣の支持率は直近の世論調査で7割を超える高水準を維持している。特に若年層からの支持が厚く、ガソリン税の暫定税率廃止など、物価高に対する果断な措置が「現役世代への約束を真に果たした」と高く評価されているようだ。同時に成立した2026年度(令和8年度)予算案は、一般会計総額が122兆3000億円に達し、2年連続で過去最大を更新。「切れ目なく日本列島を強く豊かにするための予算」と銘打たれたその規模は、高市政権の自信の表れでもある。
高市早苗首相の「政治の逆襲」は続く。写真は東京証券取引所。(写真/黃信維撮影)
ポスターは異例の32万枚、Xフォロワーは250万人に迫る 高市氏の熱狂的な人気は、広報物やSNSの数字にも如実に表れている。自民党が12月中旬に発表した最新のポスターは、赤と白の2バージョンで展開され、「日本列島を強く、豊かに。 」というキャッチコピーが躍る。その初版印刷枚数は、地方組織からの要望殺到により歴代最多となる32万枚に達した。
また、自身のX(旧Twitter)アカウントでは、政策実績だけでなく日常の姿も頻繁に投稿。平易な言葉で語りかけるスタイルが、従来の堅苦しい政治家像とは一線を画す「親しみやすさ」として受け入れられている。その結果、フォロワー数は就任前の90万人から爆発的に増加し、2026年初頭時点で249万人を突破、250万人の大台に迫る勢いだ。投稿ごとの「いいね」やリポストの数も、他の政治家を圧倒している。
永田町に流れる「3月解散説」、戦後政治の転換点となるか こうした圧倒的な支持率と政策への評価を背景に、永田町ではある「戦略的シナリオ」が囁かれ始めている。2026年3月の予算案成立直後に衆議院を解散し、総選挙に打って出るという観測だ。最近、日本の政界関係者と交流した台湾の立法委員(国会議員)の耳にも、同様の風説が入っているという。高市氏個人の超人的な人気を、自民党および連立与党の実質的な議席数へと転換し、政権基盤を盤石なものにする狙いがある。
かつて永田町で「一匹狼 」と呼ばれた鉄の女は今、令和最強の政治的追い風を背に受けている。日本を「強く、豊かな」新時代へと導くその先に待つ2026年の春。それは、日本の戦後政治体制が最大の転換点を迎える瞬間となるかもしれない。
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