トップ ニュース タイガーエア台湾が航空券の「サブスク」導入へ、最大40%割引 11カ月間の売上高154億元で過去最高を更新
タイガーエア台湾が航空券の「サブスク」導入へ、最大40%割引 11カ月間の売上高154億元で過去最高を更新 タイガーエア台湾の会長、黄世恵氏。(撮影:劉芯衣)
2026年の航空市場における新局面を見据え、台湾虎航(タイガーエア台湾)がブランド刷新のロードマップを正式に公開した。タイガーエア台湾 の会長である黄世恵氏はこのほど、経営陣を率いて「領航四部曲(パイロット4部作)・新たな飛行の定義」と題した記者会見を開催。新機材、新プロダクト、新体験、新サービスの4つの柱を通じて、ブランドを全面的に進化させると宣言した。
新機材の導入でコスト構造をいかに変えるか? 「新機材」に関しては、取締役会において第3世代の機体購入案がすでに可決されている。新型のエアバスA321neo機材を導入し、現行のA320シリーズを段階的に更新する計画だ。新型機は座席数が従来の180席から233席へと拡大するだけでなく、1席あたりの平均運航コストをさらに11.2%削減することが可能になるという。
この調整は単なる機種の更新にとどまらず、運航効率と財務構造に直結する。低コスト航空会社(LCC)にとって、座席密度と燃費効率は収益の鍵だ。新機材の導入により、同一路線において「量による価格抑制」を実現し、ユニットコスト(単位コスト)の優位性をさらに強化する構えだ。
サブスク、乗り継ぎ、ホテル提携:プロダクト刷新がもたらす新たな戦略 第2の柱である「新プロダクト」には、同社のビジネスイノベーションへの野心が示されている。2026年第1四半期には、会員向けサブスクリプション制「Team Tiger」を導入する予定だ。月額または四半期ごとに料金を支払うことで、航空券が最大40%割引になるほか、搭乗頻度に応じて無料往復航空券や優先チェックイン、優先搭乗などの専売特典が提供される。これは、いわば「航空版Netflix」とも言えるサブスクリプション経済モデルだ。
続いて第2四半期には、AIを活用し航空券とホテルを組み合わせたプランを提案するサービス「tigertel」を開始し、ワンストップでの旅行計画を可能にする。さらに第3四半期には「インターライン(提携便)乗り継ぎ協力」サービスを導入。これにより、日本の地方都市やオーストラリアなどへ航路を拡大し、路線やブランドを超えた統合的な相乗効果を創出する狙いだ。
これらの布陣は、タイガーエア台湾 が単なる輸送業者から、プラットフォーム型の旅行サービスプロバイダーへと転換を図っていることを示している。
記者会見で新たな「楽天タイガーカード」の4大特典について説明する黄世恵氏。(撮影:劉芯衣)
「新体験」がいかにブランドへの愛着を醸成するか? 同時に、ブランド初の専用フレグランス「SKY ADVENTURE 虎憶No.1」も発表された。「冒険、自由、勇敢」をコンセプトに、ガルバナム(白松香)やバジル、台湾ヒノキの香りを調合。フライト体験に独自の嗅覚的記憶を刻み込む試みだ。
サービス刷新の裏に隠された運営思想とは? サービス向上に関しては、セルフチェックインの拠点を拡大し、オンラインでのデジタル搭乗券発行を推進することで、空港での待ち時間を短縮させる。また、飲食ブランドとの提携も強化する。ミシュラン・ビブグルマン選出の名店「天下三絶」や、南台湾の宴席料理で知られる「阿勇家」、さらには佛光山「滴水坊」のベジタリアン料理を機内食として採用し、高度1万メートルで「台湾の味」を提供する。
さらに、Edenred(イーデンレッド)と提携した法人向けデジタルギフト券の導入など、ESG(環境・社会・ガバナンス)の概念を取り入れたソリューションも展開。航空サービスがデジタル化とサステナビリティの両軸で進化していることを反映している。
楽天タイガーカードの進化:LCC金融エコシステムの構築 最後に登場する第4の柱「新サービス」は、金融連携へと広がる。タイガーエア台湾 は、台湾楽天カードおよびVisaと共同で、第2世代となるアップグレード版「楽天タイガーカード」をリリースした。デザインと特典内容を全面的に刷新している。
新たなカード券面は、マスコットキャラクター「タイガー・フー(虎将)」を主役に据え、情熱的なもてなしを象徴するデザインとなった。特典面では、初年度の年会費無料に加え、国内外の消費で最大3%の還元、航空券購入時の最大20%割引、優先搭乗サービスなどを付帯。消費による還元が直接「次の旅への原動力」となる仕組みを構築した。
黄氏は、同カードが2022年の発行以来、最上位会員である「tigerprime」に選ばれてきた実績に触れ、「金融還元メカニズムを通じて、日々の消費を実質的な旅行価値に転換させたい」と述べた。
タイガーエア台湾 の2025年11月の単月売上高は12億6000万台湾ドルで、前年同期比で約6.4%増加し、同月としての過去最高を更新した。1月から11月までの累計売上高も154億1300万台湾ドルに達し、過去最高を更新し続けている。黄氏は、2025年通期の業績についても過去最高を更新するとの見通しを示している。
「四部曲」戦略が順次実施されることで、「低コスト航空(LCC)」から「高価値ブランド」へと舵を切ろうとしている。新機材による効率化、新プロダクトによる収益源の拡大、新体験によるブランド印象の深化、そして新サービスによる消費エコシステムの構築。タイガーエア台湾の 次なるステップは、台湾独自の地域旅行プラットフォームを確立することにあると言えるだろう。
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