世界的な金融市場でリスク回避(リスクオフ)の動きが強まる中、暗号資産(仮想通貨)市場が再び下落圧力にさらされている。ビットコイン価格は5日、続落して7万1,000ドルの節目を割り込み、2024年10月以来の安値水準まで落ち込んだ。予測市場のデータでは、今後5万5,000ドルまで下落すると予想する割合が59%に達している。この状況に対し、著名な金融アナリストである「王董的大盤籌碼(Director Wang)」氏はFacebookで今後のトレンドを分析。「かつて12万ドルまで急騰したビットコインだが、今は『元の姿』に戻ってしまった。これ以上下がれば、投資家全員が含み損(塩漬け)を抱えることになる」と厳しい見方を示した。
ビットコイン暴落、予測市場では「5万5000ドル割れ」が優勢に
下落しているのはビットコインだけではない。暗号資産データサイト「CoinGecko」によると、ビットコインは過去24時間で7.9%急落し、7万0,342ドルまで値を下げた。イーサリアムも連れ安となり、7.6%安の2,087ドルで取引されている。市場心理の悪化は、予測市場プラットフォーム「Polymarket」のデータにも顕著に表れている。ビットコインが今年中に6万5,000ドルまで下落する確率は83%、5万5,000ドルまで下落する確率も59%に達しており、いずれの確率も上昇傾向にある。これは、市場のビットコインに対する信頼感が急速に失われていることを裏付けている。
「トランプ相場」の終焉?投資家の関心は薄れる
トランプ米大統領は選挙期間中、「暗号資産の首都」を築くと公約し、当選後には戦略的な暗号資産備蓄を宣言していた。市場は当初、米政府による規制緩和を期待し、ビットコインなどのデジタル通貨は大幅に上昇したが、現在はその上昇分をすべて吐き出し、振り出しに戻った形だ。
これに対し、王氏は次のように指摘する。「一時12万ドルまで高騰した際、一部の海外投資家は金(ゴールド)と比較して『安全資産』と呼んだが、現在の動きを見る限り、再び典型的な『リスク資産』の性質に戻っている」。さらに同氏は、現在の価格水準が重要な分岐点にあると分析する。「ビットコイン価格はすでに、2024年3月以降のETF(上場投資信託)の平均購入コストの水準まで下落している。ここから少しでも下がれば、買い手全員が含み損を抱えることになる」。ETFが保有するビットコインの時価総額は急速に縮小しており、過去数ヶ月のETF投資パフォーマンスは、米国株式市場全体と比較しても大幅に劣後しているという。
王氏はまた、昨年からビットコインETFへの資金流入が明らかに減少傾向にある点に触れ、「これは投資家のビットコインに対する選好度が明らかに低下していることを示している。市場に楽観ムードが戻るには、ETFへの累積流入額が再び増加トレンドに転じることが必須条件だ」と結論付けた。
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編集:佐野華美
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