NVIDIA、台北に「AI新拠点」建設へ 606億円で用地取得、春節前に契約完了の見通し

2026-02-07 15:57
エヌビディア(NVIDIA)が北士科に進出決定、台北市政府と122億元の権利金で合意した。台北市副市長の李四川氏は、早ければ旧正月前に契約が完了することを認めた。(写真/柯承惠撮影)
エヌビディア(NVIDIA)が北士科に進出決定、台北市政府と122億元の権利金で合意した。台北市副市長の李四川氏は、早ければ旧正月前に契約が完了することを認めた。(写真/柯承惠撮影)

米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)が、台北市の「北投士林科学園区(北士科)」に海外拠点を設立する計画で大きな進展があった。台北市の李四川(リ・シセン)副市長は6日、市当局とNVIDIAの間で権利金の価格交渉が完了し、総額122億台湾ドル(約606億円)で決着したと明らかにした。早ければ2月11日にも正式契約を結ぶ見通しだ。手続きが遅れた場合でも、旧正月(春節)休暇前には完了するとしている。

李副市長によると、北士科は充実したテクノロジー産業のクラスター、交通の利便性、そして都市計画の柔軟性を備えており、台北市が長年重点的に開発を進めてきたエリアだ。 NVIDIAは評価の結果、同地区の「T17」「T18」街区を拠点として選定。今後は研究開発(R&D)、オフィス、革新的なアプリケーション開発を統合し、世界のAIサプライチェーンにおける台湾の重要な役割をさらに強化する狙いだ。

122億ドルの内訳と「新光人寿」契約解除の背景

​今回の権利金122億台湾ドルの算出根拠について、台北市当局は詳細を説明した。対象となる土地はもともと、台湾の大手保険会社「新光人寿保険(新光ライフ)」が開発権を取得していたが、契約が解除された経緯がある。NVIDIAはこの契約解除に伴う約14億台湾ドルの関連費用を「包括的に継承」する必要があった。ただし、その中に含まれる営業税約1億6000万台湾ドルについては、中央政府との確認により還付が可能となったため、実質的な負担額は12億台湾ドル強となった。この金額を含めた権利金総額が122億台湾ドルであり、これは市議会報告で設定されていた「125億台湾ドル以下」という条件を満たすものだ。

契約は旧正月前に完了、着工は6月目標

​李副市長によると、市側ではすでに底値の決定と価格交渉を順調に終えている。現在はNVIDIA米国本社の内部手続き待ちの状態だが、早ければ2月11日、遅くとも13日(旧正月休暇前)には契約が完了する見込みだ。公式な調印式が行われるかどうかは、NVIDIA本社と子会社の調整次第だという。

ジェンスン・フアンCEOも設計に関与、「米国本社より創造的に」

​契約締結後、NVIDIAは直ちに建築確認申請のプロセスに入り、都市設計審議を受けることになる。李副市長は、NVIDIAがすでに台湾の建築家に設計を依頼していることを明かした上で、ジェンスン・フアンCEO自身も多くの設計アイデアを出しており、「米国本社よりも創造的な建築」を目指していると語った。手続きが順調に進めば、今年6月までの着工を目標とし、先行して地下掘削などの準備工事許可を申請する可能性もあるという。

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