【イラン抗議デモ全貌】政権崩壊のカウントダウン 経済破綻と弾圧激化、米国は軍事介入も示唆

2026-01-14 09:45
激化するイランの暴動。旧政権の「獅子と太陽の旗」を掲げる抗議参加者。(写真/X @MAmirizadeh提供)
激化するイランの暴動。旧政権の「獅子と太陽の旗」を掲げる抗議参加者。(写真/X @MAmirizadeh提供)

イランは、1979年のイスラム共和国設立以来、最大規模の政権危機に直面している。2025年末、イランの通貨リアル(Rial)の暴落とハイパーインフレにより、経済が完全に制御不能に陥ると、全国規模の抗議運動がわずか1週間足らずで急速に拡大した。イラン政府は即座に「ネット遮断」と「武力鎮圧」の措置を取るも、タイム誌(TIME)や人権団体によると、数週間のうちに死傷者数は少なくとも6000人以上に達していると分析されている。米国政府は相次いで制裁と外交警告を発し、ホワイトハウスは13日、軍事介入の可能性も排除しないと発表した。この事態は中東および世界のエネルギー安全保障を揺るがす重大なリスクへと発展している。

なぜイランで動乱が起きたのか

2025年12月末、イランは通貨リアルの暴落とハイパーインフレに直面し、テヘランの「バザール商人」が市場閉鎖(ストライキ)を開始した。これが反政府革命へと発展し、デモ参加者たちは独裁政権の終了を要求したが、政府はネット遮断と武力鎮圧で対応した。2026年1月現在、暴動により数千人の死傷者を出し、米国が軍事介入を検討する事態となった。これはイラン・イスラム共和国成立以来、最も深刻な存亡の危機であるといえる。

イラン暴動のタイムライン

2025年12月28日|為替暴落、首都でストライキ(首都テヘラン)

イランの通貨リアルが1ドル=142万リアルまで暴落し、国内の物価上昇率は史上最高値を記録した。テヘラン最大の家電ショッピングセンターの商店主たちが一斉にストライキを決行し、経済失政に抗議した。抗議の主体が、それまで現政権の安定を支える基盤であった中産階級であることから、このデモは直ちに全国民の注目を集めることとなった。

2025年12月29日—31日|抗議デモの激化(イラン各都市)

首都テヘランでの抗議活動は急速に波及し、デモ隊は「独裁者に死を」というスローガンを叫んだ。また、前政権の象徴である「獅子と太陽の旗」を掲げる参加者も現れた。

激化するイランの暴動。抗議の群衆が前政権の「獅子と太陽の旗」を掲げている。(図/X@MAmirizadehより転載)
激化するイランの暴動。抗議の群衆が前政権の「獅子と太陽の旗」を掲げている。(写真/X@MAmirizadeh提供)

2026年01月01日—07日|全国的な抗争への拡大(イラン全土)

年明けのわずか1週間で、抗議活動は31州すべて、計186都市へと飛び火した。各地で住民が組織的な動員を行い、イランの経済を支える石油産業の労働者やトラック運転手もストライキに参加。これがデモ運動の規模拡大を決定づけることとなった。イラン政府は治安部隊を派遣し、デモ隊に対し催涙ガスや実弾を用いた無差別な発砲を開始した。

2026年01月08日|政府による情報遮断(イラン全土)

イラン政府は同日、弾圧の隠蔽を目的として全国的なインターネットの遮断および電話回線の切断を実施した。その日の夜、テヘランだけで少なくとも217人が犠牲になったとの情報が入っている。 (関連記事: イラン暴動、死者116人超 トランプ氏が「軍事介入」を示唆する真意とは?自由のためか、石油のためか 関連記事をもっと読む

2026年01月10日|軍隊による鎮圧(テヘラン、ケルマーンシャー)

イスラム革命防衛隊(IRGC)の地上部隊が介入。首都などで「処刑式」とも形容される至近距離からの射撃が行われた。2日間で死者数は2,000人に達したと推計され、病院の安置所は遺体で溢れかえる事態となった。

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