政府は2026年1月7日、法務省において「第13回特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」を開催し、令和10年度(2028年度)末までの5年間における外国人材の受入れ見込数を提示した。
会議で示された試算によると、現行の「特定技能」と新設される「育成就労」を合わせた受入れ見込数の合計は123万1,900人に達する。その内訳は、熟練した技能を要する「特定技能(1号)」が80万5,700人、人材育成を主眼とする新制度「育成就労」が42万6,200人となっており、深刻化する人手不足に対し、外国人労働力を大規模に確保する方針が鮮明となった。
製造業が最多31万人、繊維業は統合へ
分野別の受入れ計画では、全19分野の中で「工業製品製造業」が31万9,200人と最多の枠が設定された。次いで「建設」が19万9,500人、「飲食料品製造業」が19万4,900人、「介護」が16万700人と続く。
特筆すべきは、旧技能実習制度で賃金不払いや人権侵害が問題視されていた「繊維・衣服関係」の職種が、管理体制の厳格な「工業製品製造業分野」に統合された点だ。縫製業務等に従事する外国人材にも明確なスキルアップ要件や統一試験を課すことで、労働環境の適正化とキャリア形成の両立を図る狙いがある。
地方からの「人材流出」どう防ぐ
会議では、地方から都市部への人材流出も主要な議題となった。入管庁の資料によれば、技能実習から特定技能1号へ移行した外国人のうち、約32.8%(4万7,000人以上)が移行のタイミングで都道府県をまたぐ転居を行っている。北海道・東北・四国などでの転出超過が目立つ一方、東京・愛知・大阪などの大都市圏は大幅な転入超過にある。
新制度「育成就労」では本人意向による転籍(転職)が認められるが、政府は激変緩和措置として、当面の間、転籍制限期間を法律上の上限である「2年」に設定するなど、地方の人材確保に配慮した制度設計を進めている。
「国際貢献」から「人材確保」へ
政府は今回示された方針案をもとに、令和8年(2026年)1月中を目途に閣議決定を行う予定だ。新たに創設される「育成就労制度」は、従来の技能実習制度が掲げていた建前上の「国際貢献」を廃し、正面から「人材の育成と確保」を目的とする歴史的な政策転換となる。
2027年の制度開始に向け、各産業分野における具体的な受入れ体制の整備や、日本語教育機関の質的向上、さらには悪質な仲介業者の排除など、残された課題への対応も含めた最終的な調整が大詰めを迎えている。
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版X:@stormmedia_jp
編集:小田菜々香 (関連記事: 出入国在留管理庁、2026年度採用に向け業務説明会 空港の制限エリア見学など各地で開催へ | 関連記事をもっと読む )

















































