トップ ニュース 「少数与党」の窮地打開へ、高市首相が「電撃戦」か 2月8日投開票の可能性
「少数与党」の窮地打開へ、高市首相が「電撃戦」か 2月8日投開票の可能性 2026年1月5日、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝する高市早苗首相。(写真/AP通信提供)
通常国会の召集を2週間後に控えた1月11日、永田町に激震が走った。高市早苗首相が国会召集日の1月23日に衆議院を解散し、2月8日に総選挙を行う可能性が極めて高いとの見方がメディア各社で報じられたからだ。「1月の奇襲」とも呼ばれるこの政治的賭けが現実となれば、高市首相にとって、自身の高い支持率を確固たる執政基盤へと転換する天下分け目の戦いとなる。
高支持率を背景にした「電撃戦」 首相官邸や自民党幹部に近い情報筋によると、高市首相はすでに側近に対し、解散への明確な意思を伝えているという。『毎日新聞』は、党内基盤や連立関係に不安を抱える首相が、経済政策を旗印に国民の信を問い、政策推進の推進力を得ようとしていると分析する。高市首相自身も解散について問われた際、「政治の安定なくして、強い経済政策や外交・安全保障は実現できない」と述べつつも、表向きは「国民に物価高対策や経済対策の効果を実感してもらうことが大切だ」と慎重な姿勢を崩していない。
しかし、なぜ今なのか。その答えは世論調査の数字にある。NHKによると、自民党内でも「冒頭解散」論が支配的だという。昨年10月の高市政権発足以来、内閣支持率は主要メディアの調査で一貫して60〜70%という驚異的な高水準を維持している。世界的に指導者の支持率が低迷する中、この数字は高市首相にとって強力な武器であり、勝負に出る最大の動機となっている。
2025年12月30日、東京証券取引所の大納会で鐘を鳴らす高市早苗首相。(写真/AP通信提供)
自民党内の「主戦派」は、新内閣のハネムーン期間が続き、野党の選挙準備が整わない今こそ、奇襲を仕掛けて政治的資産を最大化すべきだと主張する。小林鷹之政調会長はメディアに対し、「解散は首相の専権事項であり」と強調し「 常在戦場だ。いつ選挙があってもいいように研さんを積むのが基本だ」と語り、党内からも「高い支持率があるうちに解散するのは理にかなっている」との声が上がる。
さらに、総務省が10日、全国の選挙管理委員会に「緊急通知」を発出したことも憶測を呼んでいる。「報道以上の情報はない」としつつも、文面では「最短で1月27日公示、2月8日投開票」の日程を想定した会場・人員の手配を具体的に求めており、事実上の「解散準備命令」と受け止められている。
賭けに出ざるを得ない「ねじれ国会」の脆さ この「ねじれ国会」は、憲法改正や安保法制といった核心的な法案を通す上で大きな足かせとなっている。自民党の狙いは、総選挙での圧勝を通じて衆議院の基盤を固めるだけでなく、その勢いで国民民主党などの野党勢力を連立政権に取り込み、参議院での過半数割れを一挙に解消することにある。ただ、『産経新聞』は、連立を組む日本維新の会との選挙区調整が具体化しておらず、維新の藤田文武幹事長も候補者調整の難航を認めていると指摘する。
日本維新の会の吉村洋文共同代表は、「冒頭解散という具体的な時期の話はしませんでしたが、高市総理と話をする中で、あれ、これは一段ステージが変わった」と述べた上で、「連立合意の内容について国民に信を問うことになると思う。維新の代表として定数削減、社会保障改革、副首都をより強く訴えていければ」と語った。
野党の反応:批判と臨戦態勢 「奇襲」への警戒感が強まる中、野党の反応は割れている。立憲民主党の野田佳彦代表は、「仕事師内閣」を掲げていた高市首相の過去の発言を引き合いに出し、「働いて働いて働いてと言ってる割には、また政治空白を作って、物価高のために、経済のために働かないで、信を問うというやり方は厳しく問われるのではないか」と痛烈に批判した。
解散となれば、新年度予算案の3月末成立は絶望的となり、暫定予算の編成を余儀なくされる。これは回復途上にある日本経済にとって大きなリスク要因となる。
一方で野田氏はNHKの番組で、「もし解散なら覚悟を決めて受け止める。比較第1党を目指し、中道政権をつくる目標を掲げながら準備を加速していく」と対決姿勢を鮮明にした。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、X(旧Twitter)で「衆議院選挙は常在戦場。総員配置につけ。候補者擁立を急ぐ」と号令をかけ、単独での予算案・不信任案提出が可能な51議席の獲得を目指す姿勢を示した。「『対決より解決』を掲げ、解散があるなら、国民民主党としては、全国に候補者を立てて戦い抜くのみです」と強調する。
かつて自民党の強固なパートナーだった公明党は、連立の枠組みが変化する中で難しい立場にある。斉藤鉄夫代表は「政局より国民生活が最優先」と牽制しつつも、党幹部は「準備が進んでいないのが実情だ」と漏らす。野党転落のリスクも孕む中、公明党にとっては試練の選挙となりそうだ。
また、右派勢力として台頭する参政党の神谷宗幣代表は、「高市総理としても、選挙は早めに終わらせて、自分の足場をしっかり固めた上で、そういった国際的な大きな変化に挑もうとされてるんじゃないかなという風に思って、受け止めています。我が党としては、衆議院にもともと議席がほぼないので、この機会にしっかりと議席を伸ばすチャンスですから、前向きに取り組んでいきたいと思います」と意気込みを語った。
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