トランプ氏、グリーンランド併合へ「3つの極秘シナリオ」 住民は「米国人お断り」

2025年4月27日、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相とグリーンランドのイェンス・フレデリク・ニールセン首相がデンマークで会談した際の様子。(写真/AP通信提供)
2025年4月27日、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相とグリーンランドのイェンス・フレデリク・ニールセン首相がデンマークで会談した際の様子。(写真/AP通信提供)

世界最大の島であるグリーンランドが現在、北大西洋条約機構(NATO)加盟国間における最大の懸念事項となっている。ドナルド・トランプ氏の併合への野心が拡大しており、先週には「買収に応じなければ強硬手段に出る」と公言したことで、NATO内部で武力衝突さえ予感させる異例の緊張が走っている。デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は11日、「我々は決定的な局面に直面している」「グリーンランド問題はすでに衝突へと発展している」と苦渋の決断を迫られていることを明かした。

トランプ氏はどのような手段でグリーンランドを併合しようとしているのか。米紙『ワシントン・ポスト』は「買収」「武力行使」「条約締結」という3つのシナリオを提示している。しかし、いずれの道を選ぼうとも、共通の障壁がある。それは、グリーンランドの人々に米国加入の意思がないという点だ。

トランプ氏によるグリーンランドへの関心は、大統領第1期目からすでに示されていた。当時は国際社会の多くが「不動産王の世迷い言」として真に受けていなかったが、トランプ氏がベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束するために軍を動かしたことで、状況は一変した。この「非典型的な大統領」が、世界最大の島を併合するために軍事的手段に打って出る可能性を人々は確信し、その影響はNATO同盟全体の崩壊を招きかねない事態となっている。

不動産王の執念 島の「買収」から「武力占領の検討」へ

トランプ氏のグリーンランドに対する執着は、2019年の第1期政権時にグリーンランド買収を提案したことに始まる。当時、世界の世論はこれを冗談として受け流していた。しかし、トランプ氏は先日、米紙『ニューヨーク・タイムズ』の取材に対し、「グリーンランドを所有したい。所有権は、単なる文書の署名では得られないものを与えてくれる」と率直に語った。さらに1月9日には、「簡単な方法(買収)で解決できないのであれば、強硬な方法(do it the hard way)を採らなければならない」と公然と脅迫した。

マルコ・ルビオ米国務長官は、政府の意向は依然として「買収が優先」であり、即座の武力行使ではないと議会で釈明し沈静化を図った。しかし、ホワイトハウスの報道官は、軍事力によるグリーンランド接収がトランプ政権の選択肢の中に残っていることを明言している。デンマークにとって、これはもはや同盟国間の不愉快な冗談ではなく、現実的な侵略と国家安全保障の危機となっている。

フレデリクセン首相は国内の政党党首との討論の中で、「グリーンランド問題はすでに衝突の様相を呈しており、その利害関係はグリーンランド自身の枠を超えている」と指摘した。また、自身のフェイスブックでも「我々は北極圏を含め、必要であればいつでも自国の価値観を守る準備ができている。我々は国際法、そして人民の自己決定権を信じている」と表明した。 (関連記事: グリーンランドが米国51番目の州に? 『米国の州』か『独立』か 揺れる民意 関連記事をもっと読む

この危機を受けて北欧諸国も迅速に結束している。スウェーデンのサーレンで開催された国防会議に出席したスウェーデンのウルフ・クリステルソン首相は、米国の「威嚇的な言辞」を容赦なく非難した。クリステルソン氏は米国によるベネズエラでの行動を強く批判した上で、デンマークが長年米国の忠実な同盟国であったことを強調し、「米国はデンマークに感謝すべきだ」と述べた。

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