ドナルド・トランプ米大統領が進める世界的な関税措置に対し、連邦最高裁判所が反対票を投じた後、同氏は直ちにホワイトハウスで記者会見を開いた。この行政権における重大な敗北を、関税戦争の全面的な激化を宣言する決起集会へと強引に転換させた形だ。
さらにホワイトハウスは再び、台湾が「米国の半導体ビジネスを盗んだ」と非難し、TSMC(台湾積体電路製造)の米国工場建設を、関税という「棍棒」による誇るべき政治的成果だと位置づけた。
「台湾が半導体ビジネスを盗んだ」 繰り返される非難
20日に行われたホワイトハウスでの記者会見において、トランプ氏は米国内の製造業復興という輝かしい戦果に言及し、その矛先を台湾の半導体産業に向けた。同氏は、外国がいかに長年にわたり米国市場を搾取してきたかを論じる中で、台湾が米国の半導体ビジネスを「盗んだ」と再び公然と非難した。
「米国第一(アメリカ・ファースト)」の論理において、台湾の半導体サプライチェーンは、産業の国際分業や自由競争の結果ではなく、米国のハイテク産業に対する長期的な略奪行為であると位置づけられている。
トランプ氏は次のように述べた。
「台湾はやって来て、我々の半導体ビジネスを盗んでいった。彼らは30年、あるいはそれ以上にわたって半導体を作り続け、止まることなく製造し、我々の企業を窮地に追いやった。インテル(Intel)は本来、世界最大の企業であるべきだった。私はインテルを救った。本政権の初期に、文字通り救済したのだ。現在、それらすべての台湾企業がアリゾナ州やテキサス州などに工場を建設しているのは、関税を支払いたくないからだ。彼らは皆、米国に押し寄せている」
中国や印パ紛争も「関税の脅し」で解決したと主張
関税の効用と威力について、トランプ氏は中国やインド・パキスタンの対立を例に挙げた。
同氏は「私は中国に対し、フェンタニルを不法に輸送し我々の青少年を害した懲罰として20%の関税を課した。(中略)私は有言実行だ。現在、フェンタニルの流入量は30%以上減少した。強力な国境管理も理由の一部だが、関税もその要因の一つである」と強調した。
また、インドとパキスタンについては、トランプ氏の言葉を借りれば「核戦争寸前」の状態にあったが、電話一本で「戦争を始めれば、どちらに対しても200%の関税を課し、貿易を断絶する」と脅しただけで、両国は恐怖を感じ即座に停戦したという。
判事を「愚か者」と罵倒、3日後に新たな一律関税を発動へ
さらにトランプ氏は、かつて22人のノーベル経済学賞受賞者が「米国は関税によって不況に陥る」と述べたことに触れ、「だが私が正しく、米国はより強く繁栄した。間違っていたのはその22人だ」と反論した。
トランプ氏はノーベル賞受賞者が経済を理解していないと皮肉り、関税に反対する最高裁判事を「愚か者」と激しく罵った上で、徴収済みの数千億ドルの税金は返還しないと明言した。そしてホワイトハウスの場で「世界基準関税(グローバル・ベースライン・タリフ)」の始動を宣言し、すべての輸入品に対して一律10%の追加関税を課すこと、それが3日後(24日)に発効すること、そして誰一人として逃れることはできないと発表した。
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編集:柄澤南 (関連記事: 【解説】米最高裁、トランプ関税を「違憲」と判断する激震 1700億ドルの還付巡り混乱必至、政権は「プランB」で対抗へ | 関連記事をもっと読む )


















































