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米NFLの巨大ビジネスの実像 NYT記者がFCCJで内幕語る NYT記者のケン・ベルソンがFCCJで講演し、NFLが圧倒的な視聴者数と収益力で巨大ビジネス化する一方、選手の健康被害や賭博リスクといった課題も抱えている実態を解説した。(写真/FCCJ提供)
ニューヨーク・タイムズのスポーツビジネス記者、ケン・ベルソンが日本外国特派員協会(FCCJ)で開かれた「Book Break」に登壇し、自著『Every Day Is Sunday』について語った。
ベルソンは、ジェリー・ジョーンズやロバート・クラフトらNFLチームのオーナーと、コミッショナーのロジャー・グッデルが、いかにしてNFLを文化的にも経済的にも米国最大級の存在へと押し上げたのかを解説した。
NYT記者のケン・ベルソンがFCCJで講演し、NFLが圧倒的な視聴者数と収益力で巨大ビジネス化する一方、選手の健康被害や賭博リスクといった課題も抱えている実態を解説した。(写真/FCCJ提供) ベルソンによると、NFLは米国の他の主要プロスポーツを合わせたものを上回る収益力を持ち、その規模は約250億ドル(約4兆円)に達しつつあるという。昨年、米国で高視聴率を記録したテレビ番組上位100本のうち、およそ90本をNFL中継が占め、スーパーボウルは米国内だけで1億2500万人が視聴した。こうした圧倒的な人気を背景に、NFLは放送局とのメディア契約を有利に再交渉し、さらなる収益拡大を進めているとした。
また、かつては比較的保守的な姿勢を保っていたNFLも、近年はスポーツ賭博を新たな収益源として受け入れる方向へと変化している。ベルソンは、オーナー側がこうした市場拡大を容認している現状に触れつつ、将来的には試合操作などのリスクも無視できないとの見方を示した。
一方で、華やかなビジネスの裏側には、選手の健康問題という深刻な課題も横たわっている。ベルソンは、NFLでは負傷が事実上避けられず、多くの元選手が引退後に脳機能障害や認知症など深刻な後遺症に苦しんでいると指摘した。その一方で、リーグ側は安全性向上やルール変更を前面に打ち出すことで、競技の暴力性に対する批判を和らげるマーケティング戦略を展開してきたという。メディアの関心が薄れつつある中でも、この問題を継続して報じる必要があると訴えた。
日本でのNFL人気については、テレビ中継の少なさや時差の影響などもあり、定着には至っていないと分析した。過去には日本でプレシーズンゲームが開催されたこともあったが、需要の限界から中止された経緯があるという。NFLは現在、ロンドンやパリ、メルボルンなどで国際展開を進めているが、税制や放映権などの課題が多く、本格的な海外チームの設立にはなお時間がかかるとの見通しを示した。
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