国際的なファン投票サイト「KingChoice」が、「2026年最も人気のある中国人アイドル(Most Popular Chinese Idols 2026)」 の結果を発表した。
ランキングには、中国を拠点に活動する俳優や歌手に加え、aespa、WayV、i-dleなど、韓国の芸能界で活動する中国出身メンバーも名を連ねた。
1位に輝いたのは、俳優・歌手として活動する肖戦(シャオ・ジャン)。NCTとWayVの元メンバー、ルーカスが2位、王一博(ワン・イーボー)が3位となり、aespaのニンニン、WayVのクンがそれぞれ4位、5位に入った。
今回の順位はファン投票によって決められたもので、ドラマの視聴率や音楽作品の売り上げ、専門家による評価を基準としたものではない。現時点での知名度や海外ファン層の規模、ファンによる投票への動員力が反映されたランキングといえる。
ここでは、10位から1位までの経歴や代表作、所属グループの現状とともに、それぞれが支持を集めている背景を紹介する。
第10位:張芸興(レイ) 張芸興(チャン・イーシン、レイ)は2012年、韓国の男性グループ・EXOのメンバーとしてデビューし、主に中華圏で活動するEXO-Mにも所属した。
中国での仕事が増えるなか、2015年に個人事務所を設立。翌年には初のソロミニアルバム『Lose Control』を発表し、その後も『NAMANANA』や『蓮(LIT)』などを通じて独自の音楽性を築いてきた。
俳優としては、ドラマ『老九門』『掃黒風暴』、映画『アイランド 一出好戯』『ノー・モア・ベット(原題:孤注一擲)』などに出演。音楽やバラエティー、映画と幅広い分野で活動している。
SMエンターテインメントとの専属契約は2022年に満了したが、当時の声明ではEXOからの脱退を発表していない。
高いダンス技術や楽曲制作能力に加え、中国の伝統的な要素をポップミュージックに取り入れた作風も支持されている。映画『ノー・モア・ベット』のヒットにより、アイドルファン以外の観客にも知名度を広げた。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で10位となった張芸興(レイ)。(写真/微博より)
第9位:程瀟(ソンソ) 程瀟(チェン・シャオ、ソンソ)は2016年、韓国の女性グループ・宇宙少女(WJSN)のメンバーとしてデビューした。
新体操の経験を生かした柔軟性やダンスで注目を集め、韓国のバラエティー番組でも存在感を示した。2018年以降は活動の中心を中国へ移し、バラエティー番組に加えて俳優としての活動を本格化させた。
中国での活動が増えた後は、長期間にわたり宇宙少女の主要活動に参加していなかった。2023年の契約満了に伴い、宣儀、孟美岐とともに宇宙少女としての契約を終了した。
韓国で培ったステージ経験に加え、中国で俳優やタレントとして活動の幅を広げたことで、宇宙少女を知らない層にも認知を広げている。『君の笑顔にメロメロ』が海外の中国ドラマファンの間で話題になったことも、国際的な支持につながった。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で9位となった程瀟(ソンソ)。(写真/微博より)
第8位:李汶翰(リー・ウェンハン) 李汶翰は2014年、王一博らとともに中韓合同の男性グループ・UNIQのメンバーとしてデビューした。
UNIQは「Falling in Love」「EOEO」などを発表したが、次第にグループ活動が減少。李汶翰は2019年、中国のオーディション番組『青春有你』に出演し、最終順位1位で期間限定グループ・UNINEのメンバーに選ばれた。グループではリーダーとセンターを務め、再デビューを果たした。
UNINEは2020年に活動を終了。UNIQも長年にわたってグループとしての本格的な活動を行っておらず、メンバーはそれぞれ個人活動を続けている。
李汶翰はソロ音楽の発表に加え、ドラマ『命懸一線的浪漫』やバラエティー番組『一路成年』などにも出演した。
特に注目を集めたのは『青春有你』への出演時で、すでにデビュー経験を持ちながら改めてオーディションに挑み、歌やダンスの経験、安定したステージ力を示したことが支持につながった。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で8位となった李汶翰(リー・ウェンハン)。(写真/微博より)
第7位:宋雨琦(ウギ) 宋雨琦(ソン・ユチ、ウギ)は2018年、韓国の女性グループ・(G)I-DLEのメンバーとしてデビューした。
低く厚みのある特徴的な歌声で知られ、グループは「LATATA」を皮切りに、「TOMBOY」「Nxde」「Queencard」などの楽曲で人気を広げた。
中国ではバラエティー番組『奔跑吧』に出演し、反応の速いトークと明るいキャラクターで個人としての知名度も高めた。
音楽活動では2021年に『A Page』を発表。2024年にはミニアルバム『YUQ1』をリリースし、ソロアーティストとしての活動を本格化させた。
グループは2025年に名称を(G)I-DLEからi-dleへ変更。宋雨琦は現在もメンバーとして活動している。
歌声や制作能力だけでなく、ステージでの力強い姿と、番組で見せる明るく自然な一面とのギャップも支持されている。2025年にはソロシングル「Motivation」も発表し、個人活動を継続している。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で7位となった宋雨琦(ウギ)。(写真/微博より)
第6位:王嘉爾(ジャクソン・ワン) 王嘉爾(ワン・ガーイー、ジャクソン・ワン)は芸能界入り前、フェンシング選手として専門的なトレーニングを受けていた。
複数の言語を操ることに加え、バラエティー番組での反応の速さも評価され、多くの番組に出演。2017年には「TEAM WANG」を設立し、ソロ音楽や映像制作、ブランド事業にも携わるようになった。
GOT7のメンバーは2021年にJYPエンターテインメントを離れたが、グループは解散していない。2025年にはメンバーが再集結し、ミニアルバム『WINTER HEPTAGON』を発表した。
ソロでは『MIRRORS』『MAGIC MAN』に続き、2025年に『MAGIC MAN 2』をリリース。同作は米ビルボード200で13位に入った。
英語曲の発表や明確なステージコンセプト、自ら制作に携わる姿勢が海外での支持につながっている。早くからバラエティー番組で築いた知名度も、一般層に名前を知られる要因の一つとなった。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で6位となった王嘉爾(ジャクソン・ワン)。(写真/微博より)
第5位:銭錕(クン) 銭錕(チェン・クン、クン)は正式デビュー前から、SM ROOKIESとしての活動や、NCT U「Without You」の中国語版への参加を通じて、一部のファンに知られていた。
デビューまでの待機期間を経て、2018年にNCTの正式メンバーとして活動を開始。2019年にはWayVのリーダーとして新たなグループ活動を始めた。
WayVは「Take Off」「Moonwalk」「Love Talk」「Turn Back Time」「On My Youth」などを発表。クンはメンバーのシャオジュンとユニット「KUN&XIAOJUN」を結成し、「Back To You」もリリースした。
クンは現在もWayVとNCTのメンバーとして活動している。
派手なバラエティー活動よりも、安定した歌唱力や音楽制作能力、落ち着いたリーダー像が支持されている。作曲や編曲、楽曲制作にも携わり、グループがメンバーの変動を経験するなかで見せた冷静な姿勢も、ファンからの信頼につながった。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で5位となった銭錕(クン)。
第4位:ニンニン ニンニンは幼少期から中国の歌唱番組に出演し、その後SMエンターテインメントの目に留まった。2016年にSM ROOKIESとして公開され、数年間の練習生生活を経て、2020年にaespaのメンバーとしてデビューした。
aespaは「Black Mamba」で活動を開始し、その後「Next Level」「Savage」「Drama」「Supernova」「Whiplash」などを発表。ニンニンはメインボーカルとして、高音域と厚みのある歌声でグループの楽曲を支えている。
現在もaespaの4人のメンバーの一人として活動している。
歌唱力に加え、近年はステージ上での表情や衣装、率直な性格でも注目を集めている。グループで唯一の中国出身メンバーであり、中華圏で高い関心を集める一方、aespaとして世界のK-POP市場で活動していることから、中国人アイドルを対象とした国際的なファン投票でも強みを持っている。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で4位となったaespaのニンニン(右から2人目)。(写真/aespa公式Instagram「aespa_official」より)
第3位:王一博(ワン・イーボー) UNIQの活動が減少した後は、司会や俳優としての仕事を本格化。中国のバラエティー番組『天天向上』への出演で知名度を高め、『ラブ・アクチュアリー ~運命の恋愛相関図~(原題:人間至味是清歓)』『GANK YOUR HEART-キミと、世界の果てまで-(原題:陪你到世界之巓)』などに出演した。
2019年のドラマ『陳情令』では、寡黙な藍忘機役を演じた。同作を機に、アイドルファン以外の中国ドラマ視聴者にも広く知られるようになり、人気をアジア各地へ広げた。
その後は『有翡-Legend of Love-』『風起洛陽~神都に翔ける蒼き炎~』『冰雨火~空と巡りあう熱き想い~』『追風者~金融界の夜明けへ~』などのドラマに出演。
映画でも『無名』『ボーン・トゥ・フライ(原題:長空之王)』『熱烈』『FPU~若き勇者たち~(原題:維和防暴隊)』などで主演を務めた。
UNIQは長期間にわたってグループ活動を行っていないが、正式な解散は発表されておらず、王一博も脱退を公表していない。
ダンスや演技、司会に加え、オートバイレースなどの活動を通じて多面的な姿を見せている点も人気の理由だ。普段の落ち着いた印象と、ステージや作品で見せる力強い表現との違いも支持されている。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で3位となった王一博。(写真/微博より)
第2位:黄旭熙(ルーカス) ルーカスは香港でSMエンターテインメントにスカウトされ、韓国での練習生生活を経て、2018年にNCT Uの「BOSS」でデビューした。
翌年にはWayVとSuperMにも加わり、「Take Off」「Love Talk」「Jopping」などの活動に参加した。長身と低い声、明るいキャラクターで注目され、中国のバラエティー番組『奔跑吧』への出演を通じて中華圏でも知名度を高めた。
2021年に私生活を巡る疑惑が浮上した後、活動を休止。2023年にNCTとWayVからの脱退を発表し、2024年にはソロシングルアルバム『Renegade』で活動を再開した。
2026年4月24日には、SMエンターテインメントとの専属契約が終了した。
長期の活動休止やグループ脱退を経ても今回の投票で2位となったことから、デビュー初期に築いた海外ファン層が現在も一定程度残っていることがうかがえる。外見やステージでの存在感、バラエティー番組で見せたキャラクターも、一部のファンから支持されている。
第1位:肖戦(シャオ・ジャン) 肖戦は大学卒業後、デザイン関連の仕事に就いていた。2015年にオーディション番組『燃焼吧少年(X-FIRE)』へ出演したことを機に芸能界へ進み、2016年に男性グループ・X玖少年団のメンバーとしてデビューした。
初期には『超星星学園』『華麗なる皇帝陛下(原題:哦!我的皇帝陛下)』などのドラマに出演。俳優として大きな転機となったのは、2019年に放送された『陳情令』だった。
肖戦は同作で、明るさと情の深さ、悲劇的な側面を併せ持つ魏無羨を演じ、アジア各地で高い人気を集める俳優となった。
その後は『狼殿下-Fate of Love-』『斗羅大陸~7つの光と武魂の謎~』『男たちの勲章~栄光への旅立ち~(原題:王牌部隊)』『これから先の恋(原題:余生、請多指教)』『春を待ちわびて~The Sea in the Dream~(原題:夢中的那片海)』『玉骨遥』『サンシャイン、私のそばに(原題:驕陽伴我)』『蔵海伝』などに出演した。
映画では『ジェイド・ダイナスティ 破壊王、降臨(原題:誅仙I)』『射鵰英雄伝:侠之大者』などで主演を務めている。
X玖少年団は近年、グループとしての本格的な活動を行っていないが、肖戦は脱退を発表しておらず、現在は主に俳優、ソロ歌手として活動している。
肖戦が今回の投票で首位となった背景には、『陳情令』を通じて獲得した多くの海外視聴者の支持がある。ただ、その後は同じタイプの時代劇にとどまらず、軍隊ものや近現代劇、都会を舞台にした恋愛ドラマ、権力闘争を描く作品など、幅広いジャンルに挑戦してきた。
音楽活動では、シングル「光点」もデジタル配信で好調な売り上げを記録した。ドラマへの継続的な出演、歌手としての活動、長年にわたって維持してきたファンの高い動員力が重なり、デビューから約10年を迎える現在も、国際的な人気投票で上位を維持している。
「Most Popular Chinese Idols 2026」で1位となった肖戦。(写真/微博より)