台湾の大手電機メーカー、東元電機はAIデータセンター向けインフラ事業の拡大を加速する。東元電機は25日、マレーシアのエンジニアリング会社Dynaciate Engineering Sdn. Bhd.(以下、Dynaciate)の買収に関する契約を締結したと発表した。投資額は約2億リンギ(約80億円)を見込み、8月末までに買収手続きを完了する予定だ。
世界の大手クラウドサービス事業者(CSP)がAIデータセンターへの投資を加速させる中、東元電機は今回の買収を通じて、東南アジアでのエンジニアリング能力とモジュール型データセンターの製造・構築能力を補完する。来年のAIデータセンター(AIDC)関連売上高の大幅な成長を目指す。
株式約78%取得へ 東南アジアのデータセンター展開を強化
東元電機によると、買収手続き完了後、同社はDynaciateの株式約78%を保有する見通しだ。Dynaciateは、東元電機にとって東南アジアでデータセンター関連工事を拡大するための拠点となるほか、世界市場向けのモジュール型データセンター(MDC)製造においても重要な役割を担う。
東元電機は、今後3〜5年で関連事業を伸ばし、投資額の数倍に相当する事業成長につなげる考えだ。
東元電機の利明献(り・めいけん)会長は、グローバル大手CSPとの協業ニーズに対応するため、同社は近年、高成長が見込まれるデータセンター市場での事業展開を積極化してきたと説明した。今回のDynaciate買収は、グループの中核戦略における重要な取り組みの一つだという。
利氏はまた、Dynaciateがモジュール化されたプレハブ設備の分野で技術力を持つと指摘した。今後、同社は東元電機がモジュール型データセンター事業を深めるうえで、重要な推進力になるとしている。
両社の統合により、東元電機はプレハブ型モジュールの現地導入効率と内製率を高める。特に電力モジュールと発電機モジュールでは、データセンターの引き渡しまでの期間を6カ月まで短縮できるとしている。
プレハブ化と機電統合で納期短縮へ
Dynaciateのマネージングディレクター、Ng Kim Thiea氏は、同社が長年にわたり、国際的な大手企業向けのエンジニアリング、鋼構造物の製造、大型産業プロジェクトに取り組んできたと説明した。
2025年からはデータセンター関連のエンジニアリング市場にも積極的に参入し、国際的なCSP案件も受注しているという。
今後は、Dynaciateが持つモジュール化されたプレハブ設備とエンジニアリング実行能力に、東元電機の機電統合やエネルギーシステムなどのデータセンター向けソリューションを組み合わせる。これにより、データセンター工事の効率と納期対応力を高める方針だ。 (関連記事: NVIDIAだけではない、AI冷却でダイキンが最高益を更新 データセンターが新主戦場に | 関連記事をもっと読む )

Dynaciateの本社と製造拠点は、マレーシア・ジョホールバルのパシール・グダン(Pasir Gudang)工業団地にある。敷地面積は約3万6000平方メートル、建築面積は約1万4000平方メートルで、ステンレス鋼製造エリアと炭素鋼製造エリアを含む計8棟の工場を有する。


















































