太平洋諸島フォーラム首脳会議、台湾外相招待に中国が反発 豪首相は「外部の干渉容認しない」と強硬姿勢 パラオからの招待を受け「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議に出席した台湾の林佳龍外交部長。(AP通信)
パラオで開催される第55回「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議に台湾の林佳龍 外交部長(外相)が招待されたことに中国が反発している問題について、オーストラリアのアルバニージー首相は 、18カ国・地域で構成される太平洋の地域機構が誰を招待するかは「自ら決定する」と強調 し、外部からの干渉を決して容認しない強硬な 姿勢を示した。
今回の太平洋諸島フォーラム は、台湾と外交関係を結ぶパラオが主催した。パラオは台湾を「開発パートナー」として同会議に招待。また、中国、シンガポール、日本、英国、大規模な代表団を派遣した米国など、太平洋以外の国々も招待された。しかし、中国の銭波・太平洋島しょ国担当特使はメディアに対し、林氏がパラオに姿を現せば「結果」を伴うことになると述べ、けん制した。
さらに情報筋によると、中国当局者は太平洋諸国の首脳や閣僚に対し、台湾代表が出席するいかなる関連行事にも参加しないよう水面下で警告したという。
中国側による脅迫的な発言について記者から問われたアルバニージー氏は、「これは太平洋の家族の集まりであり、ここで起きることは他のどの国でもなく、PIFが決定する」と述べた。さらに、中国政府が以前、観光業に大きく依存するパラオを「安全ではない」とする渡航警戒情報を出したことに対しても反論し、海外メディアを通じて「ここはまるで楽園だ」とパラオを称賛した。
パラオで開催された「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議。(AP通信)
パラオは現在、台湾と正式な外交関係を維持する3つの太平洋島しょ国の一つだ。
パラオのスランゲル・ウィップス・ジュニア大統領 は開会式のあいさつで、太平洋諸国の結束を強く呼びかけ、「パートナーが我々と共に航海することは歓迎するが、我々の目的地を彼らが決めることはできない」と意味深長に述べた。また、今回のフォーラムの主要な議題の一つに、中国が7月に太平洋に向けて大陸間弾道ミサイルを発射し、台湾の国交樹立国、ツバルの近海に着弾させた問題も含まれた。これについてアルバニージー氏は、「この行為は容認できず、友人同士の振る舞いではない」と改めて強調した。
国内での内閣不信任案の危機に直面するソロモン諸島のマシュー・ウェール 首相が 急きょ帰国を余儀なくされたものの、フォーラムでは太平洋島しょ国の安全保障協力の強化について踏み込んだ議論が行われた。なおウェール首相は前政権と異なり、5月の就任以来、 オーストラリアや米国との関係改善に尽力し、過去に中国と結んだ秘密協定の見直しを進めている。
パラオで開催された「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議。(AP通信)
アルバニージー氏は、オーストラリアが近年、パプアニューギニアやフィジーと防衛協力協定に署名し、バヌアツとは安全保障・経済協定を締結するなど、太平洋地域における安全保障パートナーシップを大幅に格上げしていることを強調した。
「我々にとって、世界中で太平洋以上に重要な地域はない。オーストラリアは今後も太平洋の友好国を断固として支持し、外部の大国からの圧力や干渉に抵抗していく」
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