米中間選挙の結果が判明し、民主党が連邦議会の上下両院を制した。共和党のトランプ政権と民主党主導の議会による「ねじれ」が生じることになり、AI規制やデータセンター建設をめぐる政策が、市場の再評価の焦点となっている。
選挙後、米株式市場の主要指数は上昇した一方、一部のAIインフラ関連株や半導体株には売りが出た。こうしたなか、米半導体大手AMD(ナスダック:AMD)は、7~9月期の売上高が過去最高を更新し、10~12月期の業績見通しも市場予想を上回ったことを受け、株価は一部の半導体同業他社に比べて底堅く推移した。
米東部時間11月4日午前11時26分(日本時間5日午前1時26分)時点で、AMD株は483.81ドルと約0.02%の小幅安で、ほぼ前日比横ばいだった。一方、エヌビディア(ナスダック:NVDA)は約2%、インテル(ナスダック:INTC)は約5%下落しており、AMD株は一部の半導体株と比べて相対的に底堅い動きとなっていた。
AMDが米国時間11月3日(日本時間4日)に発表した決算によると、7~9月期の売上高は前年同期比45%増の134億ドルとなり、四半期として過去最高を記録した。米国会計基準(GAAP)ベースの営業利益は28億ドル、純利益は24億ドル、希薄化後1株当たり利益(EPS)は1.46ドルだった。非GAAPベースの純利益は35億ドル、希薄化後EPSは2.09ドルとなった。
データセンター部門は97%増収、InstinctとEPYCが過去最高の売り上げ
7~9月期の最大の成長源はデータセンター部門だった。同部門の売上高は前年同期比97%増の85億ドルに達した。
サーバー向けプロセッサー「EPYC」の旺盛な需要に加え、GPU「Instinct MI450」シリーズの投入が寄与し、Instinct GPUとEPYC CPUはいずれも過去最高の売り上げを記録した。
AMDのリサ・スー会長兼最高経営責任者(CEO)は「データセンター部門の売上高が前年同期比でほぼ倍増し、7~9月期は過去最高の四半期業績を達成した。売上高は会社予想の上限を上回った」と述べた。
InstinctとEPYCに対する市場の需要は引き続き強まっており、「Helios」と次世代EPYC CPU「Venice」の生産規模の拡大に伴い、10~12月期は成長の勢いがさらに加速するとの見通しを示した。
データセンター事業の拡大は収益性にも表れた。7~9月期のGAAPベースの売上総利益率は54%、非GAAPベースでは56%だった。
ジーン・フー最高財務責任者(CFO)は、7~9月期は売上高が前年同期比45%増、非GAAPベースのEPSは74%増となったとして、「当社のビジネスモデルが大きな営業レバレッジを生んでいる」と説明。主な原動力はデータセンター事業の規模拡大だとした。 (関連記事: AMD、台湾供給網に100億ドル超を共同投資へ リサ・スー氏「世界唯一の半導体エコシステム」 | 関連記事をもっと読む )
その他の事業は明暗が分かれた。クライアント・ゲーミング部門の売上高は合計37億ドルで前年同期比8%減。このうちクライアント部門はノートPC向けプロセッサー「Ryzen」の販売がけん引し、7%増の29億ドルだったが、ゲーミング部門はセミカスタム製品とグラフィックスカードの売り上げ減少が響き、40%減の7億7300万ドルにとどまった。

















































